紙の本
低迷するアパレル業界を舞台にしたリアルなビジネス物語です!
2018/01/09 15:33
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、元マッキンゼーでの業務経験をもち、企業再生のプロフェッショナルである著者によるリアリティ溢れるビジネス物語です。概要は、大手紳士服チェーンに努める営業マン、高山昇は、ある時、同企業の給与制度を上司の前で批判したことから、新設の経営企画室に飛ばされてしまいます。しかし、彼はそこで持ち前の努力で、改革の推進役として一歩一歩、活動していくというストーリーです。なかなか感動的な話であり、かつリアルさもあって、最高のビジネス読み物と言えると思います。
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2代目社長が率いるアパレル企業の経営企画メンバーという立場で、企業再生を描いた小説。
新規事業のテコ入れ、人事評価、経費節減、マーケティング、改革を阻む抵抗勢力、後継者問題、PDCAの重要性などをフィクションとしながら、経験豊富なコンサルタントだけに、説得力溢れたエピソードが、リアルで仕方がない。
文庫としては分厚い本ですが、会社員にとっては、考えさせられ、擬似体験体験させてくれて、あっという間に読めるビジネス書。
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個人的な意見として、強い憧れをこめて「経営企画はゴミ箱」と思っていて、その仕事のあり方を小説方式で説明した良書。
特に、経営企画のあり方を「経営企画のない状態」と比較することで原理的に描いているのが個人の趣味と合った。また、「ゴミ箱」の生々しさを伝えるうえで、小説方式というのは結構いいんだな、と思った。経営企画に限らず、○○企画と呼ばれる部署のあるべき姿の一つを描いていると思う。
この手のストーリー形式のビジネス書は大体はずれが多い印象があったので、その意味でも面白かった一冊。
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成長の踊り場を迎えた紳士服を立て直そうと奮闘する若手と、現状維持バイアスに取りつかれた老獪な専務との攻防を通じて、経営企画部とはどんな役回りなのか、企業が組織として力を発揮するには何が必用かを描いた企業小説。
人間の性というのは基本的には善なれど、怠惰に流れるというのはその通りであって、あるべき論だけでなく、人間が陥り易い性も見据えながら、いかにPDCAを正しく早く回せるかが重要。なんちゃってPDCAでマネジメントしている気にならないように、気を付けないといけないな。
・企画というのは、目的を明確にし、現状を把握したうえで、そこから目的達成のための意味合いを抽出し、成功のための仮説を立て、実行案を組み立てるという壱連の動作のこと。
・戦略は実践されてはじめて価値がある
・素早く実践し、真摯に振り返り、謙虚に反省し、素早く軌道修正し、実践の精度を高める。
・不振企業を見ると、甘やかされた環境とまでは言わなくても、事業に対する真摯な厳しさが失われ、要領の良さがはびこり、がんばってるふりの上手さが横行していることが多い
・経営とは正しい企業文化づくり
・目先の利益創出のために、むりくりにコストを切りさげる経費削減は百害あって一利なし。経本来費用対効果の視点から掛けるべきコストは投下しなければならない。
・経費削減の鬼はいらない。経費低減のヒーローをつくる。
・仕組みやシステムを導入した人間は、自分が導入した成果を強調したいがために、不都合なことに蓋をする傾向がある。それが積み重なることで組織は疲弊していく。
・企業は、働く者がそこで力を高め、自身の力を発揮して事業に貢献し、そして企業が市場に貢献する。結果としてその存在自体が意義のある会社として発展していくことで、市場も企業も、企業で働く者も皆が幸せになれる。
・世の中に足跡を残してきたのは、保身に走った人たちではなく、道を開こうとあがいた人たち。
・一発逆転ホームラン狙いよりも、当たり前のことをきっちりとやれるようにすることが一番よく効く。
・すべてのビジネスに従事する者は、自分の能力を高め、そして価値のある仕事をしてナンボ。その価値をもって企業に貢献し、企業が社会に貢献することが大事。つまり、根っこは自分の能力を高めることからはじまる。
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性弱説:人性善なれど性怠惰なり。
経営の意思決定をサポートする参謀とは何か、何のために存在するのかを小説仕立てで描写しており、ビジネスの基礎を学ぶことができる。それだけでなく、企業を取り巻く様々な人間模様を通して、論理だけでは説明できない人間の本質、組織を動かす上で押さえておくべき要点をストーリーを通じて整理している。(人間の「業」)
スマートに見える参謀こそ、泥臭く、頭にも体にも汗をかく必要がある。「生々しい一次データを五感で感じることが大切で、デプス調査を外部委託に丸投げなんてありえない。最低でもマーケティング部が同席すべき。」だと筆者は解く。
ローデータだけでもだめ。そこから意味合い=示唆を導き出し、メッセージを伝えてこそ経営陣に刺さる内容となる。how-toとしてチャート化するなどして、より直感的に理解させることも求められる。それによって、経営陣に刺さるだけでなく、ようやく組織が動き出す。
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パワーフレーズ
「自分で考えて、実行する。あるいは実行させる。そして、その振り返りをする。この基本動作によってしか、事業だけではなく、商品のバイイング、営業店舗の活性化であっても、その腕が磨かれることなどありえません。」
人の業について深く書かれており、その話はいるかと思いつつも、それが人間だと妙に納得もさせられました。新鮮な一冊
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物語としても面白く長篇ではあるがあっという間に読み終えることができる。
経営書としても本質的な部分をついており納得感がある。
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企業経営、という視点から書かれているが、部門などをマネジメントをする立場、あるいはそのマネジメントを支える参謀役が読んでも十分に知見が得られる。
現状を良しとしない場合の改革について、(足を引っ張る勢力の出現も含め)リアルに描かれているので、これから微力ながらも変化を起こしていこう、という気持ちのある方はぜひどうぞ。
ページ数は多く(一般的な文庫の約2倍、とのこと)、咀嚼しながら読み進めると時間もそれなりにかかるが、かけるだけの価値はあった。
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働くものとして、自分を信じて高みを目指し…
本当に一気に読んだ…一度読んだだけでは理解しきれてないだろうけど…
自分に取り入れることがたくさん書いてあると思った
本当に出会えてよかった一冊
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20180820
こんな実践的なビジネスは書は初めて読んだ。
500ページを超える長編小説のようになっている。
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経営企画部の機能を具体的に知ることができた。
参謀として何をすべきか、ヒントを得ることができたし、小説としても楽しめる良本だった。
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勉強になりました。あるある感を感じる一冊でした。「人、性善なれど、性怠惰なり」、確かに。自分自身に当てはめても分かります。日々の仕事を見直すいい機会になりました。
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とにかく小説のようで読みやすく面白かった。なかなかこの手のビジネス書はなかったのでとても新鮮だった。
「しきがわ」のような幹部が足を引っ張る会社は実際に存在し、高山のような本音をはっきりと言う社員もいると思う。安倍野みたいな人に教えられれば私もビジネスそのものに楽しみを見つけ新たなチャレンジが色々と出来たのでは、と想像した。少し羨ましく感じた。
個人的にはこの本から提案書の書き方とPDCAという考える学習行動を学ぶことが出来た。
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企業変革小説。経営企画部のミッション、成功した創業者の思考、PDCAの大切さ、大企業病、、
読み応えのある一冊。
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〈感想〉
○知識よりも、リアルな現場と、対人の仕事の進め方を感じ、参考になる。
・知識的な部分より、組織の中の人にフォーカスを与えていて、リアルに現場を感じる。
・定期的に何度も読み返す事で、その時々の自分の経験値に寄って、感じ方が変わりそう
・組織文化に対するインサイト・指摘が面白かった。
〈適用〉
・コンサル3年目でもう1度読み返したい
・足りていない要素、真似したい要素を取り入れていく。特に今は人対人、人対組織を踏まえた観察力を磨きたい
→○誰と誰が話しているのか、どういうグループなのか(仕事の文脈、私生活の文脈)、組織チームではどういう構造に位置づけられるのか
・その雰囲気を踏まえて、執行力の知見を収集。
〈要点〉
○戦略参謀とは(経営企画とは):企画×参謀=成功した創業者の精神に乗っ取る=あるべき方向に挑戦的にであり、継続する
→○企画とは:社長の右腕として、課題解決に資する企画立案をすること。
└”企画というのは、目的を明確にし、現状を把握したうえで、そこから、目的達成のための意味合いを抽出し、成功のための仮説を立て、実行案を組み立てるという一連の動作のこと”
→○考えるとは:現状把握→意味合い把握→仮説構築→検証
→○参謀とは:経営上必要だが、任せられる部門がない仕事を推進する
→○必要な素質とは:1、目的達成のための効果的アウトプット作成、2、PDCAを回す
→○戦略を成功に必要な要素は:1、方向に沿った実践力、2、修正力
○社内で動き、根回しの方法は:
→◎調整の機動力:企業の生命線を太くする→○実現するには:資料にて因果と読みを文書化する文化が必要
→◎社内で敵を作り出し、器用にたち振る舞っているひる人:幼い
→◎PJチーム組んで対処する方法は、敵になりやすい。各経費担当部門にミッションと目標を与える方法が良い&会社の文化になる
→◎会議は人が来なくても開催する
→◎エゴイズムの思惑”業”に立ち向かいには
└1、TOPが多方面から事業の実態・経営状況・現場をリアルに知る
2、正しい評価制度と報告が的確にされる会議体を運営する
3、成長を志向する
4,改革の文化を作る
○ストーリーからの面白い指摘は
→・現場を知らなくても頭の切れるIQが高い人は見た目の良い資料を作れてしまう。作る側も要領よく作ってしまう。→市場の変化が起きた時に、やられてしまう・
→・成長が解決もたらす場合がある。
→・組織論は上手な分業推進の技術論。マネジメントは分業体制の運営技術。
→・企業が創業期から延びる時に、勘からの脱出が必要:文書化
→・守備範囲を守っているいる人、そうではない人
→・誰と良く話しているか、どんなメンバーと飲みにいっているか:人間関係が分かる
→・ヒアリングの場合、自分の事はよく見せるが、他人についてはスラスラ出てくる
→・成功、失敗学習から得られた能力を通してのみ、企業は成長軌道に乗れる
→・BPRの成果:低コスト&市��への対応力
→・ウォルマート:”これだ売るからボリュームリベートも事前にのせた価格にして欲しい”⇔ターゲット:値引き交渉に時間を使う
→・成功した創業者がどう執行したかを理解する
→・企業の不振は市場との乖離から起きる
→・創業者と2代目で前提が違うのでやり方を変える
〈その他〉
・組織とは:1人でできなくなった仕事を、他の人にも振っていくで事で出来ていく
・新規事業:自分会社の強みを全面に打ち出さないと意味がない
・目的 達成 の ため の、 もっとも 費用対効果 の 上がる 実施 プラン( P)
・企画 意図 を 踏まえ た 実施。 そして 現状 の 進捗 状況 を 報告( D)
・結果 の 分析 を 行い 意味合い を 抽出 する( C)
・そして、 改善 案 を 検討 する( A)
・経費低減は日常的に実施、経費削減は利益率創出のため
・管理:売上、利益、経費
・会議:意思決定、ブレスト、伝達機能
・今の不振単年度サイクルで解決するものなのか