投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
涙香のことが知りたければこの本を読め!!
というくらい、2/3 は涙香のことが詳しく描かれている!!
物語のはじめに起こった殺人事件
から
涙香の秘密の山荘へ辿り着き、
天才(超天才!!!)涙香が残した最高難易度、日本語「いろは歌」の暗号解読から
殺人事件の犯人を暴き出す!!
江戸川乱歩が好きで辿りついた涙香からしった
ミステリ本
この作者さんもこのストーリーを考え出し書くというのがすごいっ!! 天才!!
日本探偵小説の嚆矢 !! 超天才涙香 !! のことがたくさん知れた !!
涙香
遊芸百般
『白髪鬼(はくはつき)』『幽霊塔(原作ウィリアムソン夫人『灰色の女』)』『巌窟王(原作デュマ『モンテ・クリスト伯』)』『噫(ああ)無情(原作ユーゴー『レ・ミゼラブル』)』『人耶鬼耶(ひとかおにか)』『鉄仮面』
乱歩 再翻案
『白髪鬼(はくはつき)』『幽霊塔』
同じタイトル
『暗黒星』『大金塊(少年探偵シリーズ)』
『いろは』 完全パングラム
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
涙香迷宮という題で、黒岩涙香かな?と思い前からいつか読もうと思っていた本。
確かにミステリーとしては今ひとつという評価もわかるが、この本の魅力は黒岩涙香の功績や背景を知ることができる点といろは歌の暗号。自分で解くかと言われるとその気力はないが(笑)和製のダ・ヴィンチ・コードというのは的を射ている。
個人的には文頭でのいろはが49番目だとしたら文末でのいろはが50番目で問題になっているとかだとさらに面白かったのでは?と考えるのも一苦労ないろは歌に無茶を言ってみる。
連珠はいろいろと触れられていたが、競技かるたにはあまり触れられず、そこは残念。むしろそれを知りたかった…。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
殺人事件が起き、そして解決に向けて様々な仕掛けが綴られていく事で言うなら間違いなくミステリー小説のジャンルなのだが、ミステリーにつきものの緊迫感やスリリングさは様々な出来事が起きたにも関わらず、不思議と感じない。
かと言って決して駄作ではなく、実在した黒岩涙香を様々な視点から紐解き、ミステリーに仕上げたことの着眼点は良かった。
強いて言うなら「いろは歌」の数が多すぎて、ちょっと中だるみをしてしまった感があるが、「いろは歌」がこんなにもパズル性があるものとは恥ずかしながらこの小説にて認識した。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
2017このミス国内1位。殺人事件に絡む 明治の怪人変人黒岩涙香のいろは歌暗号に挑む若き天才本因坊棋士。いろは歌48首読むのが辛すぎて長い間積読でしたがやっと読了できました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
天才囲碁棋士牧場智久を探偵役とした本作。今までにも牧場智久を探偵役とした話はあったが今作はゲーム・シリーズの延長上にあたりながらもそれ以外の要素もふんだんに盛り込まれている。暗号としてのいろは歌がメインなのは言わずもがなで、勿論そこにはミステリのエッセンスも忘れてはいない。けれどどうしても暗号解読がメインになってしまうので、そういうのがあまり好みではない私にはちょっと合わなかったかな…。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
「黒岩涙香」という遊芸に通じた知の巨人を巡る暗号ミステリ。暗号解読と殺人事件の解決という二段階からなるが、前者の暗号の凝りに凝った内容に感嘆させられる。作中では涙香の作品として登場人物からの絶賛を浴びているが、それがそのまま作者に対する評価になるのは間違いない。
黒岩涙香という人物は恥ずかしながら知らなかったが、歴史好きには非常に興味深い、文学界の革命児だと知り、その点も非常に勉強になった。歴史記述の部分が細かすぎて物語がそこで止まってしまう感が一部あったが(特に前半)、後半の展開を考えると仕方ないのか。
そして、いろは歌に是非挑戦してみようと思う!
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
囲碁も涙香も全く知らないので、途中何度も挫折しそうになった。
でも中盤から引き込まれ、作者の頭脳に圧倒された。
その分、殺人の動機については違和感を感じたかな。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
小学生の時、涙香が翻案した「死美人」という小説が結構好きで、大人になってから読みたいと思い青空文庫で探してみたけど見つからなかった。
それが4年前の夏、子どもの頃に読んだ本を実家が送りつけてきた本のなかにそれがあったので読みなおしてみたところ、やっぱり面白かったと当時のブログに書いていました。
『晩ご飯を食べながら読み返してみたけど、やっぱり今読むとおどろおどろしいとは言えないし、犯人は想像つくし、何よりフランスが舞台なのに主要人物たちの名前がみんな日本人だし、突っ込みどころが満載だけど、面白かった。
善も悪も変装して騙し合う。
展開は読めるんだけど、だからこそ安心して読めるというか。
うん。読めて満足。明治の探偵小説。』
さて、その涙香がタイトルになっているこの本、坂口安吾の本を読んだ直後に本屋で出会ったのも何かの縁でしょう。
安吾も涙香のファンだしね。
と思って読み始めたら、これシリーズものでした。
まあ全体的に登場人物の書き分けがあまりしっかりされていないので、シリーズのキャラクターが何人出ているのかわかりませんが、あまり問題はありませんでした。
で、この本で作者が書きたかったことって、「黒岩涙香ってすっげ~!」ってことだと思う。
明治に活躍した翻訳・翻案者というだけではなく(「巌窟王」とか「ああ無情」など、涙香のつけた邦題の絶品なことと言ったら!)、教科書にも載っている明治に創刊された新聞「万朝報」の創刊者であり(内村鑑三、幸徳秋水、堺利彦などが記者だった)、競技かるたのルールを統一し…くらいしか知らなかったけど、日本のダ・ヴィンチと言っていいくらいいろいろなことに造詣が深い人なのです。
ほぼほぼ蘊蓄で占められている本文がメインで、殺人事件は多分ミステリとしての体裁を整えるための後付け。
動機もトリックも全然ひねられていない。
それならさあ、各登場人物がその道の第一人者ということを活かして、それぞれが自分の得意分野で一節をぶち、最後にそれらの知識を吸収した主人公が真実を暴く、という形にすればいいのにと思いました。
「黒後家蜘蛛の会」のヘンリーみたいに。
だって、高校生の一人勝ちなんですもの。
第一人者たち、謎の解明を丸投げしちゃったから登場人物としてのアイデンティティーが喪失しちゃった。
蘊蓄が好きな私は面白くて一気に読んじゃったけど、京極夏彦の蘊蓄に閉口するような人はこの本には向きません。
囲碁と「いろは歌」に興味のある人はぜひ。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
内容(「BOOK」データベースより)
囲碁界では有名な老舗旅館で発生した怪死事件。IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久は謎を追いかけるうちに明治の傑物・黒岩涙香が愛し、朽ち果て廃墟になった茨城県の山荘に辿りつく。そこに残された最高難度の暗号=日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」48首は天才から天才への挑戦状だった。『このミステリーがすごい!2017年版』(宝島社刊)国内編第1位!!第17回「本格ミステリ大賞」小説部門受賞!第40回「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第3位。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
いろは歌を使った暗号が中心にあり、登場人物がうんちくを披露しあう。この本を読了後、本書のなかで言及されている山田風太郎「明治バベルの塔」を読み始めた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ちょうど黒岩涙香翻訳の幽霊塔を読んだので、タイトルが気になって読んでみた。
登場人物が黒岩涙香についてひたすら情報を並べ立てていくのがメインで、事件&謎解き部分は取ってつけたように浮いて感じた。ただ作中に出てくるいろは歌は面白くて、そこだけ何度か読み返した。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
こういった暗号解読ものは好き嫌いが分かれると思う。
暗号そのものについては驚異的と思うが、それならば添え物的についている殺人事件はいらなかったのでは。
ちなみに、最後未解決になっていた黒岩涙香と幸徳秋水の謎かけは、ネットを見た限り私は正解だった(というかあまりに直接的なので本当にあっているか不明だが)
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
牧場智久シリーズの一冊で、連珠やいろは歌などを愛好していた黒岩涙香ののこした謎に彼がいどむなかで殺人事件に巻き込まれていくストーリーになっています。
ある老舗旅館で殺人事件が起こり、智久は現場にのこされた碁石から、被害者の人物像について推理をおこないます。その後、智久と類子は黒岩涙香ファンと知り合い、茨城県にある涙香の山荘へ行くことになります。いろは歌のさまざまなヴァリエーションのなかにかくされた謎に智久は挑戦しますが、しだいに彼の身に危険がせまることになり、しかも最初の殺人事件と今回の彼の身に起きた出来事とのつながりが明らかにされていきます。
著者のパズルへの愛好ぶりがうかがえる暗号ミステリです。ストーリーやトリックは付け足し程度のものですが、純粋にいろは歌のヴァリエーションの見事さに感嘆させられました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
囲碁の若手実力者 牧場智久の的確な推理により殺人犯を暴き出すストーリーだが、黒岩涙香の業績の展開も含め、かなり複雑な構成だ.山極の旅館での殺人事件に立ち会った智久が推理を開始する場面が発端だが、碁盤上に倒れた被害者を見た彼は碁石が異常に多いことを指摘する.場面は変わって涙香が作ったとされる隠れ家で11名が暗号解読に勤しむ場面が続くが、涙香の幅広い知識にミステリー愛好家の連中も苦労する.智久が落石で怪我、美佐子が毒で死亡し、犯人探しが始まる.涙香の多彩な趣味には驚いたが、暗号を組み込む才能も素晴らしい.智久が犯人を炙り出す過程が楽しめた.
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
評判が良かったので読んでみたくて、シリーズモノだと知ってまずは『囲碁殺人事件』を読んだんだけど、三部作探すのが面倒臭くなって、将棋とトランプを飛ばして本作品に着手した。
そしたら12歳だった智久は全く子供っぽさがなくなった18歳になってて、天才の名をほしいままにしてた。
ちょっと飛ばしたのを失敗したかなと思った(笑)。
脳科学者の須堂なんかも居なくなってて残念。
タイトルの「涙香」は人名なのね。
全然知らなかった。
とある老舗旅館で殺人事件が起きて、たまたま対戦で近隣に来てた智久と担当刑事が知り合いだったことから、智久は現場に立ち会い、解決に向けて頭脳を働かせる。
一方、智久の示唆で見つかった黒岩涙香の隠れ家を発掘調査する涙香研究者達に同行する智久と彼女の類子(彼女できてる!)は、隠れ家の意匠に組み込まれた数々のいろは歌に驚かされる。
そのうち、これも涙香の暗号なんじゃないかと智久が見破る。
いろは歌はみんな竹本さんが作ったわけで、まずそれに圧倒される。けど、正直、付いていけないと言うか、かなり置いていかれた感を感じながら読むことになった。
暗号も、凄いんだけど。凄いんだけど。
とにかく、よくこんなの考えつくな、って感想しかない。
渾身作なのは疑いないけど、面白く読めたかと言われれば、そうでもなかった。ので辛口かもしれないけど☆3つ。
単に自分は暗号モノに向かないのかも。
智久が人間としてほぼ完璧なのがなんか嘘っぽかった(突出した脳味噌の持ち主は性格が歪んでるもんじゃね?、って先入観のせい)。
大事な一戦の前に発掘現場に赴いて、そこから対戦に向かうとか、なんかモヤった。
直前に『囲碁殺人事件』読んだから余計にそう感じたかも。あの作品は対戦前や対戦中の棋士の心理状態がとても良く書けていたから。
ほかにも、台風近づいてきたら大人しく発掘中断して帰りなよ危機管理能力ないな、と思ったし、犯人の動機もちょっと納得行かなかった。
自分の器以上の作品を発表したらむしろその後の苦しみの方が遥かにツライ。それこそ竹本さんが身を持って知ったことだろうに。
そんなんで人殺してたら割に合わない。
…などと思ってしまった私は名声欲が無いからなのかな。
…もしかしたら、暗号部分は凄いけど、ミステリとしてはイマイチなのかも。
ただ、黒岩涙香との関わらせ方はとても巧みだった。
どこまでが史実でどこからが創作なのか、混乱しそうだった。