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時間を超えて緩やかにつながる軌跡を描いた、奇跡のストーリー。
魚屋ミュージシャンの結末に涙し、ポール・レノンの手紙にグッときて、最後にコソ泥三人組が出した結論に温かい気持ちになれた。
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4月-2。4.5点。
泥棒の後、つぶれた雑貨店に忍び込んだ、泥棒三人組。
郵便受けから、謎の悩み相談の手紙が投函される。。。
やられた。涙腺やられた。
連作短編、読み始めてイマイチかなと思ってしまった。
しかし、バラバラなパーツが、段々と一つの帰結へはまっていく。
さすがだと思った。
『秘密』『時生』あたりの感じかな。
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一つ一つの短編は展開も工夫されていて感動もあり良かったです。
ただ、最後の短編についてはどうしても無理矢理感というか、そこまで繋げなくても、という気持ちになってしまいました。
背景をあまり作り込まずに、あっさり終わらせても良かったんじゃないかと思いました。
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東野圭吾のSF?です。
最初はまどろっこしいなぁと思いながら読んでいましたが、
最後の方は読むことを止めること出来なくなりました。
人と人のつながりは何処で生じるかわかりませんが
一生懸命生きることが大切なのかもしれません。
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まだハードカバーなのについつい買ってしまい、その日のうちに読了してしまった。東野圭吾のファンタジー。悩みをポストに入れておくと、翌朝には牛乳箱のなかにお返事が入っている、とゆう雑貨屋さんを軸にした、時空を超える不思議な話。短編集のようで、実はすべてがつながってる的な話なのだけれども。
たぶん、大人ならば誰でも一度は考えたことのある、『あの時もしああしていたら…』的な妄想からうまれたような話に感じた。
人生の岐路に立った相談者たちは、『どうしたらいいでしょうか?』と言いながら、ほんとは自分の考えを誰かに後押ししてもらいたいだけで、結局は、本人がどう選択するか、そして選択した後の人生をどう生きるか、にかかっているんだ、とゆう話。
夜逃げする両親について行くべきか悩む少年の話が、一番哀しくて印象的だった。
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ファンタジックなSF、そしてヒューマンドラマの要素もしっかりと織り込まれています。これまでの東野作品と比較すると新しい毛色の作品と感じました。帯にも書かれていますが登場人物の悩み、迷いを時空を超えた手紙のやり取りによって相談に答えていくという話。
第一章は状況設定が少しご都合主義的に強引に進んでいっているような印象を受けますが、SFなのでそういった挿入部も必要と思われます。
しかし、第二章以降はぐっと深みが増し、話の流れに不自然さはあまり感じなくなりますし、劇的な展開ではないのにこころにぐっと響き、ほろりと涙を誘うようなエピソードも入っています。
不景気や震災で厳しい社会状況により、未来について考える機会がことさら多い中、この話はこの時期だからこそ響く作品ではないかと思われます。
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★5つにするか悩んだ。さすが東野さん。引き出し多いなぁ。
生協の白石さんをヒントに、新参者チックの連作短篇集に仕上げた感じだが、内容は秀逸。ラストも好き。
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苦手なファンタジーもの、ということでちょっと不安はあったんだけど、なんのその。一気に読み終わりました。いい人ばかりが出てくる印象はあるけど、それを差し引いても、心が温かくなりました。
東野圭吾さんは、どんなジャンルでも行けるものすごい作家さんだと、改めて思いました。
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東野圭吾の新作は、ファンタジーテイスト抜群の連作短篇集。
読み始めてすぐに夢中になった。章が終わるごとに何故だか涙が出る。
読了後はしばし呆然。本を読んでこんな感情になったのは、いつ以来なんだろう?
・・・この物語の中に入りたい、と思った。
これまでの東野作品と違い、希望と優しさが溢れるように満ち溢れた世界。
ハートフルで暖かく、人情味豊かな世界をここまで描ききられると、もう感動
しか残らない。しばらく何も考えられなくなってしまった程。
構成的に見ても、各登場人物の相関関係が実に秀逸。
SF的な要素を加えながら、エピソードが流れるように見事にリンクしていく様は、
圧倒的ですらある。そして心情描写の部分もかなり丁寧で、手抜き感がまるで無い。
さながら、熟練した職人の入魂の一作。
僕の中では、白夜行やガリレオシリーズと遜色の無い、理想のファンタジー。
東野圭吾、やっぱり最高です!
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東野圭吾最新作。(絵本「サンタのおばさん」を除いて、本作は77冊目に当たる)
本作は作家、東野圭吾の新境地ではないか。
「一か八かの大勝負でした」と帯びにあるのは嘘ではない。
新参者の時のように、いくつかの複数の短編が時間と場所を超えて、いくつもの人間ドラマをつなげていく。万博、ビートルズ、バブル、そしてインターネット。「丸光園」という児童養護施設と、お客さんの悩み事を解決してくれる「ナミヤ雑貨店」という不思議な存在、そして、時間の謎が解き明かされる結末は圧巻。
家族愛、富、理想と現実、など現代社会に潜むテーマに東野流で挑んだ意欲作。時空を超える古風な「手紙」というテーマを通じて、現代の若者の表現を織りまぜて描いていく様は、一見浅田次郎作品のようで、読む者の気持ちを時にほろ苦く、そして微笑へと誘っていく。読み終わった後の爽快感は、自分のツボにはまった自己啓発本を読んだ時のそれと似ているかも知れない。
本格推理ファンには、申し訳ないが、パラドックス13でも扱った「時空の歪み」、名作「手紙」で扱った手紙を通じての人間模様描写を更に膨らませて、ここまで人情溢れるドラマに仕立て上げた東野先生の力量と、その気概を高く評価したい。とにかく読んでみてください。将来の進路を決めかねている若者にも元気とキヅキを与える、かも知れない。
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時空を超えてそれぞれの人生結びついていく、何とも不思議な物語。過去のナミヤの雑貨店主と現在に生きる三人の青年がそれぞれの人生相談に答えるいきさつは、引き込まれるように読める。東野圭吾の小説の中では新たなジャンルと言える。読み終えたあとは清々しい気持ちになれる。オススメ。
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帯を見て、「挑戦」だって書いてたから読んだ本。東野圭吾の挑戦ってなんだろうって。読んだ感想は、ホッとできる本やった。人と人が繋がる温かさがもらえる、そんなホッとできる本やったと思います。
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時間軸を往復するファンタジーミステリー小説。
タイムトリップものではあるが、
人ではなく手紙がトリップするという発想、
そして時限的な現象としていることがすごい。
名ピアニストの名演奏を聴いているようだ。
SFというには理論的説明が全くないわけなので、
ファンタジーだと思いますが、だからこそ温かい話も、
素直に受け止めることができたと思います。
「月のウサギ」だけ養護施設と関係ないのは?
奇蹟の夜が33回忌である理由は?
という設定の粗とか伏線の回収不足は否めませんが、
ヒューマンドラマとしても十分泣かせてくれると思います。
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すべてが時間を超えて繋がるファンタジー。
時代を超えても、人の悩みは変わらない。どんな時代にも、同じことで苦しむ人々がいる。
その答えは自分で見つけ出さなくてはいけないけれど、もし、その後押しをしてくれる客観的なのに親身な第三者がいてくれたなら…。
現実にはあり得ないからこそ、余計にロマンがありました。
人に相談はするけど、そこに依存はしない、清々しい相談者ばかりでした。
宮部みゆきもそうですが、楽しいストーリーの中に、人の心のあり方を考えさせられるエピソードが詰まっていて、心が洗われるようです。
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過去と未来が手紙でつながる話。
よくある設定で、斬新ではないけど意外な展開もあるし、何より先が気になって一気に読める。