投稿元:
レビューを見る
石田衣良さんの作品で見かけないプラトニックな恋愛小説だった。
「オネスティ」というタイトル通り、誠実にお互いに愛する男女。
かつての少年と少女が、諍いの絶えない両親のように、恋愛せず性交をせず、結婚をせず、お互いを傷つけない関係を築き上げていく。
その代わりに、他人に不誠実で、傷をつけ続ける。
他人を傷付けることで、カイとミノリは、誠実な愛を手に入れることができた。
彼らにとってそれは、おそらく幸せなことなのだろう。
投稿元:
レビューを見る
お互い恋人がいても相談や報告し合う特別な関係に少し羨ましさも感じたが、周りを傷つけてまでこんな関係築く勇気は自分にはないんだろうなと思った。ただただ奥様に同情する。
投稿元:
レビューを見る
カイとミノリの奇跡すぎる分厚い関係に若干羨ましく思いながらもやっぱりそれ以上に傷つく周りの人のことを考えると美談にはできないと思った
本当に心から大切な人とは、その関係が変わってしまうのが怖いから簡単に付き合ったりできないけど、そう思えるほど大切な人に出会えることは嬉しかったりもするよなぁと改めて
投稿元:
レビューを見る
正直に生きることは他者を傷つけ、自身も生きにくい。
だけど
二人にとって正直に生きることは、二人が付き合って添い遂げることでもあったのではないかな?根底がズレてるから、ミノリは恋愛出来ないし、カイは絵画に没頭して敢えて周りを見ないようにしてる?
結局、二人は二人だけの世界から出てくることはなかったのだから。
投稿元:
レビューを見る
カイとミノリの関係性は理解したいけど
現実的ではないなと思った。
どちらかが裏切る未来はなくてよかった。
投稿元:
レビューを見る
多分常識外れで非人道的な行動なんだろうけど、彼らを羨ましく感じてしまった。デートすることでも、いっしょに住むことでも、結婚することでもない愛の本質。友達皆には勧めれないけどお気に入り。
投稿元:
レビューを見る
この物語をただのビッチな女と風変わりな男の物語と表すのには勿体ない。
世間から理解されない関係に憧れを抱いている自分は可笑しいのだろうか。
本当に好きな人ほど結婚をしてはいけない、なぜならばそれはきっといつか壊れてしまうから。
幼ながらもこの結論にたどり着いた2人は何を見て、何を感じていたのだろうか、そのような事を考えてしまう。
結婚もしなければ体の関係も持たない、
それであって心の奥深くで2人は強い絆で繋がっているのである。果たしてこれは友情なのだろうか。
それとも言葉では表す事の出来ない何かなのだろうか。
この不思議な関係に名前が付かなくともミノリとカイの2人にとってはどうだっていいものだ。
この不思議な関係のせいで傷ついてきた人は間違いなく沢山いるだろう。
カイは後に予備校で出会った未樹と結婚をし、平凡で刺激の少ない安定した毎日を送るがいつだって心はミノリの元にあった。
心はミノリ、身体は未樹、いくら幼なじみで不思議な関係であったとしても私なら耐え兼ねるだろう。
しかし、この不思議な関係が開とみのりの当たり前でありこれからもずっと一緒に居るための方法なのである。
2人は傷ついている人をそばに置きながらもこの不思議な関係に疑問を抱くことはなかった。
これが恋なのか、情なのか、何なのか知る由もないが、この2人は確かに誰かを傷付けながら生きているのである。
それはこの関係がなくなるまでずっとずっと最初の約束が遠い昔のように感じたとしてもだ。
幼い頃の約束や青春時代の儚さと男女の成熟過程、大人になってからの環境の変化、全てにおいていつだって心は隣同士で一番近いところにあったに違いない。私はそんな2人が少しだけ羨ましいと思った。
投稿元:
レビューを見る
カイの奥さんとミノリの旦那さんミノリのことを大切に思っていた人がかわいそうだと思った
でも2人の関係性も綺麗だなと思った
自分がいいならそれが1番の選択であるという考えもあるけど人を深く傷つけたり人の人生に大きな影響を与えたりもする
なにが正解かわからないなあ
投稿元:
レビューを見る
恋人でもセフレでもない、でもただの友達では収まらない2人の関係。
周りからは理解されがたいであろう一般的ではない関係。
2人の誠実さを守るために他人に対しては時には不誠実。
2人の関係性は賛否両論と理解できるけど尊重できる
全人類の半分は異性なのに、人間関係に性別がつきまとう
でもカイの奥さんやミノリの旦那さんの立場だったら自分は許せる?
投稿元:
レビューを見る
良かった。想像していたストーリーとは異なったけれど、人の描写が本当に上手く石田衣良さんの作品だなと思い知らされた。石田衣良さんの作品はどれも面白く期待を裏切らない。どの作品を読んでも、また違う他の作品を読んでみたいと思う。