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さぞや最先端テクノロジーを駆使した話が展開されるかと思いきや、なんと日本史から始まる。
これには驚いた。
日本を再興するには歴史を知らなければならない。それも明治時代や昭和初期ではダメだと、著者は言います。
「まずは日本が近代化以前に得たもの、日本が近代化以後に得たもの、そして我々が今、適用しないといけないものをしっかり整理することが大切なのです。」
政治、教育、会社、働き方にまで話は広がるのですが、日本を再興するには幅広い視点で考えるべきということ。
いい本でしたー
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自動翻訳の技術が高まると、人間に求められるのは、母国語の正確な運用能力である。文法的に正しければ、コンピュータが正しく翻訳ができるからだ。英語を勉強するより日本語を勉強し、世界の人とコミュニケーション備えるべし。
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前半分は冗長だし支離滅裂。士農工商のメタファー(歴史的に正しいかは疑問)だけ頭に入れておく。
第5章から一気に面白くなる。リーダー2.0のあり方、ホワイトカラーおじさんや年功序列の排除、落合陽一だけの特筆すべき論はないが、「やっぱりそうだよな」と納得感のある提言が並ぶ。時代に取り残されてるかも、と思った人は日曜朝の比較的気分がいい時に読んでみては。
追加 他の方が「命を削った書」と書いていたけれど、全編見る限りゴーストライターが書き起こしたようなこじんまりした筆致。ただ、「おわりに」における落合氏自身の昨年末の行動とその想いは迫力あり。最後の最後で熱い想いを持てた。
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時代の寵児、落合陽一氏が提言する日本のグランドデザイン論。
各界で警鐘が鳴らされている少子高齢化に対し、
「日本史上にとって、稀有なチャンス 」という荒唐無稽な逆転の発想(第4章)に触れられます。
すなわち、労働力が不足するからこそ、機械化が進み、
課題先進国として解決オプションの実験がなされれば、
少子高齢化に関する先端ソリューションが輸出の切り札になるというロジック。
たとえ人口が減っても、機械化によって生産性が高まれば、
十分成長戦略が目指せると言います。
今、日本にはびこるネガティブな雰囲気を考えると、
なんとも希望に満ち溢れたグランドデザイン。
テクノロジーやアート領域のクリエイターでありながら、
意外にも歴史や国際文化にも造詣が深く、妙に説得力があります。
(教養の重要性を再認識しました)
その他、教育、政治、リーダー論など盛りだくさん。
今までの成功や経験が通用せず、停滞感にもがく人にとって、落合氏の下記スピリッツは特に期するするものがあるのではないでしょうか。
「ポジションを取れ。批評家になるな。フェアに向き合え。手を動かせ。金を稼げ。画一的な基準を持つな。複雑なものや時間をかけないと成し得ないことに自分なりの価値を見出して愛でろ。あらゆることにトキメキながら、あらゆるものに絶望して期待せずに生きろ。明日と明後日で考える基準を変え続けろ」
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テクノロジー関連については詳しくないので新しい話が多くて面白かった。普段考えていることと共感すること、昔から言っていることと近いところもあってこの世界には共感できる人が意外なところにいるものだと嬉しくなった。でも彼此の差はちゃんとアウトプットしていることやリスクを取って議論の場に出ていけること。そしてほかにももっとあると思って今反省しきりですよ。発信しよう!
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脱欧米を掲げ、東洋としての日本を再考し再構築することが重要で、その中でも個人としては百姓として生きて行くべきと説いている。趣旨は理解できるが、欧米を取り入れた東洋の国として、もっといいとこ取りをして昇華させるべきかなと思う。個人主義の成り立ちは欧州、米国由来なのはわかるが、これからの世界においてここを脱することは難しい。欧州、米国、東洋のアウフヘーベンを考えることが未来につながる気もする。
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ネタバレになるので詳しく書けないが、脱近代というのが一番面白いと思った。いい意味で、今の時代の流れに逆行している。
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・幻想である欧米を見るのではなく、本来の日本が持っていた文化や生き方に合わせて、再興戦略を定義すべきだ
・それは、本来分権的で、重層的なコミュニティの中で生きて、複数の役割をこなす百姓のような生き方とそれを成り立たせる仕組みが求められる
・制度的な仕組みだけではなく、テクノロジーを今後活用することが重要で、AIや5Gといったもので多様で個別化した世の中を創造し、デジタルネイチャーになる
・教育が重要で、多様な教育にすべし
・ホワイトカラーおじさんはベンチャーの守りの業務に
・産官学のあるべき連携
・個としては、とりあえずやることが重要
・どれか突き抜けて、そこから他の複数へ展開
実践者であるので、一部飛んでるなーと思いながら、説得力を感じさせた。
新たな気付きで言うと、何を基準に日本の戦略考えるよってところで日本の歴史を紐解き、日本固有を定義した上で戦略を考えるという視点と、自動運転タクシーの普及によって、価格が安くなるというところでした
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超面白かった。仮にそうならなくても、実現したらワクワクするだろうなってことがたくさん書かれてた。
読んでる途中にすでに4人に勧めてしまった。起業家、自営業、会社員、公務員、主婦、子ども、じーちゃんばーちゃん、誰もが関連することがたくさん散りばめられててグイグイ読んでしまった。
面白いなぁ落合陽一。求められる理由が少しだけわかった気がしますわ。
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ポジションを取れ.批評家になるな.フェアに向き合え.手を動かせ.金を稼げ.画一的な基準を持つな.複雑なものや時間をかけないと成し得ないことに自分なりの価値を見出して愛でろ.あらゆることにトキメキながら,あらゆるものに絶望して期待せずに生きろ.明日と明後日で考える基準を変え続けろ.
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ここ数年読んだ小説以外の本の中で一番面白かったです。絶対読むべき。
内容は、落合陽一さんのこれまでの著書での主張をアップデートしつつ、「日本のグランドデザイン」という視点でまとめたもの。
著者の意見が、はっきりとした言い切りで書かれているのも非常に良い。
・日本は地方分権にすべき
・士農工商のヒエラルキーは合理的
という2つの主張が特に興味深かったです。
あと、
「愛」という情熱的な感情は輸入された概念で、
日本にもともとあったのは「きずな」という、状態をさす感情である、というくだりが
個人的にかなり好きな世界観でした。
以下、印象に残った個所
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P15 結局、高度経済成長の招待とは、「均一な教育」「住宅ローン」「マスメディアによる消費者購買行動」の3店セットだと僕は考えています。つまり、国民に均一な教育を与えた上で、住宅ローンにより家計のお金の自由を奪い、マスメディアによる世論操作を行い、新しい需要を喚起していくという戦略です。
P17 ビジネスディベロップメントがない研究はお金にならないし、研究なき開発はすぐコモディティ化します。研究自体を続けることができなくなります、これは今の日本の研究環境の壮絶な状況が投げかけている本質的な問題のひとつなのです。両義性を考えなくてはならないのです。
P30 そもそも、「欧米」というものは存在しません。欧州と米国はまったくの別物です。
P37 一人がひとつの天職によって生きる世界観に我々はもともと住んでいませんでした。百姓とは100の生業を持ちうる職業のことです。
Pそもそも、アジアは昔から、言語に寄って何かを分断する考えを良しとしません。荘子は言語による二分法でモノを語りません。(中略)つまり、西洋思想の二分法の考え方は、アジア的な安寧に関する感覚、美的感覚や価値観とは合わないのです。
P45 「愛」も明治以降に日本に入ってきた概念です。日本人には、きずなは昔からありましたが、愛はありませんでした。愛ときずなの違いとは、愛が情熱的な感情を指す言葉であるのに対して、きずなはステート(状態)であるということです。きずなは状態ですので、それが永遠に続くこともあります。しかし、愛はあくまで感情ですから、熱したり冷めたりで総量が変わっていきます。
P114 よく機械翻訳をバカにする人がいますが、それは機械翻訳がバカなのではなく、話しているほうが対応できていないのです。誤訳が多いというのは誤りで、翻訳はそもそも、もとの文の構造が間違っていたり、曖昧な単語や文脈に依存する言葉を多用していたりすることが原因なのです。
P205 これからの時代は、複数の職業を持った上で、どの職業をコストセンター(コストがかさむ部門)とするか、どの職業をプロフィットセンター(利益を多く生む部門)とするかをマネイジメントしないといけません。
P207 ニッチな分野でも構いませんので、とにかくまずは専門性を掘るべきです。せめてひとつは、トップ・オブ・トップの人と話すに足りる何かを探さなくてはいけません。
P240 逐次的にやっていくことが重要であり、機会をうかがって動き出せないことは、ただの機会損失になってしまっているということなのです。
P253 「ポジションを取れ。とにかくやってみろ」ということです。ポジションを取ってm、手を動かすことによって、人生の時間に対するコミットメントが以上に高くなっていきます。
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見書
個人への提言。まずやってみること。
・新たな社会に合わせたルールは、必ず必要。
→誰が、いつ(スピード感)、どのように、も変わるべきか
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「ポジションをとれ。とにかくやってみろ(p253)」
外見は今どきの若者だが、本書を読んでのイメージは、“現代の知の巨人”。いわゆる評論家とは対極的な激しいモチベーションと行動が伴っている。幕末の吉田松陰のように。
自分自身の「とにかくやってみろ」は、「百姓という「多動力」」と「地方自治体によるICOの可能性」、そして大学からの日本再興。
読後感は極めて爽快だ。
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話題の書を試しに手に取ってみた。こういうメディアに出るタイプの人の多くが日本の将来を悲観する一方で、ポジティブなイメージとそのための戦略を語るということ自体に好感を抱いた。私も以前から、特にベンチャー界隈に対し思っていたことなのだが、なぜこれほどアメリカ崇拝主義者が多いのだろうと思っていた。日本的な戦略を考えるために日本を知ることの重要さを理解させられた。
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現在飛ぶ鳥を落とす勢いで雑誌・テレビで見かける落合氏の最新作。正直に言って総花的な内容であり、一つ一つのテーマに深みはなく期待外れと言ったところ。ただ最後のポジションを取って兎に角やってみろというメッセージは非常に刺さる内容であった。
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メディアアーティストの落合陽一さんの話題の新著。
これからのテクノロジーの進化と日本独自の文化、歴史的背景から、
変革期を迎える日本人へ提言される新しい生き方。
欧米的なコンプレックスから抜け出して、日本独自のアップデートを目指すこと。仕事と生活に切れ目のないワークアズライフ。百姓的な生き方など・・
要旨はすでに落合氏の講演やメディアでの語られてきた内容ですが、
日本の歴史や東洋の思想にも造詣が深く語られていて、これまでの印象以上に
なんというか「国士」的な一面も持っている方だなと思いました。
私は、落合さんがよく使う「アップデート」という言葉が好きです。
扇情的で現状否定の色合いを強める「改革」という言葉よりもポジティブで柔軟かつ現実的で行動が伴うような言葉。
レイ・カーツワイルがシンギュラリティを語ってから久しいですが、未来はユートピアでなくてもディストピアでもなく、可能性に満ちたワクワクするものだと思わせるような本。
メディアへの露出も増えてファンも増えているようですが、本の中でも語られているように、読んで高尚な気分になって終わってしまってはダメ。
既存の枠組みにとらわれず行動と学習のフィードバックループのスピードを上げて専門性を高める努力。自分個人を日々アップデートさせていくのは、間違いなく「ハードモード」だし、怠惰だった人間には「スーパーハードモード」であることを忘れずに。
「やれんのか?」と自分のけつを叩く。