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最後の一行に震える
2017/12/23 05:21
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みやすくてスラスラ読めるけれど、結局3時間ほどかかったかな。三津田ホラーお決まりの「忌み家」「忌み村」で、何か得体の知れない怖いものに追いかけられる恐怖で、とにかく早く解決してくれ!と一気読みしてしまう。
ホッとしたのもつかの間な最後の一行に絶望。
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光文社文庫で刊行されていたものの復刊。
『家』三部作はどうやら角川で纏められたようだ。
確か最初に読んだ三津田信三の長編が本書だったような記憶があるのだが、何度読んでも面白い。ホラーでは定番のどんでん返しが効いたラストがとても好きだ。
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「辰巳家」と「百々山」のワードが出てきた時は思わず血が騒いだ。
児童が主人公だからか話もホラー現象もトントン、サクサク読み進む。が、読みやすさに油断してはいけない。じわじわ追い込まれていくような地域の住人の黙認という名の悪意、クライマックスのやつらの登場、容赦ない絶望感の決着という後半の恐怖の畳み掛けは一級品。最後のとどめの一言も効くなぁ。
始まった恐怖は終わらない、これぞ三津田ホラー。
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拓かれた山に建つ新居に引っ越した翔太。
ふとした時に現れる不穏な影と、妹にのみ訪れる得体のしれないモノたち。
異常な事態に置かれた翔太は究明に奔走するが…
真相が完全に明らかにならない分余計に怖ろしく感じたのかもしれない。
因縁の地から逃げた先でも絡みつく…という結末も絶望的で良かった。
しかしそれ故に消化不良感は否めない。
他のものより暴かれる比率が低いように思える。
ただ、面白かった。
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いい方向に向かってるなあ‥‥と思った途端に絶望にたたきつけられる感じがとても良かった。何も解決しないのがホラーの醍醐味だと思う。
全部読み終わった後にカバーの絵を見て「あっ…」ってなった。
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家シリーズを読むのは魔邸に続いて2作目。
東京から奈良に引っ越してきた小学生の翔太。山を切り開いて建てられた家は新しいのに次々と住人が出て行ってしまう曰く付きの家だった。
家族の危機についてはとても勘の強い(むしろ予知のような力のある)翔太は家のあちこちに黒い影を見るようになり、妹のもとには夜になると謎の訪問者が訪れる…
翔太の行動力や頭の回転の速さ、そして悪い事が起こる前触れに関する感性が逆に影と訪問者の正体をミスリードしてしまう要因になってしまっていたのがなんとも皮肉。
事故物件に現れる影=幽霊とは限らないとは…
そして最後の一行に戦慄。
辰巳家、百巳家、百々山、蛇神様…ときて百蛇堂だー!!と興奮してしまった(笑
百巳といい谺呀治といい、三津田ワールドにおいて蛇神系は本当に強いなぁと思ったり。
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怖いのだけど、とてもリズムよくポップなかんじで読めてしまうから楽しい。でも調子に乗ってたらちょっと痛い目にあった!最後まで面白い!
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主人公が小学男子で広い年齢層が読めるような平易な文章だと思う。
深い嫌な感じを出さないままにラストに向かうけれど結果はかなり恐ろしかった。
特にまさかと思いながら読んだ最後の一行で絶望の淵に落とされる感じ。
やはりベースになっているのは土地とそこに宿るものというのはいつもの三津田作品の流れだけれど割と読みやすく書かれているのでうっかりしてしまった。
日本の神様はキリスト教とは違ってアニミズム的なものだと思う。だからこういうホラーを自然に受け入れられるっていうか、DNAにそういうのが組み込まれているのかな。
原始的とか迷信とも言えるけれど、それは自然の中で暮らしてきた人間の当然の考え方でもある。
太刀打ちできない自然に畏れを抱くのは当然であって、むしろ自然を敬わないような今の人間の在り方の方が恐ろしい。
私はスピリチュアルなものに傾倒しすぎるのはあまり好まないし、私の中の警報が鳴るけれど、自然に身を委ねるしかない人間の力なさはよく理解している。
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ちょうどいい怖さだった。主人公は小学生の少年だが、頭がよく怪異に対して積極的に調査していく。友人と共闘して立ち向かうのも良い。
田舎の閉鎖的な感じや、村の言い伝えなど、これぞ民俗学ホラーという感じで好みだった。
最後の一行までぞっとさせてくれる。
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怪異についてはほぼ真相はわからず。すっきり解決していない部分とラストの1文とが相まって、いい感じに気持ち悪さが残ります。
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怖かった。ホラー小説。
ちょっと現実離れしているけれど、次から次へと奇怪なことが起こり、テンポ良く、妙に引き込まれた。
結局妖怪の正体が何だったのかスッキリしなかったところはあるが、家族に妖怪が憑依し最後には自殺してしまうという展開にゾッとした。
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怪異の正体を明確にしない終わり方。
最後は、ちゃんとオチでしめている。
何人か取り憑かれた登場人物が出てきて、そこが怖がるタイミングなんだと思うんだけど、そんなに怖くないのは、自分の想像力が足りないせいか。
伊藤潤二の漫画のような視覚イメージで読んだ。