電子書籍
一気読み
2022/05/29 01:20
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めたらやめられなくなり、おしまい迄一気に読み通しました……けどあまり、読んでいて、その途中でも、読み通した後でも……あまりねえ、肯定的な気持ちにはなりませんでした。タイトルがこれだし……自分みたいな人、多いだろうな
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コワいわー!コワいわー!!
死刑に賛成!って思っちゃう。
こんな人が側にいたら、絶対ヤバいー!!!
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面白かった。
大学生である筧井雅也が、ある日、榛村大和から手紙を受け取り、立証されている九件の事件のうち最後の一件の冤罪を証明してほしい、と頼まれる。
榛村大和の見た目や言葉で、雅也もどんどん取り込まれていくんだけど、その流れがすごく緩やかで自然で。
第二の榛村大和になりかけていた雅也は、母や灯里に話を聞いて目を覚ますんだけど、母や灯里も榛村大和の支配下にあった。
最後のモヤッとする終わり方。
侵蝕の時も感じたけれど、こういう人に取り込まれないようにしなくちゃと思わせるのが上手い作家さん。
映画化もするようなので配役も楽しみにしてます!
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2017/11/10
チェインドッグを改稿改題した作
猟奇的な殺人があって何かホラーのようなサスペンスのような物が読みたいなーと検索して見つけた本。
初めて読む作家さんだったけどアクもなくスルスルと読めてしまう。展開も早過ぎず緩過ぎず。段々と重たくなる空気、ハイムラのペースに乗せられているような雅也の持つ好奇心と闇に同化しているような。疲労感も苦々しい気持ちも味わえる。良い。
主人公と同様にサイコパスな死刑囚に私も惹き込まれていた。彼が誰かを本当に頼りにするわけなんてないのに、すっかり忘れて九件目の殺人の真実を探求せねばと思ってしまう。
派手などんでん返しに感じなかったが、ジワジワとゆっくりカードを返され侵食されている感じがゾクゾクした。
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立件された9つの罪のうち1件だけは冤罪だと主張する連続殺人鬼、という設定の面白さと、衝撃的な彼のこれまでの人生や行いによって、退屈せずにするすると最後まで読み進められた。
また、1人の人物を周りの人々から語らせることで、彼の特異性を強調していて見事だった。
ただ、主人公が彼に引きずられ変貌していく様子が、階段のようにガタンガタンと2段階くらいで大幅に変わってしまったのが少し残念だった。もっとゆるやかに気付かないうちに少しずつ引き寄せられながら最終段階のところまで登っていってくれたら、こちらも戸惑うことなく無意識にどんどんのめり込んでいけたんじゃないかと思う。
また、主人公目線で書かれた文体や言葉選びが、軽いのか堅苦しいのかよく分からなくて慣れるまで時間がかかった。
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痛々しい虐待や犯行の様子が続いてぐったり。でもページをめくるのを止められなかった。
他者を傷つけるようになるか自分を傷つけるようになるか感情を失くしてしまうか、及ぼす影響は様々だが、育児放棄や虐待は確実に子どもを歪めてしまうということ。幼い榛村や衿子の心の内側で発せられる愛されたいという悲しい叫びがいたたまれない。
無意識のうちに支配され操られていたことに気づく時、むくむくと膨れ上がる榛村の恐ろしさに戦慄。彼から伸びる手綱は彼が消えても振り切れない。ラストの彼女の背景までは予想外、そうきたかと唸った。
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こいつぁまたとんでもない奴だ。
とんでもない奴を産み出してしまったな……。
どうすればいいんだ……。
どう対処すればいいんだ……。
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『サイコパスには人を惹き付ける力がある』クリミナルマインドでそんなコトバンク聞いたことがあるけど、この本はまさにそれをえがいた作品。
最後、主人公はサイコパスに取り込まれるのか…とドキドキしたが、一見正気に戻ったように見えたが、最後の最後でまだ逃げきれていなかったことがわかる。
読後もまだ、先が気になる…そんな本だった。
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シリアルキラーといえばなんとなくカッコよくきこえるが、要するに連続殺人犯から手紙をもらった青年が、犯人の主張するたった一件の冤罪を調べるために、彼の生い立ちから事件の調査を行う、という物語。
語り口は軽くさらっと読めるが、内容はなかなかに凄惨。いわゆる幼児期の虐待の有り様が様々な人の口から語られていき、本人の口や行動ではなく「主人公」である犯人の人となりが浮かび上がる。その中で、もうひとりの主人公である青年の生い立ちに関係する事実も判明する。
何故、素人である青年に調査を依頼してきたかの理由や、調査を行うために自身の生い立ちから調べさせたのかがわかるあたりは、彼の思考回路からすれば納得なのだけど、それをうまく隠して物語を進めている。
もう少し青年の取り込まれ具合を丁寧に書いても良かったかもしれないが、一般人はあんなもんかな。
青年が疑った「冤罪の真犯人」の男が、「(君も彼に)あまりにも取り込まれている」と言って語った真実と、実は犯人の男と関わりがあったと判明する母が言った「わたしは初めて正しい選択をした。あなたに真実を話せた」という言葉が印象的である。
言葉は人を助けもすれば、裏切りも、傷つけも、そして操ることもできる。
最後の最後の弁護士のくだりは少し蛇足感はあるが、あれこそがシリアルキラーたるゆえんなんだろうなと思わせた。
なかなか面白かった。
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一介の学生が弁護士助手を名乗って聞き込みをする際に、聞き込みされた側がどうも初めて聞く質問であるかのように「そういえば…」と新発見がどんどん出てくるのにやや違和感。当の弁護士先生はあんま調べてないんかな。エピローグにつながるとも言えるが…。
あと独身の織子さんは里親になるのが難しいはずだがいっぱい養子を取っている。職業的なもんなのかしらとこちらもやや引っかかる。
まあそういうところはストーリー上さして重要ではなく、むしろ私の好きなタイプの話&文章なので、ところどころん?となるのが惜しい。
文庫化の際にこのタイトルに改題されたそうだがどんでん界の名作『殺戮にいたる病』と酷似何でや。
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面白かった。実は主人公は殺人鬼の息子で…などというありふれたラストではなく、殺人鬼はどこまでも殺人鬼であり、その獲物への執着は失われない。
生い立ちに同情の余地はあっても、殺人鬼は絶対悪であり、野放しにしてはいけないし、取り込まれてもいけない。
人を操る能力に恐怖を覚えた。
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真犯人を想像しながら読んでた
数人に絞り込み、こいつがこっちだなと予想を立て、意表を突くならここか?等と読み勧めたが、全部外れた
環境によるものか、それとも生まれきってのシリアルキラーなのか?
読み応えがあり過ぎた
この作者の読んだのは初めてだったので、他の作品を読みたい
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シリアルキラーはなぜシリアルキラーなのか、って、結局わからない気がするけれど、それを探ることって、不謹慎だけど、むしろたぶんだからこそ面白いんだと思う。
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連続猟奇殺人事件の犯人からの依頼で大学生が事件を捜査するという設定を空々しくなることなく、リアリティを持って描いている筆者の筆力にまずは拍手を送りたい。徐々に登場人物間の関係性が明らかになっていき、それと共に主人公の心理が移り変わる様に、少し背筋が冷たくなる。
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立件された9件の殺人のうち、最後の1件は冤罪だと言う連続殺人鬼。なぜかその調査を依頼される大学生・筧井雅也。
少年時代にちょっとした顔見知りだったというだけで、なんでそんな依頼をいち大学生に? また、コンプレックスに付け込むようにして他者をコントロールするシリアルキラー榛村のカリスマ感満載な設定に、やや荒唐無稽な印象を受けてしまいます。
しかし、そのちょっとした拒絶反応を大きく上回る先の展開への興味のためか、久々に一気読みで読了。序盤は関係者へのインタビューが淡々と続くだけでしたが、中盤に雅也と榛村の意外な関係が判明してからの二転三転する展開に、完全に興味を鷲掴みされました。
9番目の殺人が冤罪かどうか。その真偽すら道具にするようにしていろんな人達を操作・翻弄する榛村の姿から、あとがきにも記載のあった北九州監禁殺人事件や尼崎事件を想起。また、カリスマ殺人鬼が蒔いた種の萌芽が最後の最後でチラリと垣間見える空恐ろしさから、映画「CURE」なども連想。
リアリティ云々といった懸念を弾き飛ばすほど先の展開への吸引力が素晴らしく、エピローグで感じられる冷たい戦慄がとても恐ろしく感じた作品でした。