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「妻、母として生きる女性が一線を越えた時、そこには何が待っているのか……。一人の女性でありながら、妻、母、会社員と何重もの役割を背負う女性の心情描写が胸を突く作品です」って宣伝見て購入したけど、不倫を題材にしたエロ本としか思えない感想
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夫と2歳になる一人娘がおり、夫の実家にて義母と同居する30歳の女性・塔子が主人公の物語です。
「元気な娘がいて、友達のように気さくな姑と同居していて、夫にはそれなりの収入があって」という周囲からは幸せに見える塔子でした。が、その実はマザコン気味の夫に、同居する義母への気遣い、子育てに…と日々の様々なことへのストレスを感じやり場のない生活で、そんな環境なら不倫に走ってしまうのもわかるなーと思いました。
感情の機微が正確で、塔子の心情なども読みやすく、それでいて不倫は悪だと全面的には言えなくなるような…そんな考えさせられる本でした。
マザコンで、与えられるばかりで塔子には何も与えることのない、でもそれでいて悪気のない夫の言動にイライラしながらこうはなってはいけないなと思いながら読んでいました。が、その一方、娘の翠が可愛くて癒されました。
濃密な性描写も多かったですが、精微で綺麗な文章で最後までスラスラと読めました。
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Red。島本理生さんの作品。イノセントというこれまた異質な作品から入ったが、Redはこれもまた異質であった。
島本理生さんは、女性の心理的本質を物語の主軸において書かれるのが非常に上手く、今回も浮気をテーマに、女性の心理をドラスティックに描写されていた。今回は特に官能的な部分を描写されており、なかなかディープな内容となっている。
塔子の周囲には、夫である真のほかに、友達の結婚式で一緒になった元彼の鞍田がおり、塔子はどろどろの関係に巻き込まれていく。その他にも緒方という男が登場し、塔子は振り回される。塔子自身、父親が離婚して出ていくなど家庭環境も特殊であり、性格的にも色恋沙汰に心を動かされやすい。そのような中で決定的な浮気をしてから、自分の弱さを痛感し、とはいってもやはり男女の特別な引力には本能的には勝てず、自分を省みる。しかしそもそも塔子は冷静であり、それもわかっているのである。そして話はどんどんと深くなり、それに応じて心理描写もより詳細なものとなっていく。
私はこの小説を読んでから不思議に思うのは、女性語りの小説で、官能系で、これほどまでに違和感なく読み進められたのは初めてなように思う。それくらい島本理生さんの言葉遣いや病者のビビッドさが高いということなのだと感嘆しています。
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表面化した問題から目を背くことは出来ないものだなと思った。
塔子の選択が気になって、イッキ読みしてしまった。
不倫という社会的に許されない行為であるのに、どこか許してしまいそうになるくらい、塔子の満たされなさが伝わってきた。
読み始めた時には想像出来ないラストだったけど、前を向いた力強い女性が描かれていて、清々しい気持ちになれた。
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主人公が生活に不満を持って、変えたい変わりたいと思う気持ちはとてもよくわかったけれど、行動中にすぐに流されていく状況はちょっと理解できず・・・
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旦那さんとうまく行ってない時に、昔の彼と再会し、そして誘惑されたらそりゃー理性保つの難しい。
しかも他からもモテたりして。
実際旦那は悪い人ではなく、うらぎっる自分に罪悪感とか、余計にやめれなくなるあたり、理解できないという人もいるけど、よほど現実味があった。
逆にラスト、よくそこにおさまったなぁと。
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ファーストラヴと同じ手法で最後とまとめるとは文中の「経験と学習」がまだまだ全然できてない作者さんだなぁ。
性描写も一部がリアルなだけで全体が全然想像できない表現力、構成も読みやすいようにシーン展開を割愛しているように見えて実は面倒なところを逃げただけのようにも取れる。
とってつけたような出張シーン、娘の翠ちゃんの成長後のシーン、ページ数増やせって編集者にでも言われたの?ってくらいどうでもいいシーン。
すべてが甘く、なんで映画化されたかのもわからんw
とりあえず、他の作品は知らんが手紙オチはそろそろ卒業してもうちょっと上達しよう。進歩がないのは問題だ。
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ストーリー的には面白みは正直感じられないが、主人公塔子の心情描写は素敵でした。傍目からみた幸せの中での葛藤と恋愛のドロドロさ。大好物です。
鞍田さん!それレイプです!て言いそうになるくらいに半端ない前半から、超男前になっていった。最後の切なさはたまらない…。好きな人の娘からパパとご飯食べたいて言葉聞くなんて。抉りすぎです。
しかし官能的でしたね笑ナラタージュやファーストラヴを読んできたから、こんなにも大胆にセックスを情緒的に表現できる人だとは思ってなかった。もちろんプラスの意味です。
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一人娘を大切といいながら、結局自分が一番かわいい女。読んでいて不快、腹がたつ。
夫の母親と同居、好きな仕事も辞めざるを得ない等 同情する面もあるが、寄ってくる男にガードゆるすぎで全く共感できない。
結局、目の前の”楽”を優先するからこんな結末になるんだよ。家族の問題も、黙って耐える方が楽だから最後に爆発する。小学生の娘を不安で苦しめるような手紙なんかいつまでも残すバカ旦那にも腹がたつ。不倫相手がガンにならなかったら、目も当てられないエピローグになってたな。
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恵まれた環境で優しい家族がいるからといって、幸せとは限らない。
子どもが生まれて、自分の事は二の次になって
人に何かを与えてばかりの毎日の中
主人公の塔子は昔の恋人との再会に救いを求めていく。
時間だって心だって人に与えてばかりの生活はしんどいよね。
家族といても恋人といても、伝わってくるのは
ヒリヒリするような塔子の寂しさばかりだ。
自分の価値や欲求を正当に評価し、周りにもそれをきちんと要求できる女性は、この国にはまだ少ない。塔子の様な寂しさを抱える女性がそこにもここにも、じっと息を潜めているのかもしれない。
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ぜったい読んでるのに(なぜなら購入してるから)レビュー書いてなくて、びっくり。
たしかに官能なので勧める人を選ぶけど、やっぱりいつもの島本さんの良さがあってすき。結婚と好きの微妙さよ。鞍田さんに思わず言ってしまった「好き」のシーンとか一緒に泣きそうになった。
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うわーなるほどーと。理解も共感もできるけど自分勝手だし、ハッピーエンド風だけど決してそんなことないし。
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話の展開がわかりやすく、特に共感も感情もなく読了。
最近、ミステリーばかりだったので、頭を使わなくて読めた。
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塔子は夫、娘、義理の父母と同居している。夫は悪い人ではないのかも知らないけれど、子育てを手伝ってくれることはなく、女性を見下した発言が目につくようになってきた。友達の結婚式で再開したのは、学生の頃バイトしてた先の社長。不倫相手だった。昔とは違う会社にいて、そちらで働かないかと誘われる・・・
小さな子ども、仕事、理解のない夫、という三つを抱えた女性の物語。女性じゃないけど、共感できるし、ストーリーもかなり面白い。
性愛描写がかなり多いので、電車内で読む時に、隣の人から見えないように本を狭く広げていた。
夫の描写が絶妙で、暴力をふるうようなことはないけれど、結局自分本位で相手に気遣いが出来ない、こんな人あちこちにいるよな、思いながら読んだ。
「幸せっていうのは、君にとって、そんなに単純なものなんですか?そうやって君が、雑誌やテレビで見聞きしたような倫理観をつなぎ合わせたことばかり言うのは、ただの思考停止だよ」
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塔子ほど 私がモテれば
この 気持ちもわからんでもないか
仕事や育児 そして女としての
言い尽くせないもやもやとした気持ちは
この年代を通ってきた人なら
あるよなぁ と思えると思う
反対に男性には
こんな危なっかしい奥さんだと恐ろしくって
見てられないんじゃないかしら