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シリア、アレッポの内戦の中で生き抜く、当時7歳の女の子、バナの手記。作られた物語ではなく、実際に起きたことだ。家に爆弾を落とされたり、トルコに避難したり、多くの死を目にしたこと、言葉では感じた恐怖を言い表せないだろうが、どのページも心が締め付けられる。バナの文だけでなく、母親の手紙も読むのが苦しかった。子を思う心、希望を捨てない親子、素晴らしい。戦争が起こっている国すべて平和になるよう願う。
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ニュースなどにも取り上げられ,有名になった少女バナ・アベド。
爆撃に脅えながら過ごした日々の,彼女と母親の手記。
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シリア政府軍からの空爆を浴びたアレッポに住む7歳の少女、バナの回想とツイッターで発信したSOS、それに呼応したかのように実現したアレッポからの脱出行までが記された本。序盤の数節は平和だったころの生活が描かれ、それ以降は徐々に悪化していく彼女の周辺の状況が記されていく。7歳の少女が文章の基本的な内容を書いていることもあり(それでもだいぶ大人びているが)、下手に難しい修飾表現を使っていない分、むしろ戦争と爆撃の生々しさが伝わってくる。
途中、5回ほど母親から娘に宛てた文章が差し込まれており、母親の目線でこの戦争をどう捉えていたか、戦禍の中で生き抜く娘をどのように見守っていたのかを読み取ることができる。母親からのこのメッセージは、子どもを持つ親として共感できるとともに、よくこの惨状から娘(とバナの弟にあたる2人の男の子)を守り切ったものだ、という感嘆の念すら抱く。
帯のうたい文句は「現代版『アンネの日記』と話題の感動手記」とあり、ハリーポッターの著者のJ.K.ローリングの推薦の一言も併記されている。アンネはナチスに飲み込まれて命を落としたが、バナと両親、弟2人、祖父母や親戚など、本に出てくる人物は全員、生き残っている。アレッポの悲惨な空爆を思えば奇跡とも言える生還であり、バナが活きていてくれて本当に良かったと感じる一方、これを「感動の手記」で留めてはならない、とも思う。
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田尻久子さん「橙書店にて」で紹介されていた本。書店員さんがお薦めしてくださる本が、いつも自分の世界を広げてくれます。ありがとうございます。