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元は日経新聞連載ということだが単行本化で購入。NHKの朝のドラマ「マッサン」でニッカウイスキーの歴史を知ったところなので、マッサンでも堤真一が演じた鳥井信治郎(ドラマ中では鴨居欣次郎)のサントリーの歴史にも興味が湧いた。鳥井の人間性が描き出されていて、サントリーという会社がすごく魅力的に思えた。こんな会社なら身を投じたい。きっと伊集院静もそういう気持ちで執筆されたんだろうなあ、と思った。
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いやぁ、やっぱりこの時代に何かを成し遂げた人の物語ってのは面白いね。面白いしチカラと元気がふつふつと湧いてきますね。
「よっしゃっ!いっちょやったるか!!」って思っちゃう。何も全然できないのだけど。
確かに鳥井信治郎はもともと恵まれていた、とか運が良かったという面もあるでしょう。両替商に次男坊というバックボーンもありましたし。ここぞというときに力になってくれる実家があるっていうのは大きいですから。それと生まれ持っての商人としてのセンスもあったようですし。
でも、その運の良さを生かし切る、チャンスを見極める目と、くらいついたら話さない、諦めずとことんしがみつく土性根こそがこの成功の礎なのでしょう。
「とにかくやってみははれ」という前向きな姿勢と、人を大切にし感謝を忘れない心、この二つは商売だけでなく日頃忘れがちだけど、人が生きていくうえでとても大切なことだと、改めて思いました。
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感銘を受けたフレーズがあった。
「善を為すに、それをあからさまにするのは己のための善であり、真の善にあらず。」
それでふと思い出したことがあった。
通勤で毎朝その前を通るのだが、とある大企業がビルの前をそろいの緑色のTシャツを着てごみ拾いをしていた。
後日、その会社のホームページにはその日見た緑色のTシャルを着た集合写真が掲載され、社会貢献をしている事がアピールされていた。
ごみ拾いは前にも後にもその一日きり。
もうすでに目的が違っているのだと思った。
鳥井忠兵衛と信治郎はどう言うだろうか。
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サントリーの創業者
鳥井信治郎
所謂立身伝ではなく人物の内面にこだわって書かれていた
伊集院静さんの作風だと思う
この独特のキャラクターと情熱はすごい
それを支える人もすごい
日経新聞に連載されて帯を小泉純一郎が書いてたのはちょっと引いたけれど おもしろかったです
≪ 耐え続け みんなが楽しむ 洋酒へと ≫
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下巻は信治郎の開業、ウイスキー造り、そして、サントリーのビール造りまで。パッパッパっと描いてますが、かなりの苦労だったのでしょう(あまり、深く書かれてなくて。全体として、かなり駆け足で書いてるような感じ。サントリー社超入門本といったところでしょうか)。行動力もすごいですが、先見性を持った素晴らしい商人なのですね。熱意や信仰、商いをしないまでも、見習いたいものがあるなあと思いました。ちなみにウイスキーはあまり飲みませんが、『山崎』は美味しいと思っていたもので、今度はより一層ありがたく飲みたいですね。
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後半は一気に読む。
まるで大河小説だわ。これNHKの大河ドラマでやってくれないかな。渡辺謙あたりで。
でも、子どもたち孫たちみんな名前に”信”の字がついてて混乱したわ。
それにしても、頼りになるしの、最愛の妻のクニ、長男の吉太郎、兄の喜蔵と亡くなっていくのが辛かった。
で、次男の敬三が名前は知っている佐治敬三がサントリーの社長になって更に会社を大きくしていくのね。
なんで佐治?鳥井じゃないのかな。
鳥井商店、寿屋洋酒店、サントリー、明るい太陽のサンと鳥井を足してサントリーかなるほどね。
この時代にウィスキーを作るのは並大抵のことではなかったろうね。
それが見事、角瓶、オールドと花開き、念願のビールもプレミアムモルツとヒット作が出て天国で信治郎も喜んでるね。
会社が伸びるのは社長の手腕と先見の眼があったのはもちろんだけど、震災や戦争でほんとに人が困っているときに真っ先にかけつけて救援物資を置いていく、それもそのあとすぐ立ち去るという、母親のこまから教わった”陰徳”が身についているからこそ、そういう人柄だからこそなのだろうなと思った。
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とても面白かったし、一気読みしてしまったけど、何せ内容が濃いので駆け足過ぎる…
もっとじっくりと、鳥井信治郎という人の物語を読みたい!と思いました。
とても魅力のある、そしてとてつもない人だったんですね。
こんな人に出会えて、一緒に仕事をすることができた周囲の方々もとても幸せだっただろうなあと思いました。
羨ましい!
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これは一気読みできますね。連続テレビ小説を録画して全編見たのは「マッサン」と「あさが来た」だけなんですが、そのマッサンに登場する鴨居欣次郎(堤真一)、誰が見てもサントリー創業者「鳥井信治郎」、その人の生い立ちを描く小説です。堤さんの印象が大きかったので随所でその顔を思い出しましたが、主人公のキャラと言い時代背景と言い、読んでいて一番わくわくする組み合わせだったかなと思います。私の学生時代は1976~1980年だったけど、お金がないからレッド、大人になった気分でオールドって時代だったけど、そんな演出も鳥井さんの才能のひとつなんですね。
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信治郎の商人の感の凄さと陰徳を大事にした人柄が,一族の繁栄を生んだのだとあらためて思った.生き生きとした大阪商人の悪戦苦闘を描いてあり,会話のテンポ良さもはずみになって,楽しく一気に読んだ.
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上巻の勢いはさすがに下巻まで持たなかったようでw
物語がだんだん年表の棒読みみたいになり始めて
あーこれは話し伸ばし過ぎって思ったらやっぱり失速
ローヤル、リザーブ、オールドの御三家が出て来たのにはちょっとうれしかったけど、小説としては上巻までかなー
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サントリー創業者とその後の話。
サントリーは鳥井さんから。
スコットランド以外での初めての製造に挑戦。
良いものをつくり、売る。人のものを転がすのではない。
良いものは高くても売れる。1番良いものだといつ誇りがある。
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いい本だった。仕事とは?生きるとは?どんな苦境にもあきらめない精神、人を重んじる心、いろんなことを教わった。
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サントリー創業者鳥井信治郎の人となりを、余すことなく書き綴った筆者渾身の大作。時は明治初期、起点は、13歳のころ丁稚奉公先にて、キラキラと美しき光を放つ洋酒との出会い。大阪商人魂を徹底的に叩き込まれながら、自ら立ち上げた鳥井商店にて、”ええもんには、そこ力があるんや!”という信念のもと、発泡と発酵の不思議さにとりつかれ、ひたすら洋酒作りに邁進する日々が始まる。。特徴は、人の縁を全面に押しだし、柔らかく読みやすい文章で綴っている点と、逆境を乗り切る数々の選択の経緯をページを割いて丁寧に描写している点かな。序章の松下幸之助の没後数年後の銅像の除幕式でのスピーチは、信治郎への敬愛の心情がヒタヒタと伝わり、いきなりグッときます。 ビジネス書としても秀逸な5★作品です。
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15年の歳月をかけて赤玉ポートワインを生み出したと思ったら次はすぐにウイスキーの開発に取り掛かる。10年程の熟成が必要で10億円以上の初期投資が必要なウイスキーは、会社の底力がない今はできない、と皆に言われても志を曲げず、ついにウイスキーを作り上げる。鳥井信治郎の「やってみなはれ」の精神、すごいなぁ。そして、商人としての機転や決断力だけでなく、信心深く、学生に奨学金を寄付するなど「陰徳」を大切にする心を持ち合わせている。本当に魅力的。
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下巻です。
ワインの後は10年の熟成が必要なウイスキー開発、そしてライバル社がほぼ専売していたビール事業・・・
自分の先見の明を信じてあえて苦難に立ち向かう姿は、やはり偉人としか言いようがありません。
ただ、下巻はトピックが多すぎるのか駆け足で出来事を羅列しているような印象を受け、上巻のような盛り上がりはありませんでした。。
じっくり上中下巻にすればよかったのに、新聞小説だったからそうもいかなかったのかな。
そうそう、サントリー という社名は、太陽と鳥井さんの名字をもじったものなんですって!知らなかった~