電子書籍
ブロックチェーンの可能性と限界が明確に分かる本
2018/08/29 10:58
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投稿者:デラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブロックチェーンでなんでも出来ますというような話が多い中、技術的なバックグラウンドだけでなく、社会的な意味も含めその限界、問題点、可能性を的確に示した本。
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最初のSFエピソードか入るには面白い。
個人的にこういう妄想いつかしてみたかったので参考になった。
ただ後半の内容はざっと読んだだけでは難しい。
-貨幣は信用の代用品
-トレサビ×センサーで単なる位置情報だけじゃなく温度やエネルギー環境負荷などが記録できるとユースケースとして広がる
ー貨幣経済が衰退すると銀行の3大業務は銀行だけのものじゃなくなる
ーまだまだいい加減な技術だが安く動かせるというのがブロックチェーンの特徴
ーブロックチェーンの構成要素
正当性 デジタル署名
存在証明 タイムスタンプ
唯一性
ースマートコントラクト は、
デジタルで表現された資産をあらかじめ決められたルールで自動的に移転する仕組み
ーブロックチェーンはみんなで作る新聞
ーCAP 一貫性、可用性、分断耐性 はトレードオフ
ーブロックチェーンの課題。
ビジネス面
物理的な実体との紐付どうするか、
動作の正当性をどう保証するか、
技術面
プライベートで意味あるのか?
あくまで改ざんされにくい(可能性の問題)
ー課題弱点が明確になっているものは意外なほど早く解決されていく
ー問題はまだまだ多いが解決された際のインパクトは大
その時に備え、各社はユースケースを検証したり新ビジネスを検討し始めている
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年始早々、スゴ本に出会いました。
若者的に言うと、「この本、ヤバイ」。
ビットコインにまつわるコンピュータ科学の技術論が中心ですが、「信用の新世紀」のテーマが鼻血ものに刺激的。
人類の過去に物々交換の歴史は無く、物々交換は高度に先鋭的なシステムである。先に負債、即ち信用のシステムが有り、それをスムーズに運用するために貨幣が発明されたという考察や、我々がノスタルジックに振り返る農耕社会は狩猟採集社会よりも人類の生産性は下がっており、農耕社会というのは支配階級が労働者を負債の力学で支配して税というシステムに組み込むのに都合が良い構造だから発達したという歴史認識、現代の経済構造はその支配に都合が良かった農耕社会の伝統を色濃く残しており、破綻しかかっているという分析。
人に心が生まれたのは、狩猟採集社会を営むに当たって、「相手を疑う」必要からだという心理学や、流行りのサピエンス全史からの引用まで縦横無尽。
むふ〜、酒が進むわ〜〜。