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納まるべきところに納まった幸と智蔵。
いよいよ、幸の胸のすくような活躍が始まる。
一巻で、四代目徳兵衛に嫁ぎながら夫に愛想をつかし、実家に戻った元ご寮さんの菊栄。その立ち居振る舞いが魅力的で、一巻だけでこの物語から姿を消してしまうのは残念に思っていたら、前巻で幸と5年ぶりの再会。この巻では、幸にとってさらに貴重な役割、重要な存在になってくる。
今後も、この二人、様々な関わり合いになっていきそうな予感。
一気に第四弾まで読んでしまったが、第五弾は未刊行。
今までの刊行間隔からすれば、次巻は来年の2月?
楽しみに待つとしても、なるべき早い刊行をお願いします、高田郁様。
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幸の商才がとうとう発揮し始める第4巻。
これまでで読んでいて最も安心できる展開となっている。
しかし、前巻までがあまりに波乱に満ちていたため、
今巻はきれいに納まり過ぎていて、なんとなく物足りない気もする。
それとも、今回は単なる箸休めに過ぎないのかも。後から更なる苦難が押し寄せてくる予感もする。
それに、雲隠れした惣次の行方も気になる。
ますますこれからの五鈴屋から目が離せない!
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惣次が出奔し、五鈴屋は当主不在となってしまった。
いよいよ体調の思わしくない富久は、五鈴屋を幸に託す。しかし、女は当主になれぬ掟。
そこで、三男の智蔵は、五鈴屋に戻り六代目徳兵衛を名乗ること、幸と夫婦になることを決意する。
智蔵は、あたかも人形浄瑠璃の人形と人形遣いのように、自らは人形となり、幸に自由に商才を発揮させようと考えたのだった。
やっと優しい智ぼんはんに嫁ぎ、商いの工夫も冴えまくり、超絶美形になってきた幸。
本作で、五十鈴屋の商いが順調に大きくなり、いよいよ幸が勝負に出たところで次巻へ続く!
うう〜、もちろん幸はここで勝負に勝つんだろうけど、これまたもちろん、そう簡単にはいかないんだろうなぁ〜。
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ようやくこの流れ来た!と思わせる第4巻。
智ぼんとの結婚に落ち着いてこその、流行への仕掛け、新たな商い、業務拡大。
これから快進撃だ!!と応援したくなる幸の才能が心地よい。
でも夫への気持ちが言葉ですらすら出てこない幸にもキュンwww
そんな幸をちゃんと理解している智ぼん、いい旦那さんだ・・・。
最後のシーンで切った啖呵もカッコイイ。
次巻も楽しみです。
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想定通りというか、収まるところに収まったという気がする。これからは思うまま力を発揮するのではと思わせて落とすのが、この作家。どうなるのか、次回も楽しみです。
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いやー、もう面白い!!
高田郁さんはどれもいいけど、今の所このシリーズが最高かな。今後もっともっと面白い作品を描かれそうだけど、今の所は。
三兄弟に嫁ぎ、やっと何もかもしっくり来る旦那さんに巡り合えて、幸の商いの剛腕もうなる、うなる!
利も上げ、情もある商い。
自分も見習わないといけない事がたくさんあるなぁ。
この作品でぜひ直木賞を獲ってほしい!
ま、受賞しなくても傑作という事実に変わりはないんだけどね。
早く続きが読みたいー!
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やっぱり高田郁作品は面白い!ラスト最高でした。早く続きが読みたい。智ぼんと一緒になれてホントよかったー
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シリーズ第四弾。
天満呉服商の五鈴屋の女中奉公をしていた幸は商才の片鱗を認められ、四代目徳兵衛の妻となったが夫は不慮の事故で亡くなる。
その後、弟の惣次に嫁したが、徐々に幸の商才を疎むようになった惣次はある事件をきっかけに著しく誇りを傷つけられ、出奔してしまう。
二度と戻らないという惣次の決意を知ったお家さんの富久は、意外な決断を下すが…。
理解ある夫を得て、とうとう幸は自らビジネスアイディアを次々と実行していきます。
モノが売れない当時の江戸時代、知恵を絞って商売の戦国時代を渡っていく武将の如き幸の姿はとっても頼もしい。
委託販売による販路拡大、ノベルティ配布などの効果的な宣伝方法、M&Aなどなど、現代と同じような商法を展開していきます。
それだけでは飽き足らず、新しいビジネスモデルの模索まで始めちゃって、幸はどこまでいくの?とドキドキしちゃいますね。
最終的にはビジネス構造改革でも成し遂げるんでしょうか・・・。
このお話はビジネスについて多角的に学べるのですが、組織やマネージメントに関しても今回は興味深かったです。
次男の惣次は有能で、非常に鋭い経営センスを持っているのですが、人の使い方が下手。
賢すぎるがゆえに自分で何でもできてしまうから、他の人がバカに見えてしまうんですよね。
だから他人の意見も取り入れず、無駄に他人を傷つけ、部下や取引先と軋轢ができてしまう。
有能なプレイヤーだけど有能なマネージャーではない、というのは今も良く見る光景ですよね。
まあ、ビジネス観点から眺めると面白いのですが、1巻からずっと、ストーリー自体にいまいち面白みを感じません。
前作の「みをつくし~」は面白かったのになんでかな?と考えてみたのですが、多分、主人公の幸の心情がはっきり描かれないので共感しにくいのだと思います。
幸は情よりも知的好奇心を満たすことに重きを置いているように見えます。
商いに興趣を感じている彼女にとっては、店の商売を存続させることが一番なんですね。
もちろんこの時代の彼女の立場では当然のふるまいなのですが、現代の恋愛小説に慣れた読者にとっては淡白に見えちゃうんだと思います。
今回のお話でも、幼いころ好意を持った智蔵ととうとう一緒になれるという、少女漫画だったら最高に盛り上がる場面でも幸の心は平静です。
父を亡くしたことで下女奉公しなくてはならなくなり、兄弟と三度も結婚させられる。
そんな運命を受け入れざるを得ない彼女には、もはや静かな諦観を持って全てを受け入れるしか術がないのでしょう。
現代の感覚で「淡白でつまんない」と判断するのは間違っているかもしれませんが、小説なのでもっと心情とストーリーが絡み合って盛り上がる展開を作ってほしいです…。
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途中の巻でアレっ?と思った中だるみ感が今回の巻では全く無く、また面白くなってきた!!という感じでした。
幸が本当に強い女子なので見習いたい。
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内容(「BOOK」データベースより)
江戸時代中期、長く続いた不況を脱し、景気にも明るい兆しが見え始めた。大坂天満の呉服商、五鈴屋でも、五代目店主の惣次とその女房幸が、力を合わせて順調に商いを広げていた。だが、徐々に幸の商才を疎むようになった惣次は、ある事件をきっかけに著しく誇りを傷つけられ、店主の地位を放り出して姿を消す。二度と戻らない、という惣次の決意を知ったお家さんの富久は、意外な決断を下す。果たしてその決断は五鈴屋を、そして幸を、どのような運命へと誘うのか。大人気シリーズ第四弾!
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シリーズ4冊目。ここまで男で苦労してきた幸がようやく商売に専心できるようになって、店の将来のことを前向きに考えられるようになっていくのが読んでいて嬉しい。智ぼんさんいい男……よかったねえ……(しみじみ)最後の啖呵が小気味よかった。5巻も楽しみに待ちます。
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様々な困難に直面しながら、柔軟な思想と行動力で商売を広げていく幸の姿を見ているとスカッとする。
女性にとってはまだまだ生き辛い現代社会。これは時代小説ではあるけれど、今の女性にとって元気をもらえる小説だと思う。
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言葉を遮られ、ついでに身体を押しやられても、女房の意図を汲んで協力してくれる旦那様って、太っ腹、いや苦労人というべきか。外の世界を知って、三男坊も人間が深くなりましたね。
桑の実色って。。。桑の木を植えているので、果実の色は知ってるけど、熟すに従って、赤からほとんど真っ黒になる。その色に名前があるなんて、昔の人はホント繊細。
呉服のことも色々勉強になります。
あ、もしかして、カバーの幸の装いが桑の実色のちりめんに黄檗の帯?
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どんな時も知恵を絞り、笑って勝ちに行く!
シリーズ第四弾。
五代目からバトンを渡された智ぼん。
思った通りの展開。もう一波乱あるかと思っていたけれど割りと呆気なかったような…。
身を挺して五鈴屋の暖簾を守り抜く!と決心した幸は、ただ守るだけではなく商いをどんどん広げていく。
ここからが幸の腕の見せ処。
知恵を絞って誰も思い付かない斬新なアイデアを次々に出していく。
穏やかな智ぼんのお陰で商いが面白くなってきた幸。
お家さんとの約束を胸に幸が打つ次なる一手は?
半年後がまたまた楽しみになってきた。
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商い武将が、やっと、お出ましになったという感じです。
智ぼんの決意もかっこよすぎですが、お家さんの幸への想いに心がぎゅっと掴まれました。
これから、どんどん大きくなっていく五鈴屋を思うと、わくわくする気持ちと、ちょっと残念な気持ちに複雑です。