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主人公のアーサーというサッカーが好きな男の子はきょうだい児。弟が障害を持っていて、両親も弟にかかりきり。学校も同じだから様々なところで気をつかっている。
両親はリアムのパニックを抑えるのに一生懸命過ぎて、アーサーのカメラを使わせてしまうところなど、可哀想だった。
そこにシロクマがやってきて、彼は話さないけど、さみしいアーサーの友達になり、リアムとの付き合い方も教えてくれる。そんなスポット的な存在がいれば素敵なことだと思う。…シロクマじゃなくてもいいけど。
終盤のチケットの取扱いについて、アーサーは本当に優しい子だということがわかるし、母親の言った「平等」は実はアーサーの我慢の上に成り立っていることに気づいた。
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アーサーには、発達障害のある7歳の弟リアムがいる。両親は、何につけてもリアムを優先しがちでアーサーは、気に留めてもらえないと感じている。いよいよ家出してやろうと思ったとき、ふらりとシロクマがあらわれて……という展開。
シロクマは、さびしいアーサーの気持ちをよくわかってぎゅっと抱き締めてくれる。そのハグだけでもいかにぽっかりと心にあいた穴をうめてくれることか。逆にいうと、両親は、いかに障害のある子をかかえているとはいえ、ちょっとお兄ちゃんにがまんばかりを強いがち。物語全体として、両親の姿が(アーサー視点だとしても)あまりきちんと描かれていないので、読んでいて少しイライラしてしまうといううらみが残る。
アーサーは、子どもらしいさみしさや、やっかみの気持ちも持ってはいるけど、総じてとても思いやりのあるいいこ。サッカーの試合の場面なども生き生きと描かれ、読み物としてそれなりに楽しく読めます。「ヤングケアラー」(子どもの介護者)の系譜にもつながるような本でした。
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今日は、久々の児童文学。英国の作家が書かれた一冊を。
図書館のオススメコーナーに置いてあり、シロクマ好きとしては気になって読んでみた。
少年アーサーの家に、ある日シロクマがやってくる。
最初は驚くものの、シロクマ=ミスターPの人懐こさに警戒心は解け、アーサーはお家に仲間が出来た!と喜ぶ。
アーサーには、パニック障害がある弟、リアムがいた。両親はリアムにつきっきり。アーサーはいつも構ってもらえず、寂しい思いをしていた。
そんな二人の兄弟は、ミスターPの存在によって、少しずつ関係性が変わっていく。
ミスターPはちょっとドジなこともするけど、ピュアで可愛い。さりげなく、アーサーとリアムをアシストしてくれる。
アーサーのサッカーの試合のシーンは、ラストにほっこり。
2人の兄弟、これからも仲良く成長していったら良いな、と思える一冊。
児童文学なので、文字も大きく、言葉も易しく書かれているけど、メッセージ性もしっかり伝わる一冊。
挿絵もオシャレでキャッチー。
たまには挿絵入りの物語も良いね。
うちにもミスターP来てくれたら良いな。
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こんなシロクマがうちに来てほしい!!ただ、魚の生臭いにおいがするのはちょっと無理ですけど…
次はどんな子のお家に行くのかな?気になります。
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先日オンラインで受けた子どもの本の講座で紹介されていた本。
きょうだい児の気持ちはよく表されていたけど、根本的な問題が何も解決されていない。
結局は障害のある弟が最優先で、健常児の兄が我慢する。
両親はそれが当たり前だと思って疑わず、最後まで気付かない。
一般人が読めばいい話なんだろうけど、そこまで書いたならもっと踏み込んでほしかった。
綺麗事で終わらせてほしくなかった。