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もう20年近く前、しょっちゅう観劇していた私をサブカルに引きずり込んだのは松尾スズキだと思っている。最初に読んだのは傑作「大人失格」。これ読んでドッグレッグスを見に行ったりもした。その後に出たエッセイも何冊か読んでるけど、どれも面白くてハズレがない。
この本は2度目の結婚を経た後の夫婦生活を描いたもの。時々ニヤニヤしながら読んだ。とても読みやすかった。さすがに20年も経つと、昔とはテイストが違ってくる。丸くなったと思うし、あまり笑わそうと思ってない。雑に言うと松尾さん年取ったねーということなんだけど、それはお互い様だ。ただ、松尾さんにとってはいろいろあった20年だろうけど、自分は・・・何があっただろうか。いまだ結婚せず、この先もしそうもない自分は・・・。子供を持たないことに関しては、なんかわかる気がする。
姉とのイザコザのくだりは、松尾さんも大変だろうけど、姉もずっと耐えてきたのだろう、と思うとやるせない気持ちになった。妻が年寄りの話を聞きすぎる、と書いたところでは、松尾さんの「おもしろ」への厳しさと、妻を独占したいという思いを感じた。
二人で生きることは、一人で生きるのとは違った大変さがあるだろうけど、とてもいい二人ではなかろうか。ちょっと松尾さんが依存気味な気はするけど。医療や福祉に詳しい人と結婚すると、何かとありがたいなと思う。
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レモンサワーの味と、結婚相手の両親がちょうどいいって大事だな、と、和泉元彌の次にお肌がツルツルだとスタイリストさんに褒められる50歳のオジさんが今の奥さんとのことを綴ったエッセイ。「孤独でなくなることで自分を知る」ことが増えたオジさんの姿を想像するだけでなんだかほのぼの。
松尾スズキ戯曲と小説はこれまで幾つか読んで、なかなかにクセが強く読み辛い印象があったものの、この本はストンと読めた。「丸くなる」ってこういうことを言うのかなと妙に納得。
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絶妙なテンポで語られるマイペースな文体とその中に20も年下の嫁を気遣う姿。挿絵の感じもグッとくる。
描写が妙に切ない感じになるのもいい。ストレスなく読める。
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雑誌「GINZA」に連載していたエッセイをまとめたもの。
それほど厚くはないが、年数は3年ほどにもなり、
夫婦の歩みも相応で、興味深かった。
子供や家族のエッセイは、男性が書いた方が読みやすい気がする。
普通の一般女性、でありながら、
事務能力が高かったり、介護まわりの知識や経験が多かったりと
一緒に生活するうえで、頼りになる方なのが、
読むほどに分かってくるのも面白かった。
書けないことも多々あるだろうけど、普通に夫婦で起こる日常のことが
松尾さんのような人にもあるし、松尾さんのような人が書くことで面白くなる。
「当たり前」の押しつけという野蛮さへのいら立ち、
被災した時、確保すべきは水と冗談、
とくに印象に残る話だったな。
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松尾スズキさん、荒っぽい男の人なのかなと思いきや、奥さんのことをとっても想っていることが伝わってきて微笑ましくなりました。
フラフラしてて奥さんに怒られちゃうところとか、契約書が読めないところとか、自分と似てると思ってしまった、僭越ながら。笑
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脚本家の松尾スズキさんのエッセイ。
図書館の職員オススメだったので読んでみた。
子どもを持たない歳の差夫婦の東京での生活。うーん、子どもを持つ予定はないのに籍を入れる必要があるのか?と私自身は思うのだが夫婦というのは縛る縛らないの関係ではないようだ。元からそういう選択をする夫婦は20%にのぼるのだそう。
夫婦って何だろうってことを考えるきっかけをくれました。夫婦になるって大変か幸せそうかと聞かれたら楽しそうって答えたくなるようないい本でした。
あと、松尾さんの作品を見たくなった。
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心のうちを綴ってある日記のような日々の話。帯に絶賛のメッセージがあるが、わたしはあまり好きになれなかった。
どうしてかな。
たぶんシングルマザーの郷里のお姉さんとの間のことが引っかかっているんだと思う。私はお姉さん側の人間なので、こんな勝手なことをされたら、こんな風に怒り狂いそうな気がする。
ちなみに私は松尾スズキさんという人を知りませんでしたので、演出家とか俳優とかのフィルターなしでフラットな気持ちで読むことが出来ました。
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あまちゃんの喫茶店マスター、『クワイエットルームへようこそ』の作者 くらいの認識しかなかったが、この人きっと面白いだろう、という予想で読み始めた本書。
確かに面白い。
特に茨城の箱入娘であった妻のキャラがいい。
お互いの出身県話で「北九州」「土浦」のくだりが笑える。
出身じゃないけど、茨城在住のワタクシ、松尾さんなら「イバラギ」と発音しても許すよ。
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読みやすい、面白い。
日常の夫婦のやり取りや経験からの価値観。物を書くって、日々に意味を持たせてくれることなんだと感じた。
M子さんのことが大好きで50過ぎても弱さを認めて寄り添って欲しいという感じ、愛は永遠では無いけど。愛に溢れてる。
子どもがいない夫婦の在り方の勉強機会
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作者の活動を少しは知っているので、『面白い』のだろうと思い読んだ。『面白い』ではなく『興味深い』読後だった。淡々と日常を書いているけど、独自の生死感が感じてとれた。