スポーツ紙の野球担当キャップをめぐる連作短編
2019/09/29 14:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KazT - この投稿者のレビュー一覧を見る
通称トリダシと呼ばれるスポーツ新聞の野球担当キャップをめぐる連作短編です。
各短編の主人公はトリダシの部下や同僚、ライバル記者。それぞれの話が特ダネをいかに記事にするか、駆け引きとどんでん返しがあり、先の読めない展開が描かれます 。
架空の新聞社の設定ですが、現実の巨人軍、読売新聞、スポーツ報知と他のスポーツ紙の関係がどのようなものかが想像できて面白いです。
投稿元:
レビューを見る
【臨場感あふれるスポーツ紙の現場を描く】「とりあえずニュース出せ」が口ぐせの、優秀だが敵も多い名物デスク鳥飼に部下たちは翻弄される日々。著者の新境地となった快作!
投稿元:
レビューを見る
スポーツ新聞を舞台にしたスクープ合戦。
新聞の世界はよく知らないが、山っ気のあたりはテレビと似ている。
投稿元:
レビューを見る
スポーツ新聞を舞台に、記者の取材合戦、社内での反目、他紙との競争、一般紙との軋轢、そんな状況の中での「トリダシ」の存在感。
個人プレイとチームプレイ。
スポーツ新聞記者の矜持と悲哀が感じられる。
投稿元:
レビューを見る
「とりあえずニュースを出せ」が口癖の、優秀だが敵も多いスポーツ新聞デスク鳥飼。彼に翻弄されながらも魅了される同僚たちの臨場感溢れるスポーツ紙の現場を描く人間ドラマ。
近年に現実に起こった出来事をモチーフにしているので、物語が物凄くリアルである。「宅配契約で自動的に配られる一般紙ではなく、駅のスタンド売りで面白い見出しでなければ見向きもされないスポーツ紙は、読ませるのではなく買わせる心意気で作られる」って言葉がとても深い。
投稿元:
レビューを見る
「とりあえずニュース出せ」、略して「トリダシ」が口癖のスポーツ新聞のデスク、鳥飼。ニュースネタに対する執着心は誰もが一目置くが、口の悪さとワンマンプレーで敵も多い。
そんな鳥飼を中心として、特ダネをめぐるスポーツ紙記者たちの取材合戦が描かれる連作短編集。記者たちの激しい騙し合い、主導権争いの中、鳥飼は常に俯瞰的視点を崩さない。そんな余裕のある態度が周囲をさらに混乱させる。
新聞記者にとって特ダネは麻薬だ。麻薬のためなら何でもやる。かつての鳥飼もそうだった。が、記者をまとめる管理職となれば、記者よりも会社の都合を優先させる時もあるし、自分から火の中へ突っ込んでいくこともある。そして、そんな努力や苦労を見せないことも重要だ。
抜きつ抜かれつの特ダネ争い。記者ってのは大変な職業だ。