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在プラハのソビエト学校時代に友情を育んだ3名の友人との印象的な交流の思い出と、東欧における社会主義体制の崩壊という激動の年月を経た三十年後の再会の物語。エッセイで見せた硬軟織り交ぜた筆致はノンフィクションという形でも健在。著者の一本筋の通った倫理観に裏打ちされた冷静な記述により、深い余韻が残る作品となっている。第33回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
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おおお!これは面白い。プラハのソビエト学校のお友達が
30年後どうなってる?ちうお話しです。
こういう国々や過去を教えてくださってよかったです。おすすめ!
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ロシア語通訳者でもある作者の在プラハ・ソビエト学校ですごした子ども時代の思い出と、当時の友人との30年後の再会のお話。一気に読んでしまった。東欧における社会主義体制崩壊という「激動の歴史」を挫折を味わいながらもたくましく生きる彼女たちの姿に心を打たれた。歴史を学ぶ必要性を感じた。
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世界情勢の渦中で出合ったこどもたちが長い年月を経て再会する。その間それぞれが色々な経験をし、お互い立場も環境も変わっているけれど、変わらないのは友だちだということ。難解な情勢にも丁寧な説明があるのでとても読みやすく、とにかく先が気になって一気に読んでしまいました。NHKで放送されたという映像のほうも是非いつか観てみたいな、と思いました。
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ギリシャ、ルーマニア、ユーゴスラビアと、それぞれ国籍の異なる著者の友人達の生き様がとても興味深い。ボーダーレス思想は良い。でも、人は自分が持っているバックグラウンドから決して自由にはなれない。そこから始めなければなんだってうまくいかないんじゃないだろうか、そんなことが伝わってくる。
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今度生まれ変わったら、胸の大きい通訳になりたいってバカみたいに考えているあ・た・し。通訳という仕事。素敵だなぁと思う。単に言葉を訳するというだけじゃなく、違う文化を持った人間どおしの橋渡しというか。。すごく面白い仕事なんじゃないかと思う。この米原さんは、ロシア語の同時通訳者として活躍されている。それだけではなく、最近はエッセイスト、TVのコメンテーターなどでも大活躍。先日、この人へのインタビュー番組を見ていたら、その知性とユーモア感覚と開けた国際感覚にとても惹かれた。『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞されている。こちらもなかなか面白い本だった。彼女が少女の頃過ごした、チェコスロバキアのプラハ・ソビエト学校時代の同級生のその後の消息を訪ねる話が3つ描かれている。激動の時代、場所を生きた人の記録でもある。このお話がそれぞれいいのだ。米原さんのこの類い希な国際感覚は、その生い立ちによってできたものなのね。凡人ではない。鋭い感受性と、観察眼で小さい頃から、この広い世界を渡ってきたのだ。心や頭の中には、たくさんの引き出しを持っていそうだ。これからの世の中、彼女のように、実践で学んだ国際感覚をもっている人は、ホントウに重要になってくるのは、容易に想像できる。ご本人も考え方がまっとうで当たり前の正しい人間という感じがして、とても好感もてた。こういう人、本物の国際人っていうんだろうな。にわか国際人もTVには沢山でているけれど。
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プラハで少女時代を過ごした著者の、三人の友人をめぐる作品。民族や宗教に関係なく、自分の友人、知人を大事にしたいと思ったら、それが本当の意味での愛国心なのかもしれない。
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戦争・国際紛争・民族問題…みんなニュースや新聞からやってくる出来事で、日常からは想像しがたい世界かもしれないけど、もしそこに友達がひとりでもいたらぐっと身近な問題になるんだろうな、と感じさせられる1冊。
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このタイトルは見逃せません(笑)著者が5年間通っていた在プラハ・ソビエト学校の同級生の消息を探したことが書かれています。この人にハマるきっかけになった一冊。
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国家の主義とか体制とか、それがどうやって個人を幸せにし不幸にするのか。「ソ連の崩壊」「東欧の再編」興味のひとつもなかったけど、無知であることを久しぶりに恥じた。私の知らないことはたくさんある。知るべきことがたくさんある。新聞に並ぶ文字の向こう、思うべき人がたくさんいる。
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著者はプラハのソビエト学校に通う共産主義エリートの子女たちの一人として登場。魅力的なクラスメイトたちとの別れと再会がドラマチックに書かれています。これが実話というのがすごい。1960年代後半にはじまった ヨーロッパにおける社会主義の崩壊を中心に、各国からきた裕福なクラスメイトたちの運命も大きくかわります。背景はけして明るいものではないのにユーモアとエネルギーに満ちた子ども時代。 ノホホンとこども時代を過ごすことができた私は幸福なはずなのに、著者の経験をうらやましくも思うのです。のほほんと。
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ロシア語同時通訳者だった著者が子供の頃過ごしたプラハで出会った友達の事、そして30年後に知った真実とは。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。ユーモアたっぷり。
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チェコのソビエト学校での級友たちの思い出とその後の話。しかしここまで小学校時代の思い出と歴史をつなげて描写できるってすごい。かなりいろいろと考えさせられた。著者が亡くなられた後に知ったのが残念でならない。
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何度も読んでます。
最初の衝撃といったら!!
東欧の激動の現代史を肌身で感じることのできる1冊です。
物語としてもドラマティック!!
一読をお勧めします。
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実に骨太なエッセイです。
激動の東欧と、筆者がプラハで過ごした少女期の友情がみっちり交錯。
亡命ギリシャ人のリッツァ、ルーマニア共産政権中枢にいた父を持つアーニャ、ボスニア・ムスリムのヤスミンカ。
血が出るような思いで、国、民族、愛国心といったものに向き合わざるを得ない3人と、彼女たちの背景に深く思いをはせる筆者の優しさ。
偏狭で薄っぺらな形で「愛国心」という言葉を使う前に、この本を読むべし。