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道の先にあるものは未知だ。なにかがありそうな気がする。この予感が、人を心を温める。温かいことが、すなわち生きている証拠だ。したがって、行き着くことよりも、今歩いている状態にこそ価値がある。知識を得たことに価値があるのではなく、知ろうとする運動が、その人の価値を作っている。たとえば、人生という道だって、行き着く先は「死」なのだ。死ぬことがこの道を歩く目的、価値ではないことくらい、きっと誰でもわかっているだろう。
本文P.250 より
すごくシンプルな生き方をしている人なんだな、というのが読んだ後の印象.共感できるところ多数.道は未知だから面白い.我が道をゆくとき未知との遭遇を楽しめる自分でありたい.
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元々小説が好きだったんだけど、最近はこういったエッセイを読むことが多いな。
相変わらずの洞察力で、色々とうならせられます。
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森さんの本はエッセイばかり3冊目になるが今回も色々な示唆に富む話で雑誌の連載で特に20代女性の若い人向けに書いてあるそうだが40歳のおじさんが読んでも読み応えのある内容だった。『生きていく目的というのはむしろ自分の変化を楽しむ方にあると僕は感じる。駄目もとで仕方なく少しずつやっていると、そのうち面倒を面倒と感じない自分が出来てくる、自分が変化するのだ。これは本当に素晴らしい、仕事の結果よりもずっと価値がある。そしてこういった自分の変化の積み重ねるうちに、自分には出来ると思える「自信」というものが育つ。』『つい「道を探そうという姿勢」積極性は立派だが探すのではなす築くもの。ただ毎日こつこつと進む一歩によってしか近づけない。』『人によって能力に差があるとすればスピードの差だ。時間をかけようとせず自分には才能がないからとやらないのが大多数の凡人である。けっして時間をかけたことが偉いわけではない。ただ時間をかけた方が良いものができる確率がたかいということだ。』『「楽観は馬鹿でもできる」上手くいかないだろう、成功するなんて可能性は低いという見方を常にする。』「失敗の練習」でデータを積み重ねる。最近引退したイチローのコメントとも被る部分が多くある。参考にしよう。
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森さんのエッセイを数冊読んでいると、感心するところと、反感をもつところがいろいろでてくる。
「絶対に私は勝つ」とか「俺は絶対に失敗しない」とか、そういうセリフをドラマ以外でもし本気で言う人間がいたら、あまり近づかない方がよろしいだろう。
これには同感。うさんくさい。
森さんは嫉妬したことがない。と書かれている。
これはちょっと違うなぁと感じました。
本人の行動では認識していないと思うので。森さんの奥さんに聞いてみたいかも。
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道の先にあるものは未知だ。なにかがありそうな気がする。この予感が、人を心を温める。温かいことが、すなわち生きている証拠だ。したがって、行き着くことよりも、今歩いている状態にこそ価値がある。知識を得たことに価値があるのではなく、知ろうとする運動が、その人の価値を作っている。たとえば、人生という道だって、行き着く先は「死」なのだ。死ぬことがこの道を歩く目的、価値ではないことくらい、きっと誰でもわかっている?
道を探しているだけで良いのか?/時間の第一法則
兎が亀に負けるか?/思考の道筋/表通りか抜け道か
人生の道草/絆という幻想/精神論はノウハウではない
発想できる頭を持とう/目的達成に必要なもの
頭のダイエットをしよう/「発想」というマジック
映像で考える/思考と行動の両輪/トラブルがあるのが普通
神と理屈はだいたい同じ/仮説で切り開くフロンティア
理屈による説得は難しい/矛盾の活用/「死」について考えよう
まとめるな、まとまるな/「自分を信じろ」は正しいのか?
目標は転ばないこと/エラーが出ると嬉しくなる
装飾でなく本質を/言葉より数を見る/「甲斐」vs「やすい」
多数派か少数派か/落ち着かなくても良い/一所懸命より誠実さを
いつまでも子供でいたい/後悔する人は後悔したい人
未知こそが教養である/etc.
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何なんだ、嫌味か? 嫌味なのか?
でも、森先生はまーったくそんなこと考えてないんでしょう。
言っていることにはめちゃくちゃ共感できるのに、
次元が違い過ぎて、素直にうんとは言いたくない!
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・森博嗣さんがどんな考えの作家か知りたい方
・人の目を気にして生活することにつかれた方
にオススメです
以下自戒メモ
自分は何者なのか?と言った自分探しに憧れている人は多いが、それは他者を身過ぎていて周りを比べてばかりいるともいえる
なんでもいいから自分以外のものに没頭してみると、我を忘れた時間の後新しい自分になっていることに気がつくだろう
努力は苦しくない
ゴールを信じること、どうすればいいか迷うことが苦しい
未来のための行動より目の前のケーキに手を出してしまうのは子供
結果は常に具体的で人の心を揺さぶる
ケーキに手を出す人はいつまでも搾取される側の人間
一瞬の一生懸命は誰にでもできる
一生懸命を何回出せるか、どれだけ続けられるか
それが差を生む
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行き詰まったとき、迷っているとき、森博嗣の本を読んでいます。
自分を縛っている「当たり前」が、みんなにとっての当たり前ではないんだなって思えるからです。
森博嗣の文章を読むと、まだ、大丈夫。まだ、進めるって思えます。
とはいえ、真似はできませんし、落ち込むところもあります…。
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第3回 万能の秘訣を教えよう
・どんな成功も、幸運や才能だけで辿り着けるものではない。ただ毎日こつこつと進む一歩によってしか近づけない。
第4回 時間の第一法則
・良い仕事をするために一番大切なことは、時間的余裕を持つことだ。
第5回 時間の作り方
・徹夜をして仕事や勉強をする人がいるけれど、そのあと、ぼうっとして調子が悪いとか、普段よりも余計に寝たりするから、これでは元も子もない。頑張りすぎて、体調を崩し、寝込んでしまったりすると、トータルとして時間を無駄にする。大事なことは、この「トータル」なのである。瞬発的に無理をするよりも、長い目で見て、無駄のない道を選んだ方が良いと思う。
・たとえばの話だが、友達と話をするのをやめて、酒を飲むのをやめて、テレビを見るのをやめたら、ほとんどの人がけっこうな時間を手に入れることができるだろう。
第6回 一歩ずつしか進めない
・できないと予測した主原因は、能力不足ではなく、「面倒だな」と感じた自分の感情にある。駄目もとでしかたなく少しずつやっていると、そのうち面倒だと感じない自分ができてくる。自分が変化するのだ。これは、素直に素晴らしい。
・仕事なんて、人生における主目的ではない。仕事は道の一つにすぎないし、不可欠なものでもない。生きていく目的というのは、むしろ自分の変化を楽しむ方にある、と僕は感じる。
第10回 道はつながっている
・僕は、自由というのは、自分が考えたとおりに行動し、想定したとおりの結果を得ることだと考えているので、可能性だけで自由だとは思わないのだけれど、しかし、可能性がなければ、なにも始まらない。
・まずは、自分で道を切り開くために、考えることだと思う。考えることは「行動」ではないが、考えないと可能性は生まれないので、ようするに、考えない人には自由はない、という理屈になる。
第13回 人生の道草
・自分を見つけたかったら、なんでも良いから、自分以外のものに没頭することである。天体を観測したら、絵を描いたり、そんな道草をすれば良い。ようするに、自分を見つけるには、「我を忘れる」ことが大事なのだ。我を忘れた時間のあと、ほっとするひとときに、なんとなく新しい自分になっていることを発見するだろう。
第15回 道を歩くのは一人だけ
・社会において、絆よりもずっと大切なのは、他者の自由をお互いに尊重することだ。
第16回 人間は自然の一部
・人生は、自分の肉体という自然に起因している。したがって、思いどおりに生きたかったら、第一に考えるべきは、その気ままな自然物をよく観察し、その特徴、傾向、生態を見極めることだ。いくら薬やサプリメントでこれを飼い慣らしたところで、人工物にはならない。
第18回 発想できる頭を持とう
・道を見つける、道を作る、というのは、具体的にどんな行為なのか。答えは簡単だ。「考える」ことである。では、「考える」とはどんなことなのか?
・多くの人は、「考える」を、本を読んだりして勉強することだ、とイメージしているが、これは間違い。学ぶことは、頭に情報を入���る行為であり、つまり食べることと同じだけれど、考えるのは、頭を動かすことで、これは運動すること、アウトプットする行為なのだ。
・まず、何を考えれば良いのか、を考える。これが大切であって、この思考をいつも持っているかどうかが、その後の人生を決めるだろう。すぐに効果は表れない。10年後くらいに違いが出てくるはずだ。逆に、現在どうも面白くない生活だという場合は、10年前に考えなかった結果だといえる。
第22回 映像で考える
・僕は、考えるときに文章や言葉ではなく、図や映像で考えている。
・僕は、言葉で考えることもある。たとえば、小説のタイトルを考えたりするときなどはそうだ。しかし、その場合でも、頭に黒板があって、そこに文字を書いているシーンを思い浮かべている。
・ストーリーなどは、最初は図形で考え、しだいにそれが動画になる。執筆のときは、映像を見ながらその様子を文字に書き取る。
第29回 流線型に思いを馳せる
・人の生き方、そのライフスタイルにも、僕は、流線型をよくイメージする。形が悪いと、周囲で乱流や渦が生じて、前進するための抵抗になる。人間社会は、空気よりもずっと密度も粘度も高い。どろどろと濃くて、ねばっとしているのだ。そんな中で人よりも違った動きをしようものなら、たちまち大きな抵抗に遭う。その抵抗は、速度に比例している。目立ったことをするほど、いろいろな邪魔が入るのだ。
・こういったときに、日頃から自分のフィルムを整え、洗練させ、表面を滑らかに磨いておくと、すっと抜けだすことができる。そういう人は、動いていても周りが乱れないからだ。
第38回 言葉より数を見る
・僕が作家になって一番に感じたことは、出版社も書店の人も、みんな本が大好きな人ばかりで、本を読まない人たちに向けた商品を開発していない、ということだった。
・自分たちが良いと信じるものが良い商品ではない。相手が求めるものが良い商品になる。そして、良い商品とは、量が売れるものだ。
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静止画的な日本人の思考の章で、述べてる事と例えがちぐはぐに感じ、うまくイメージできなかった。
ラノベの文章って読んで漫画的に映像をイメージしやすいから流行ったってことではないのか?難しい...
読んだ人の見解を聞きたい
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人生に役立ちそうなことが色々書いてある本。
取り入れられるところは取り入れてこれからの人生楽しく生きようかな。
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⚫︎成功すると、そこに道ができるけど、それはほかの者が通っても同じような成功は辿り着けない。
⚫︎どこに問題があるのかといえば、それは「道を探そうという姿勢」にある。積極性は立派だが、自分の道というのは、探すのではなく、自分で築くものだからだ。
⚫︎空間ではなく時間に対する道を考えてみよう。時間を超えてつなげられるものがあるはずだからだ。自分の過去や未来に対しては、自分自身でつなげる必要がある。昨日のそれが明日のあれになる、というように、できるだけつなげたい。そうでないと、毎日が無駄になっていく気がする。なんとか自分の人生を意味のあるものにしたい、という欲求とは、つまりは、自分の時間的な道に対する憧れなのだ。
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小説家である森博嗣さんのエッセイ集。未知を知ろうとするプロセス自体に価値がある、などなど森さんの人生や生き方に関する様々な価値観を知ることができる。その中には「たしかに!」というものもあれば「そうか?」というものもあるが、自分の価値観を本に落としてくれているものは自分の価値観を知るための参照軸になるので、賛否両論感じることができて良かった。特に森さんはかなり尖っていて確信が強いので、参照軸としては凄く良いが、疲れている時には読みづらいかもしれない。
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続くのか心配しながら書いていた雑誌の連載で、案の定~01道を探しているだけで良いのか(カーナビで消える道/つい道を探してしまう/僕は何様か)02情報とは何か(情報に敏感でありたい/生きている人間は情報ではない/禅問答か)03万能の秘訣を教えよう(何もやる気が起きない/何をやっても駄目だ/癖のようにする)04時間の第一法則(時間はあればあるほど良い/努力よりも結果/〆切よりも前に)05時間の作り方(時間ほど貴重なものはない/無駄な時間とは何か?/出歩かない生活)06一歩ずつしか進めない(兎が亀に負けるか?/不可能が可能になる/できないと思い込むのは自分)07それぞれに違う(表通りか抜け道か/自分と他人は違う/奥様の話)08道は入り口が関門(歩き始めるまでが山場/苦労がなければ仕事ではない/反省しない人)09人が歩くべき道(日本人は「道」が大好き/道徳とは、ほとんど会話である/心のない見違っても駄目)10道はつながっている(ドライブが趣味かも/空間的なつながりしかない/可能性の価値とは何か)11道具の心持ち(道具がおもちゃだった/道具の機能とは/道具から入るのもあり?)12思考の道筋(頭は使うものか?/考える道筋はいろいろある/小説を書く思考)13人生の道草(道草をしました/道草をした方良い/周囲を見ない時間)14未知の魅力(森林の中に線路を通す/線路は何故二本なのか/自分が知らなければ未知だ)15道を歩くのは一人だけ(社会の中で生きる/絆という幻想/庭園の自然とともに)16人間は自然の一部(海千山千/健康のために生きるのか?/庭園の自然とともに)17精神論はノウハウではない(精神論が幅を利かせた時代/「虫のいい本」が売れる?/作家の仕事もしています)18発想できる頭を持とう(考えるのは大事/発想できない頭/ジューン・ブライト)19目的達成に必要なもの(反応は単なる計算/考えて、どうするのか?/作家はバイトでやっている)20頭のダイエットをしよう(奥様はダイエッタ/言葉で述べることの大切さ/リノベーション中)21一歩踏み込んだ想像をする(想定して考えて見る/「発想」というマジック/毎日土いじり)22映像で考える(道を映像で考える/思い浮かべる/夏も終わりかな)23思考と行動の両輪(図面を描く意味/思考と行動の両輪で前進する/夏のオープンディ)24トラブルがあるのが普通(トラブルを想定する/注意力は危険察知力/最近の研究)25神と理屈はだいたい同じ(最初の一歩を踏み出す決断/努力は苦しくない/ロングドライブ)26仮説で切り開くフロンティア(努力が難しい理由/「仮説」を持つことの大切さ/庭園内サイクリング)27気持ちを気にしすぎる気持ち(コメントって何?/寄り添えない人の道/それで、コメントは?)28理屈による説得は難しい(仮説は他者には利かない/理屈よりも結果という現実/冬は工作と実験)29流線型に思いを馳せる(流線型は格好良い/流線型の生き方/執筆の季節)30矛盾の活用(ジレンマを抱えて生きる/矛盾を活かす生き方/歳をとりました)31「死」について考えよう(死に方を想像する/命懸けが普通/除雪車の整備)32まとめるな、まとまるな(まとめたがる人たち/まとまりたがる人たち/年末年始ですが、なにか?)33「自分を信じろ」は正しいのか?(自分は絶対に間違える/自分の信じる道を貫け?/雪の季節)34自分が信じるものの価値は?(自分が信じる道は正しいか?/「偶然」を力だと錯覚する/目標は転ばないこと)35エラーが出る���嬉しくなる(エラーが嬉しい/間違いでも真実/氷点下の庭園で毎日遊ぶ)36追いつかれると嬉しい(追い抜いてもらっても良い/嫉妬をしたことがない/無自覚の無関心)37小食ではなく本質を(表現で印象は変わるが/極端な価値観のスパイス/春は自然嬉しくなる)38言葉より数を見る(褒められても喜ばない/つまり、質より量である/春は工事開始のシーズン)39「甲斐」vs「やすい」(苦労か安易か、どちら?/探して見つかるものではない/いつタイヤを交換するか)40掃除をした人は綺麗に見える(庭掃除は自然破壊/着手した人に見えるもの/桜は人間がいなくても咲く)41制止が的な日本人の思考(動画が普通になった/日本人の思考は、文章的/世間との関わり)42多数派か少数派か(少数派はいつもいる/かつてよりは個人主義になった/いずれが生きやすいか)43落ち着かなくても良い(落ち着いたことがない/落ち着かない思考のメリット/趣味と仕事の棲み分けは?)44好きだからしているのはない(「好きなこと」をしている?/好きなことを仕事にしたい/緑の進出)45一所懸命より誠実さを(本当に一所懸命なの?/大事なことは誠実さである/若いうちは一所懸命でも良い?)46いつまでも子供でいたい(大人になりきれない/子供でいることの有利さ/どんどん良くなっている)47後悔する人は後悔したい人(後悔を恐れているか?/悲劇にヒロイン願望/工作で失敗が多い)48未知こそが教養である(知らないことの素晴らしさ/最後の雑誌連載/ますます引き籠もりに)~休刊したけど、Webで再開。間が5年ほど空いている。テーマとサブテーマを書いてみたけど、へぇそんな事書いていたっけ?逆じゃない?と思わされる
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森博嗣のエッセイ。昨年から彼のエッセイを数冊読んでいるが、最初は考え方が面白かったけれど、どの本にも似たような話が出てきて飽きてきた。発想は面白いし、独自の意見も解るけれど、自分の成功体験ベースの話、しかも作家という特殊な事例なので、その考え方を普通のサラリーマンが実践するのは難しいと思う。日本人は、日本社会の規範に従って生活するしかない。 お金に不自由しない生活ができるなら、運が良ければ著者のような生活もできるとは思う。この本には、著者の趣味の庭園鉄道写真が紹介されている。 何をやっているかわかるけれど、その楽しさは本人にしかわからないだろう。 この本は、著者の自己満足の本だから、興味がある方はどうぞということだ。自分はアルバイトで書いた彼の小説は読む気がしない。 たぶんそれで良いと著者も言うだろう。