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ちょっと期待ハズレやったのは、なるほど著者の専門が現象学ということで、内容がやけに小難しく書かれてて読むのしんどい。MY TREEペアレンツ・プログラムの西成グループでの、「虐待へと追い込まれた親」とりわけ「母親の孤独から回復する 虐待のグループワーク実践に学ぶ」として、守秘から事例の具体は書かれてないものの、視点として、親の孤独からの回復、は児童虐待のテーマを発信する際に欠かせない。
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虐待してしまう母を対象としたグループワーク「MY TREE」プログラムを取り上げた本。プログラムについては良く知っているつもりだったけれど、ファシリテーターの人たちの細やかな準備、配慮は想像以上だった。虐待に関しては加害者である母親たちはそれぞれ過酷な人生を歩んでいる。具体的なエピソードはこの本には出てこないけれど、それぞれが自分の被害的側面にも向き合いながら、ファシリテーターとグループの力で回復していくプロセスが描かれている。「人は変われる」「回復する力を持っている」と信じている人たちで作られた安全な場であるからこそ、自分のことも他人のことも信じられなかったところから少しずつ変わっていく。とても重いテーマなのに、すごく希望が感じられます。
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困難な状況の中で孤立している母親への手当てと、つながりの再構築への道のりが丁寧に描かれています。
グループワークを行う機会の多い私にとって、参加者目線の言葉と、ファシリテーターの言葉と、観察者としての筆者の言葉の重なりが、とても参考になりました。
ホールディングという観点からグループワークの「場」を見つめてみた経験がなかったので、興味深く、ぐいぐい引き込まれました。
他者の語りを聴くこと。自分のことを語ること。
ホールディング。グループとのつながり。グループとの響き合い。
この世界の中に、自分の居場所を見つけ出すこと。
「孤立していたときの過去が世界の中に位置づけられることで、未来の行為の地平が開かれる」
村上靖彦さんが使っていらっしゃる言葉も素敵で、たくさんの言葉をノートに書き写しました。
MY TREEプログラムについての本も読んでみようと思います。