紙の本
世代と時代を越えて愛される
2021/10/03 15:09
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
岡崎京子の世界観が奥深いです。休筆を余儀なくされている彼女への、リスペクトと静かな祈りも伝わってきました。
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みんな思い思いにリバーズ・エッジ愛、ひいては岡崎京子愛を語るけど、好きなことはわかったからその先何よ?と思う人もいれば、けっこう真剣に論としてリバーズ・エッジを考察する人もいて、トータルで見れば概ね良かった。山内マリコの2018版がすごく、いちばんよかった。
誰しもに自分だけのリバーズ・エッジがある。
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岡崎京子の「リバーズ・エッジ」をテーマに33人のクリエーターが語る断片を集めたアンソロジー。現代芸術家の奈良美智、特殊翻訳家/経営コンサルタントの山形浩生、ヒップホップアーティストの環ROY、マンガ家の西島大介、文芸批評家の中俣暁夫など、セレクトのセンスが大変良い。
多くのクリエーターが語るのは、やはり「リバーズ・エッジ」において、ゲイの山田一郎への悲恋に精神を病んだ田島カンナの焼死体のシーンと、それに続く黒塗り白抜き文字で語られるウィリアム・バロウズの引用である。例えば、西島大介は彼特有の可愛らしい絵柄の中で「平坦な戦場から平坦な炎上へ」という極めて優れた一文を残している。
かつて詩人のハイネはアウシュビッツの悲劇を予言するかのごとく「書を焼くものは人を焼くようになる」と語った。本というメディアがそのプレゼンスを低下させる一方、webメディアが台頭し、そこでは相次ぐ炎上が繰り広げられる。炎上の結果、ある人々は田島カンナのようにその身を焼かれることになるのも、ハイネの予言通りなのかもしれない。悲しいことだが。
「リバーズ・エッジ」が、作品について何かを語りたくなってしまうような磁場を未だに保ち続けていること。そしてその磁場は恐らくこれから未来に渡ってもその力が弱まることはないであろうということを予感している。
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修論執筆合宿にて。
岡崎京子さんの作品ってほんとうにここにしかない感ある。なんか、心に落ちていくものがあるって言う漫画やなあ。