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圷家inエジプト。
中東の人というとなんとなく「厳しい」イメージがあったけれど(顔つきがくっきりしているということもあるかもしれない・・)、人懐こくて寂しがり屋という面があるのだと知れて勉強になった。
あとヤコブの存在感が尊すぎて、二人が離れなければいけない局面は私もなぜか辛かった。
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なるほど、一代記モノか。タイトルからは内容が全然読めんかったけど、とりあえず本上巻を読み終えた時点で、このタイトルには納得。これだけ連呼されると、もうこれ以外には考えられないですね。こういう作品の場合、キャラ設定の出来・不出来が、まんまダイレクトに物語の出来映えに反映されちゃうけど、そういう意味では素晴らしいです。”サラバ!”。あと、「キミハヒワイダトッ」事件もサイコー。そんな感じで散りばめられる笑わせどころも満載で、かつそれぞれが普通に面白い。逆に上巻の最後はちょっとしんみりした感じで、抑揚のつけ方も素敵。これがまだあと2冊分も読めるってのは幸せですね。存分に味わわせて頂く次第。
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上中下の三分冊を、まずはこの上巻だけ買ったが、ちゃんと『こちら、上で宜しいですか?』と確認された。しっかりしてるな、紀伊国屋の店員さん。
父の赴任先のテヘランで生まれた歩。イラン革命で日本に帰り幼少期を過ごすが、小一の時に再び父の仕事で今度はカイロで暮らすことになる。
存在感のない父、生活感のない母、問題児の姉とともに親戚のおばさんや大家さんやメイドや運転手などに囲まれて過ごす日々。
テンポ良く進む話で、物語のkey wordであろう“サラバ!”も出て来たが、まだこの話の肝が見えず。
生まれながらの格差、世界の中の日本人、マイノリティの生き方、一人の少年の波乱万丈の生涯…。
さてさて、これからどうなるの?ナイル河に現れた白い生物の謎とともに、中巻へと続く。
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家族の関係をメインに、恋人、友達との関わりの内容である。そして、海外での暮らしについて、、、。
世間と交流がもてない姉がパートナーと出会ったことかきっかけで、家族と向き合い、逆に主人公が世間から身を隠すような生活をしていく経過は驚きだ。長編小説で難しい。
何度か読み進んでいくうちにわかるだろう。
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上巻を読んでの感想。
ここまででも充分な物語。ここまでを噛みしめるもよいが、早く中巻を読みたくもある!
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全巻を通したメモです。感動しました。自分に足で立つことの大切さが身にしみます。因みに、さんまのマンマのゲストに著者が出る回があったのですが、明石家さんまさんから著者へのリスペクトを感じました。
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評価も高いし、前から気になっていたけど、文庫になってようやく着手。
どんどん読めるんだけど、まだ"序章"感があって、入り込みきれない感じ。ひとつのことを言うのに5うくらいの文章がくっついてて、それが物語に深みを持たせてるんだろうと思いつつ、ちょっとまどろっこしい感じがする。。中巻以降に期待。
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直木賞受賞作の文庫化で読んでみた。
最初は多少受け狙いの文体かなとも思ったが、読み進める内に登場人物の性格や思いや考えが擦り込まれてきて、しっくりとして来る。
心休まる暖かい話しに期待して、次巻を楽しみにします。
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作者の生い立ちも多少はからめて書いてあるのかなぁ・・
幼少期を海外で過ごした経験がなければ書けないですよね。内気な少年の主人公が親の事情で海外に移り住んで過ごす日々を描いています。
子供目線の日常生活を綴っているので、心の動き、子供ならではの友情のことなど、細かに描かれていて、さすが西さんだなぁーと思いながら読みました。
ずっと日本に暮らしていたらわからない、海外に住む人たちならではの常識もあり、それも興味深く読みました。上中下ってあるのか!長いなぁ!と思いましたが楽しく読めてしまいそうです。
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ずっと文庫化を待ちわびていた作品で、本屋に行った際に思わず「出たんか!?」と声に出してつぶやいてしまいました。。。
幼少期の人格形成ってこうやって出来ていくんだなぁ。僕自身敬遠してしまいがちな宗教的な内容もありましたが、全くそういった部分を感じさせず、読みやすく、入り込んでしまいます。
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西加奈子さんの小説に出てくる人たち、いつもとても愛おしい。上中下というボリュームであっても、終わるのが寂しい、という気持ちになる。
信じるものなんてないけど、せめて大切なものを真摯に大切にしていきたい。それで良いような気もする。
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<Impressive Sentences>
そして僕らの「サラバ」は果たして、「さようなら」だけではなく、様々な意味を孕む言葉になった。「明日も会おう」「元気でな」「約束だぞ」「グッドラック」「ゴッドブレスユー」、そして、「俺たちはひとつだ」。
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とにかく手が止まらないので一気に読んでしまった。とてもおもしろいと思う。
にも関わらず、この小説のテーマがまだ分からない。
圷歩が不安定な家族の中で距離を置いた態度を取り続けていること。
エジプト人の親友との間に居場所を見出したこと。
日本に住んでいたときの大家が宗教まがいのことを始め、姉がのめりこんで行くらしいこと。
そこまでは分かった。
圷歩の現在までが描かれるのか?それすら分からないので展開がまったく読めない。
早く続きを読みたい。
リアリズムで表現された文章の中で、上巻の最後で圷歩とヤコブが見た、ナイル川の主のような生きものの場面だけが幻想的で、印象的だった。
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ある家族の幸福、破綻そして再生の物語。息子の自叙伝的な記述で進む。人種、宗教、離婚、LGBT、引きこもり、カルト、様々な要素が盛り込まれた長編だが、一気に読める。ラスト100ページは鳥肌と涙の連続。
ちなみに著者は、ウチの息子が通った高校のOG。卒業生に与謝野晶子がいる、今も女子の元気のいい学校です(^-^)
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本屋で平積みになっていて目を引いたので購入。
装丁と帯のデザインがなんだか気になって。
作品としてはひと続きだから分割に大きな意味を持っているのでは無いのだろうけれど、上巻、中巻、下巻で読んでいるときの印象がそれぞれ違う。
笑ってしまうシーンや身につまされるシーン、さらけ出す恥部を痛々しく感じる部分がありながら違和感が残る部分もある。
これは小説なのか、日記なのか、回顧録なのか。
その全部のような気もするし、全部違うのかもしれない。
読む人毎に印象も感想も異なる本。
好き嫌いも大きく分かれそう。
でも、とにかく読み応えのある作品。
この本に解説要るのかなぁ?
僕としては作品の意味合いとずれてしまう気がするけれど。
解説そのものもほとんどあらすじと人物紹介だな。