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初出 2016〜17年「オール讀物」の4話で、シリーズ8作目
池袋西1番街の果物屋の息子で街のトラブルバスターとして知られるマコトの活躍の物語。ワイルドっぽくて、ちょっと人情味がある愉快なストーリーがいい。
1話目は、礼儀正しい宅配ドライバーが、息子が離婚した元妻の恋人から虐待を受けているのを知ってやめさせようとして逆に「虐待の犯人」とネットで攻撃され、実力行使に出る。マコトの活躍(?)は息子の証言をネットに流してネット炎上の対象を変えたくらい。
2話目は、女子中学生の頼みで、彼女のシングルマザーが恋人によって覚醒剤漬けにされるのを防ぐ。
3話目は、ハッカーから夢に見る黒い鳥のメッセージがわかる霊能者を探すよう依頼されるが、実は霊が見える女子大生がオカルト系アイドルとしてIT企業からスカウトされ脅迫までされているので助けて欲しいという彼女からのメッセージだった。もちろんハッカーと池袋Gボーイズの力で解決する。
4話目が表題作で、一番大がかり。暴力団系の企業が経営危機でスペインの銀行口座から数千人の出し子を雇って一斉に現金を引き出そうとしているのに、乗ると見せてキャッシュカードの強奪劇を演じて、池袋では誰も関わらせなかった。
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IWGPシリーズ13作目。社会的かつセンシティブな話題を取り上げ、解決に導くトラブルシューター・マコトは健在。母親の、こんな可愛い子を授かってママも幸せだねえ。マコトはいつ孫の顔を見せてくれるのかねえにグサリと来る。めも。
(1)失い続ける事が人生そのもの。
(2)とはいえ今は正常が異常で異常が正常の時代だ。
(3)俺達が口にする事はもう真実である必要はないし別に正直でも誠実でもある必要はない。数がただ一つの正義で富と権力の源泉だ。
(4)おれもこういうものはみんな空っぽだと思っている。だが街のガキどもを束ねるには、こういう見せかけも必要なのさ。
(5)プロが15%も払うはずがないのだ。通常の特殊詐欺の出し子の取り分は7%である。
(6)投票用紙と引き換えに年寄りにかかる年金と医療費でこの国は合法的に破産に向かっている。
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ウェストゲートパーク第13弾。
時事ネタを取り入れて池袋の揉め事と合わせて物語にしていく様は流石。
ネットの炎上の話なんて良くあるけど怖い話。
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IWGPシリーズ第13弾。主人公をはじめおなじみのメンバーが、社会的な弱者を救うべく奔走する。
このシリーズも20年だそうで、それをリアルタイムで追い続けて今もなお飽きないのは、作者が常に新しい社会問題を拾い上げて、マコト同様正義の味方の熱い心を失っていないからだろう。
作者の恋愛ものは苦手だが、このご長寿シリーズは今後もずっと書き続けてほしい。
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社会問題を難しくなく気軽に読めるこのシリーズ、安定感あり。
マコトの言葉のセンスというか、さらっと書く季節感の描写とか、例えがすごく好き。
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街の風景は変わり、アイテムも、犯罪の傾向も変わるけど、マコトはそのまま~女の連れ子に虐待を繰り返す司法書士は連れ子の父に糾弾される前に宅配ドライバーをネット上で糾弾。女子中学生はデパートの経理として働く母親が男に振り回されて覚醒剤を使っているのを止めさせたい。エフワンからの依頼で調査した本物の霊能を持つ女子大学生がサイキックサイトにスカウトされるのを厭がっている。千の単位で出し子を求めている奴からギャングをどう守るか~いつものペース。恋愛モノなんか止めれば良いのに…ついでにテレビ出演も止めたら良いや
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何個か前は飽きたかな、と思ったけど今回はそうでもなく、さくさくっと楽しめて安定感もあった。
ひさびさにサルが出てきたのがうれしい。
炎上問題が一番身近なだけに入り込めたなぁ。
2018.1.12
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IWGP第13弾。
池袋のトラブルシューター、マコトのもとにはあらゆる難題が持ち込まれる。
でたらめの虐待疑惑をネットに書き込まれて炎上した宅配ドライバー。
母親が悪い男とドラッグにはまった女子中学生。
根拠のない情報が溢れるオカルト・サイト。
ATMの不正操作による大規模詐欺。
収録の4編はどれも現実の事件を彷彿とさせるものばかり。
どんな事件も飄々と解決するのに母親には頭が上がらないマコトと、Gボーイズを率いて池袋の裏側を取り仕切るクールなタカシ。
タカシが好きすぎて仕方ない!!
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シリーズ13作目‼︎
他に3作⁉︎
初めて書き出しの一行目に、気がつく。
毎作こーだったの、かしら⁉︎
虐待
ドラッグ
左の肩
白いカード
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IWGPシリーズ第13作。4編。
いつもの面々のマコト、キング、ゼロワン、サルらが活躍。今回は格差社会をキーに、「児童虐待」「中年ドラッカー」「スピリチュアル」「偽装カード」をテーマとして取り上げる。
マコトのお母さんが相変わらず格好いい。このシリーズ、20周年とは驚いた。
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ハズレなしの安定感。マコトも歳をとったのか激しさは少なくなって来ており、剛から柔にシフトチェンジして来ているなと思った。たまには初期の頃のような熱さのあるマコトが見たくなった。
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もうすっかり年齢不詳のマコトたち。順調にキャリアを積んでいるのはサルだけのような気がしてならないのだけれど…(苦笑)
今回はおなじみの脇役さんたちの出番が少なかったのが、ちょっと寂しかったな。
2018/1/29読了
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池袋ウエストゲートパークシリーズ第13弾。
すごい長期にわたって続いているシリーズである。主人公は池袋西口公園の近くで家業の果物屋を手伝う真島誠。池袋の裏社会を取り仕切るGボーイズとその帝王タカシは誠のマブダチである。社会の悪と遭遇し悩める人の相談を引き受ける誠は、裏では、池袋のトラブルシュータ―と異名をとっている。
誠の活躍ぶりを描いた作品が4つ、収められていた。
●滝野川炎上ドライバー
●上池袋ドラッグマザー
●東池袋スピリチュアル
●裏切りのホワイトカード
2016年~2017年にかけて「オール讀物」に掲載された短編を載せたものだ。
どうりで、事件のあらましが最新のものだなと思った。特に表題作の「裏切りのホワイトカード」は、ニュースでも頻繁に流れていたあの事件をネタにしていると思われる。
シリーズ当初と比べると、明らかに現実の池袋とその周辺の街も変わりつつある。
今アラサーになっている誠やタカシが、池袋周辺の街を悪の手から守ろうとしながら、随所で自分たちの青春時代を回想するさまは微笑ましかった。
池袋の影の救世主も、オジサンになっているんだなと実感する。だが、誠もGボーイズもまだまだ健在。ついでに池袋ウエストゲートパークもますます繁栄。ワンパターン化が懸念されるが、池袋の平和を託したいから、シニアになっても誠さんには頑張って欲しい。次回作も楽しみにしている。
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昨今の時事問題をテーマにして事件を解決していくマコトたちの池袋での物語。20周年だそうで、じゃあマコトたちは何歳なんだ?というツッコミはなしなのだろうか。今回はネット炎上、麻薬、スピルチュアル、偽造カードと背景にある社会問題も見せながらマコトたちが事件を解決に導く。久しぶりにサルが出てきたのとマコトの母親の相変わらずのカッコ良さが心地よい。正直、食傷気味ではあるが現代の時事ネタを知るには良いのかも。良くも悪くも安定はしているストーリーだ。
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相変わらず読み心地がよいな~(^^)♪大好きなマコトのおふくろさんも登場しているし、ゼロワンの意外な一面も読めたし満足(^o^)欲を言えば、もう少し刺激が欲しい!だってマコトとキングにかかったら、トラブルが簡単に片付いちゃうんだもん(^^;)