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中澤さん、ほんと面白い本書くなー。免許を返納に行ったところでママチャリレースのスカウトにあい、そこからいろんなドラマが始まる。どの章も涙腺ゆるむものばかり。個人的に好きなのは70超えてからの結婚式のエピソード。
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70歳を過ぎて運転免許も返納して、人生の先が見えてきてかと思いきや、自転車レースへの参加がまた新たな目標を彼らに与える…、そんな元気な老人たちが活躍する、登場人物は老年ばかりながらも、これは紛うことなき青春小説。
青々しさはないけれど、人生紆余曲折を繰り返して、今なお苦境にもがいてもいる彼らだからこそ出せる渋みが、言動や行動に説得力を与える。
そして、いくつになろうとも、それまで気づかなかったことに気づける瞬間が訪れる。
年だからそれを気恥ずかしくときに頑固に顔を背けてしまいそうになるけれど、彼らはそれでも前を向いていく、自転車レースに臨んでいく。そう、「生きている限りは時間は無限」なのだから。…その台詞が頭に染みわたってくる。
彼らを見守るようなあたたかな視線で描かれた、心地よくなるお話でした。
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年齢合計が383になる5人がママチャリレースに臨む。レースの話かと思いきや、チームメンバー夫々の抱える人生話。
運転免許を返納するくらいの年齢に達している5人には語れば深い話がある。
その話一話一話も面白かった。
心にしっとり届いてきた感じがした。
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全員七十代の個性豊かなチームメイトたちの、運転免許返納からのママチャリカップ、延期し続け流れた為の老いらくの結婚式、認知症で性格の変わった妻、物が捨てられず溜め込む友人、若手俳優に教える殺陣等の事情。老いは然程描写されず、ゆとりのある元気な老人たちを身近に感じる。度々小骨が引っ掛かる文体だけ残念。。
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運転免許を返納して意気消沈していた葉介が飛び込んだのは、ママチャリレースに参加する平均年齢76歳のチームだった。
病気が見つかり手術前にどうしても結婚式を挙げたいという妻の願いに翻弄されながらも奮闘する菊雄。
妻の認知症介護を自分一人で背負う比呂海の心のオアシスと異変に気付いてくれた仲間たち。
夫を亡くしてこもりがちな友人を励まそうとして空回りしてしまった紅子が学んだこと。
殺陣師だった玄に再びきた仕事と、若手の俳優の亡き祖父が起こした事故と失った玄の子供の事実の葛藤。
葉介、菊雄、比呂海、紅子、玄。
老人たちに立ちはだかる試練。
年をとるにつれて失うものも、自分が思うように色々うまくいかないことも増えていくなかで
どう生きていくか。。。
最後の玄さんのは突拍子もないような急展開な気がしたけど、みんなが助け合ってそれぞれのキャラが良い。
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70代の老人たち、小田山葉介、坂内菊雄、鈴木比呂海、中原玄、石塚紅子.彼らが繰り広げる愉快な物語が5編.メンバーには紅子の孫娘 本庄桜子も加わってドタバタ劇が始まる.ママチャリカップに挑戦する「Team383」. 菊雄の妻 紀子が結婚式に拘る「438289時間」.だが、「無限」での中原玄 こと久遠寺竜が内に秘めて実力を発揮する話が面白かった.
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11老人の仲間達の連作小説。ハートウォーミングで終わりだと思っていたら、しっかり人生や葛藤が描かれていて読み応えある良作だと思う。グランパの印象が強すぎて、失礼しました。
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年齢を重ねると、色々な問題があるものだと思うけれど、こんなにお互いの事に一生懸命になれる仲間達がいると心が救われるなーと思った。いつになっても友達は大切な存在。
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Team383。後期高齢者の市民スポーツチームだ。そのメンバー5人の葛藤と希望を描く。
5章からなり、5人それぞれが各章の主人公を務める。
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タイトルから「ママチャリカップ」出場で生きがいと若やいだ心を取り戻し、練習とチームワークで以て大会で(できれば)結果を出すような、(第2の)スポーツ青春物語かと思って読んだのですが、案に相違して後期高齢者のヒューマンドラマでした。
話題も、運転免許返納、体力低下、婦人病、老々介護、認知症、ゴミ屋敷と、高齢者問題オンパレード。それをチームプレイで乗り切っていくというストーリーは、痛快さの中にほろ苦さも含んだイイ味わいに仕上がっています。
安心感と爽快感があり、読んでいてとても楽しめましたが、少し老いについての悲哀も感じました。