紙の本
長編でも読みやすい
2018/05/29 14:41
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻、下巻に分かれている長編小説ですが、話の展開もはやく、わかりやすく一気に読めるほど、読みやすかったです。
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20180327リクエスト
楽しみに待っていた作品なのに、途中挫折。下巻はたぶん読まない。
2020/04/18再読、でもやっぱり無理。途中挫折。
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悼む人以来、どうも低調だった著者。本書が新境地となるか、ですが、上巻はスローな展開。濃密な世界なのですが、うねって行かず、もがいている感じで、下巻に期待。
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読み終わった、というか、かなりすっ飛ばしてしまった。
(ギブした、ともいう)
「永遠の仔」は良かったのと、「痛み」がテーマという新聞の広告を見て面白いかなと期待し過ぎたか?
もう、女医さんのやることに???
(実際にそうやって診察している医師もいるのでしょーか??)
とにかく意味がわからない。
下巻もきっと読まないと思う。
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心に痛みを感じない女医の万浬。体に痛みを感じない森悟。万浬は研究の素材として、森悟は万浬の魅力に惹かれ、互いが互いを深く求め合うようになる。
それぞれの章で、万浬の母親や祖母の物語があり、万浬がこういう性質になったことの側面を知ることができる。また、森悟はテロの被害に遭い、そうした体になったのだが、森悟のエピソードも興味深い。
この作品には、かなりエロティックなシーンが多いのだが、ともすればただのエロ本になり得るところを、そうしたエピソードを描くことで物語を深みのあるものに仕上げている。
問題は下巻。私の中ではまだどっち付かずの感想。面白くなるのか、読まなければ良かったと思うのか。作者のお手並み拝見といこう。
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人と痛みの関係性を問う長編意欲作。
上巻は第一部と第二部の途中までで、第一部で心に痛みを感じない主人公と事故で物理的な痛みを感じない男との出会いが描かれ、第二部では主人公の成り立ちが祖母の生い立ちから語られています。
エロスなシーンが多いので要注意です。
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体に痛みを感じない男、心に痛みを感じない女。
痛みとは、愛とは、性とは、生とはー。
単に忌避するものから、愛や生を深め実感するものへ。
その転換を味わう。
数代に渡り続く痛みを求める性。
世界を広げ、下巻へ。
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ここまで詳細な性描写いります?
これ以上続くならやめようと思いながら上巻なんとか読み、下巻でいろいろ事情が明かされていくらしいのですが、もうやめにします。
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初出 2014〜17年「新潮」
上巻は第2部前半まで
美貌のハーフの麻酔科医万浬は、痛みに異常に強い興味を持っている。フランス人である母は心の痛みを強く感じすぎる人で、出産後心を病み、成長した万浬を娘と認められるようになって退院したが、自殺してしまう。しかし万浬は心の痛みを感じなかった。
万浬にとって「愛している」は嘘。
愛は執着であり、苦痛を伴う。万浬には愛がないから心に痛みがないのだ。人の心が分からないやつだと言われてきた私も同じようなものだ。今や執着も苦痛もなくなった。
万浬は何人もの男性と愛のない快楽のためのセックスを楽しんでいたが、爆弾テロで負傷し、肉体の痛みを失った男性に強く興味そそられ、自分の心が無痛であることも話して、肉体と精神の高みを分かち合うようになる。求婚され子供を持つことを提案されるが、家族を捨てられるかを試して別かれる。万浬は渡米の日、空港で自分の腹を刺してまで引き留める男を振り切って旅立つ。格好いい。
大作ではあるが、中学の時に教育実習生と処女同士で性感の開発を学習したり、高校の時に犯罪者が自分と同じ精神の無痛ではないかと確かめに行ったエピソードや、かなりのウェイトを占める戦後の時期のSMの3Pでの精神と肉体の苦痛の話は、別立ての話で良かったのではないだろうか。
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医師として診察したいんです。あなたのセックスを-。テロによって体の痛みを失った青年は、女性麻酔科医にとって舌なめずりするような実験台だった-。構想20年の長編小説。
読み始めてすぐ退屈と感じて斜め読み。いったいどういう人が共感するのか不思議に感じたほど。「包帯クラブ」に次いで天童荒太に失望した。
(E)
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天童ワールド炸裂。テーマは肉体的・精神的両方の痛みだ。心の痛みを感じられない女医の主人公万浬と、テロによって痛覚を失った森悟が出会う。痛みを追求する万浬は何を求めどこへ行くのか…。「サイコパス」という言葉を思い浮かべながら下巻へ。
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美しくスマートな女性麻酔医師、万浬。ペインクリニックに勤務し、痛みに常に注目している。ある人から紹介され、爆破テロに巻き込まれ身体的に痛みを感じなくなった森悟と出会い、肌を合わせることで感覚、痛みを研究してゆく…。痛みは普通に感じるので、痛みの仕組みや重要性などあまり考えなかったけれど、なかなか深く掘り下げられ。それにからめて、森悟の痛みの原因となった背景、万浬の家系が語られ物語は深くなる。体に痛みを感じない人と心の痛みを感じない人、その内容をどう書いてゆくかだけでも興味ある。下巻がどう展開されるか、万浬のその後が非常に楽しみである。心に痛みを感じないというのもあるけれど、万浬は超人(?)っぽく書きすぎかなあといった感。
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しんごの事故前の話、まりの祖母、母親の話は一気読みになったほど、興味深かった。
下巻楽しみ。どこに行き着くのかな。
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万浬が対峙する相手の心の動きを
逐一正確に捉えている様を
分かりやすく描かれているのが秀逸。
よくこれだけうまく言語化できるもんだわ。
エロい描写も多々あるが
万浬の心が冷静なせいか
さらっと読めてよかった。
それにしても痛みにまつわる患者のエピソードが
多彩で、興味深かった。
その痛みの取り方を読むにつれ
人体の不思議に気づかされる。
そうか、痛みって脳が感じるのかー。
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痛みにもにおいがある、と万浬はおもっている
p62
選別します。早々に取ってしまったほうがいい無駄な痛み。人格とからみついて、取れば、その人らしさが失われかねないため、もう少し様子を見ていたい痛み。痛みにすでに飲み込まれていて、痛みを取ると、その人の命さえ奪ってしまいかねない痛み
3つ目の痛み たとえば肉体的な痛みの要因はないのに、社会生活で人々から受けるであろう痛みに対する精神的な恐怖が、肉体に影響を及ぼしている場合です。痛みを嫌っていながら、依存もしていて、痛みを盾に、世界から自分を守っている。心理的アプローチで痛みを取ってしまったら、裸で社会に出ていかなければならないと感じて耐えきれず、自殺するしかねない。
実は程度問題で、世界のほとんどの人間が、痛みを頼りに生きている。