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作者本人も書いているが、日本版「タワーリング・インフェルノ」。私もこの映画は大好きな作品だが、本作は超人的にカッコいいスティーブ・マックイーンの代わりに女性消防士が主人公になっている点と、ポール・ニューマンのようなイカす設計士がいない点が違うが、あとはムカつくオーナー、老夫婦など様々な人たちの群像劇となっている。
途中で屋上の貯水タンクを爆破してはという案に対して「映画の見過ぎ」と突っ込むところはご愛嬌だが、どうやってこの超高層ビルを鎮火するのかは、作者が最も頭を捻った部分だろう。
本作もそうだし、映画「タワーリング〜」もそうだが、自らの命を張って消火と人命救助にあたる消防士は、世界各国共通で尊敬されている。
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女性消防士・神谷夏美シリーズの第一弾
壮絶なドラマでしたね。
感動しました。面白かったです。
前半戦は、ビル所有者・管理者側の危機管理の無さを呆れながら読んでいました。そしたらなんと消防へ出向している官僚から政府役人までも危機管理の無いこと。愕然としますね。
でも、現場の消防士の決断、判断、指揮は、なんと素晴らしかったか。カッコいいです。
ビルの最高責任者、役人は最後の最後まで・・・哀れです。
五十嵐貴久さんは、ここまで無能を表現するテクニックさすがです。
後半戦は消防士の活躍する姿に涙して感動しながら読みました。
消防士の命をかけて闘っている姿に感動し、尊敬します。
前半部分の危機管理の無い、どうしようもない者たちの言動のことは後半部分の感動シーンで忘れてしまいましたね。
この物語からは、仲間との絆。仲間を信じること。物事は深く考えなければいけないこと。常に普段から危機管理の意識を強く持っておくことの大切さなど、多くを学べました。
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読み始めたらやめられなかったけど終わりが呆気ない。女子生徒、真壁支配人は最後に出てきてほしかったなぁ。
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神谷夏美シリーズとして三部(か四部)あるらしい。『波濤の城』まで読んだところで、まとめてレビューだ。
とはいえ、二冊読んだところでワンパターンが見て取れるので、それ以上、手に取る意欲はないのだが・・・。
「システムに対する不信」あるいは「過信」、そして、あくまで運用は人であり、そこにリスクがあるという警鐘がテーマであることはよく分かる。それをスリル満点の活劇で描いており、よい時間潰しにはなる作品だ。
潰さなきゃいけない時間がある人は、読むとよいだろう。
にしても、もう少し主人公神谷夏美を魅力的に描けないものか? 誰に置き換わっても良さそうなキャラクタであり、実に凡庸。「諦めない」という信念が強い、ということは分かるが、他に取り柄が見当たらない。実写化でも狙っているかのようなお話ではあるが、ドラマ化でもされる折には、もう少しキャラにエッヂの効いた肉付けがされることだろう。
いや、それとも昨今は、どこにでも居る親しみの持てる感情移入しやすいごく普通の人が受けるのか。よう知らんけど。
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超高層ビルで発生した火災事故を巡る群像劇パニック小説。
テンポも良く、緊迫感もあり、文章も読みやすかったので、サクサクと読み終わりました。
ただ、うまく伏線回収されているエピソードもあれば、少しモヤモヤしてしまうエピソードもあったり、で、登場人物達のその後をキチンと知りたかったです。
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フォローしている方の「波濤の城」のレビューを見て興味を惹かれ、シリーズものと知れたので、最初の巻から買ってみた。
本の概要を見れば、映画「タワーリング・インフェルノ」を思い出す。私は封切の日(1975年6月28日)に中洲の松竹ピカデリー1で観た。
もう50年近くも前だが今でも鮮明に思い出す。生き物のような炎の動き、ところかまわず起こる爆発、様々な人間模様、全てを洗い流す水の迫力…。
ページを開けば、『全世界の消防士にこの物語を捧げる』という映画の冒頭のメッセージがここにも。(本の献辞としては、ちょっと違和感)
映画をなぞったような前半はかなりかったるく(そこに伏線は撒かれていたのだが)、作者の後書きに『「タワーリング・インフェルノ」にインスパイアされて執筆した』とあったが、まあ、「タワーリング・インフェルノ」そのままだ。
大火災の発端も、その遠因も、最上階に色々な背景を持った様々な人が集まっているのも、政治家やビルのオーナーがクズばかりなのも、市井の人のほうが自己犠牲の精神にあふれているのも、全部そのまま。
というわけで、ちょっと読めば、炎がねめまわしたり爆風で扉が吹っ飛ぶ状況も人が炎に包まれたりエレベーターから落っこちるあり様も、全て脳内に絵が再現されて、どこまでがこの作者さんの筆力なのか、よく分からず。
最後も上階の貯水タンクを爆破して消火する…というわけではなく、映画から外れて、終盤になってからはようやく面白く読めた。
前半に撒かれた小ネタが活きてきて、○○を使って□□を△△して鎮火するために、そこまで弱っちかった主人公・神谷夏美が勇気を奮うところが見所。
民間人に死を賭して同行させるのはどうかと思うが、ともあれ、一難去ってまた一難、それぞれの特性を活かして窮地をくぐり抜けるところはなかなか良かった。(秋絵に中野の言葉を伝えられたかが気になる)
次の「波濤の城」は「ポセイドン・アドベンチャー」らしく、またそのままというのは勘弁ね。
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人間追い込まれると、人間性が出てくるんだなぁと感じました。
ラスト150ページは、息つぐまなく一気読みでした。
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今でもJcomで「タワーリングインフェルノ」をやっていると見いってしまう。
この本も読み始めると最後まで一気でした。
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久しぶりに五十嵐さん。
パニック小説系は普段あまり読まないので新鮮だった!
序盤はとにかく管理職の事勿れ主義にことごとくイライラして、迫り来る炎に一緒に怯えて疲れた。笑
夏美がスーパー消防士ではなく退職寸前の落ちこぼれ消防士なのが人間らしくて共感できてよかった!
設定としてありえないとこはたくさんあったけど、大量の塩酸は絶対悪い方にしか働かないと思ってたのにまさか役に立つなんて…!
じわじわ伏線回収されていて面白かった。
胸糞オーナー死んでくれてせいせいしたけど、都知事とか笠原さんとか中野さんとか消防士の人達とか亡くなってしまったのは悲しかった
続編も読んでみようと思います!
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すごい!
まるで現場を見てるかのような臨場感。
1本の映画を観たかのよう。
文字だけでそれを感じさせる文章力。
後半一気読み。
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若き女性消防士、神谷夏美の活躍を描くシリーズ1作目。言及もされているが名作「タワーリングインフェルノ」をモチーフにしている。それに即しているかのように映画さながらの物語展開が続く。出だしはゆっくりめだが火災が発生してからはトップスピードで読む手が止まらない。キャラの書き分けがきっちり出来ており悪役はどこまでも悪役で善人はどこまでも善人。テンプレのように死亡フラグがたつ人間はその通りに死んでいくのもお約束のようで面白い。前半の意味のない場面が実は後で効いてくるなど物語の起伏も中々ニクイ。エンタメとしては傑作ではないだろうか。
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グイグイと引き込まれてのイッキ読みでした。
様々な伏線回収もさることながら、登場人物の心理描写がよかったです。個人的には村田さん推し。
これはぜひ次作も読みたくなる一冊。