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なかなか痛い大学生のお話。
前作の『か「」く「」し「」ご「」と「』が青春恋愛小説だったから期待して読んだのに見事なまでに暗いお話。
全然主人公に共感できない。
他人に干渉しないように、自分を隠して生きていくのが信条なのに。復讐に燃える此の行動力はなんなんでしょうか。
ただ脇役はいいですね。ポンちゃんも川原さんも。
なんとなくハッピーエンドなのが救いです。元の鞘には収まらないでしょうけど、二人はどんな会話を交わすのでしょうか。
少し興味があります。
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好きな作家の作品のため楽しみにして読みました。
今回は大学生が主人公の話ということで
バイトやら就活やらサークルやらがメインの話で
社会人暦の長い自分としては懐かしく読みました。
主人公が思いを寄せる人物が既に他界しているかのような
ミスリードがありますがなかなか上手いです。
主人公の独りよがりな考え方とか俯瞰している読者には
非常によく分かり、段々感情移入が出来なくなってからの
最後の主人公の内面の変化が心地良い感じでした。
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すごい本だったー
最初の方は、大学生ってそうそうこんな感じ〜懐かしいなーとか思って。そしたら大学の頃の友達、夢に出てきたし。笑
後半は、私も覚えがあったよ。
大切にされるべき人から軽んじられたときに感じる怒り。
自分ばかり傷ついて損をしてフェアじゃないという気持ち。
どうにかして相手を苦しめたい、相手にも傷ついてほしいという執着にも似た復讐心。それは止められなくて、やってしまって初めて気づく、「まずいことをした」。
でもそうやって人は学ぶよね。
あ、ここまでだ。みたいなライン。
ここを越えたらまたやっちゃう。後悔する。もうこの先には進めない、みたいな。
それをどういう形で知るかは人によるけどさ。私だけかと思ってたよ。しかしみんなこういう経験してるんだね。
そして最後のびっくりは、
男女の違いなのかな。パーソナリティの違いかな。
私はもう絶対何が何でも相手とは会いたくないし、連絡も取りたくない。話したくもない。恐怖。
だから最後の終わり方、すごいなって思った。主人公メンタル強いし、なんかほんと、、、青くて痛くて脆いわって思った。
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大学に入って,人と距離を置くことにしていた僕に,秘密クラブモアイを作ろうと言った秋好.成長していくクラブと秋好から離れて,僕は屈折した心情のまま大学生活を終える前にモアイを破壊しようとする.青春時代の葛藤や自信のなさやタチの悪いプライドなどがテンポ良い会話の中で優しく表現されている.登場人物も生き生きしていてそこにいるようで,そして最後は再生,良かったです.
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君の膵臓をたべたいの作者。
大学生の甘酸っくて未成熟で青い物語。悪くはないんだけど、最初から最後まで大きな盛り上がりや衝撃は無く、さらりと過ぎて行く。途中の展開も読めてしまった。
けれど、メイン人物2人の後半のすれ違いの末の喧嘩(?)、本音のぶつけ合いは、つい切なくて読み入ってしまった。
タイトルが示すように、青春物語の割にはハッピーエンドでもない。まさに青くて痛くて脆い2人だった
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思いは言葉にして伝えないと届かない。タイミングを逃してこじらせると思わぬ迷い道に入り込んでしまう。
後で恥ずかしく思う若いころの苦い経験というにはあまりに重い失敗をしがちなのが、昨今のネット社会の恐ろしさと言えるのではないだろうか。
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住野さんも何作目かなぁ。
今回は大学生です。
2人で作った集まり{モアイ」があれよあれよ言う間に大きくなって
居づらくなってやめてしまった楓くん。
この楓くんが、恨みます。
一緒に始めた子を。
いや、一緒に始めたってより誘われただけなんだけどね。
静かに火を燃やしながら恨みます。
辞めてから2年半たって、就職決まって、
潰しにかかります、この「モアイ」を。
痛いより怖い。
楓が怖い。
ナイフよりも鋭利な見えない刃物で人を傷つける。
ストーリーより何より、楓が怖い。
最後に反省して、成長したってことになるらしいけれど
いやいや、怖いし。
その、なんていうの?
意識高い系っていうの?
もう、独りよがりで怖いんですけど。
意識の高い人に失礼よ!!!
んー、ちょっともう、おばさんはついていけないかなぁ。
という感じです。
モ:脆くて
ア:青くて
イ:痛い
だそうです。
上手いのか?これは上手いのか?
わからん。
個人的には「青くて、痛くて、恐ろしい」だったよ。
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人間というものをとても考えさせられました。住野さんの作品は後半に色いろなものが凝縮されているイメージですが、この作品はところどころにメッセージが隠されています。主人公がモアイを立て直す苦労などが一切かかれていなく個人的には残念が気がしました。最後の文には感動しましたし住野さんの作品で一番好きな作品です。
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こんなに主人公の気持ちに共感できない小説は、あまり記憶にない。
序盤の大学1年生の空気感がすごくよくて、自分の当時を思い出して引き込まれた。そこで突然、秋好さんはもういないという展開で、また若くして亡くなる話しか!とちょっと熱量がさがった。
そしてそこからモアイをつぶすというストーリーになるが、私にはモアイをつぶす理由が共感できず、ずっと違和感を感じてた。主人公に共感できていないせいか、モアイの活動も第3者視点でしか見れず、それは特に社会に対して害のない活動に感じた。
正直かなり自己中な主人公の動機で、多くの人を傷つけて、後悔する主人公。
そりゃそうだよ。
誰でもこういう風に愚かな事をする事がある、ということがこの小説の中で自分が受け取ったメッセージだと思う。
ラスト、主人公がまた傷つけた相手の前に立とうとする。
もしかしたら脇坂さんが何かフォローをしてくれたのかもしれない。秋好さんも振り向いてくれるのかもしれない。
一度間違った人間はやり直せるかもしれない。
読んだ直後は少し上向きの気分で読み終えたが、振り返るとやっぱり主人公には共感も好意も感じられなかった。
でも最後まで読ませる推進力はすごいと思う。
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主人公の大学生、楓。
読み始めから漠然と彼に感じていた不安感が
読む進めるうちにどんどん膨らんでいく。
自分の考えや行動に対する揺るぎない自信が、
その自信がもたらす結果の行動が
不安な気持ちをさらに加速させるのだ。
人にはそれぞれの正義があることを
人を責めればそれだけ自分に返ってくることを知らず、人も自分も傷つけていく。
まさにタイトル通り、読んでいると心がヒリヒリと痛くなる。
失敗や後悔を恐れないことは
今の世の中とても難しいことだろう。
けれど、物語の最後に用意されている救いには、
とてもとても大切なことが書かれていた。
人に近づくことが少し怖いと感じている人に読んでほしい物語です。
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これほど若いことが気持ち悪いことだったんだと思えた本ナンバーワン。まさに「青くて痛くて脆い」。最近の大学生皆がこんなに痛いはずはないと思うけど、でも夢に向かってとか、あるべきなりたい自分であるとか、他人の幸せのためであるとか、誰も傷つけたくないであるとか。なんと自分大好きなことだろう。最近、ウォーキングデッド観てるせいか、こういうキャラのやつ一番最初に死ぬ。間違いない。気持ち悪すぎて逆に完読。
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最初の数十ページ読むといきなり重要人物である女子大生の子はもうこの世にはいない、と。2人で作ったサークルが巨大化し、主人公の男子大学生がついて行けず脱退。自分たちで作ったささやかなサークルが自分の所有物で無くなり、挙句に最初の理念から変化したかように主人公は感じてしまった。それがどうしても許せなかった。一緒に作った女子大生の子がサークルの代表を続け、いつの日かその子を敵対視しその後、決別する。あの時スネずにもっと自分の意見をストレートに表現出来ていたら、もっと相手の事を理解していたら、と。そう何度も思い謝罪を繰り返しても、もうそれは手遅れ。主人公の一生の悔いと痛みを感じるラストでした。
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全部読んでいるなぁ「君の腎臓…」「また、同じ夢…」「よるのばけ…」「か「」く「」…」~名門大学一年の田端楓のテーマは「人に不用意に近づきすぎない」「誰かの意見に反する意見を出来るだけ口に出さない」だが、一般教養で一緒になった秋好寿乃は突然立ち上がり「この世界に暴力はいらないと思います」と発言し、周囲から痛いやつと評価されている。その彼女が席が近かったために楓に接近し、モアイという秘密結社を作ることになった。理想の自分になるがテーマだ。映画を見たり、講演を聴いたり…、二人ではしょうがないと三人目を入れ、就活支援の大学院生が企業とのコネを付けると、瞬く間に性格が変化し、楓の居場所はなくなった。四年の春、就職内定を確保した今、大きな組織になったモアイの活動をリセットする必要を感じ、友人の董介とモアイの弱点となるだろうテンという幹部に接近する。最後に掴んだのは、モアイが情報を企業に提供している犯罪紛いの点だった。董介はもうやめろと言っているのに、爆弾をネットに投下し、代表のヒロは報告集会で突然の解散を口にする~大学生の青春。大学生も周りに気を配って生活していかないと生き辛く、結構いいマンションに住んでいる。就活が一番のネック。最後は何なんでしょ。始発駅のマンションの壁が厚くて彼女との喧嘩が隣に漏れないとか、就職支援のサークルにバイト仲間に呼び出されて参加するとか、彼女ってのは川原さんじゃなく、秋好?? でも、もう一度彼女に会いたいって言ってるしなぁ、難しくって分かりません!! 55ページで「お前と一緒に作った友達は、その、もう」言いにくそうな董介に向かって「もうこの世界には、いない」と…書いているじゃない、で種明かしは196ページ「…リーダーのヒロも、本名なんつったっけ。…」…「ああ、そうだ、秋好だ」、はぁあ? 大学生って痛いし、痛い大学生を書いている作者も痛くなっているゼ
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その名の通り。
青い、痛い、脆い。
大学生ってこんな感じだったなぁ、と。
もう随分昔のこと。
もっと大事にすればよかった。
作者お得意のこじらせ男子がでてくる。
そして、叙述トリックにしたかったのかな。
このネタバレがなんとも。
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「君の膵臓を食べたい」の後の作品の中で一番良かった。
「青くて痛くて脆い」というタイトルもピッタリ。
完全な大人でも子どもでもない大学生の頃の
青くて痛い気持ちや脆い人間関係、色々な感情が混ざっている感じ。気付き、後悔、成長。
住野よるワールド‼︎