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6年生のハルはNASAのエンジニアを目指し、今は風船ロケットをあげることに熱心。
友達はいないけど、三好くんから好かれている。
昨年、何かがあったらしい。そのため親ともうまくいってない。
アメリカきら金髪の女の子が転校してくる。
この子も友だちはいらないと言う。
などなどの伏線があり、回収されていく。
切ないけど、前向きな。
これは児童書ではない?まぁ中学生には読めるから是非読んでほしいかな。
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風船ロケットを自作して宇宙撮影を目指す小学六年のハルくんの奮闘を描く物語。これ、何故「ミステリ・フロンティア」から出たのだろう? ミステリの要素が殆ど無い。ハルくんの過去に何かがあったと匂わせているが、その真相は大した事が無かったし。終盤ちょっとしたサプライズがあるが、これもミステリの範疇では無いだろう。
大人びている小学生の描写が巧く、文章も澱みが無くサラッと読めたので、青春小説としてなら高評価が出来る。
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何か問題を抱えて孤立している小学生と、ハーフの転校生との物語。NASAのエンジニアを目指して英語をはじめ勉強を厭わないハル。周囲との距離を感じる理由が終盤で明らかになるとタイトルの意味もわかる。素敵な話だった。
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これは傑作。ジュブナイルミステリですが、謎解きというよりも真相によって物語の感動度がもう一段上がるタイプの作品。 小学六年生ながらロケットのエンジニアを夢見る主人公ハル。彼はクラスメートと壁を作りながら一人、風船を使った宇宙作成を目指しています。そんな中、海外からの転校生であるイリス。ふとしたきっかけで行動を共にするようになります。 本作はハルとイリスの交流譚です。空を中心に据えて分かりあうこと、歩み寄ることを主題にした物語です。丁寧に描かれる展開と爆発する言葉に私は震え、涙が止まりませんでした。
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風船での宇宙撮影を目指す少年の青春小説、的な。
元々がライトノベル畑の作者さんなんですかね。なんとなくそんな感じだな、と思って読みました。平易な文章で読みやすく、舞台設定は若干ありがちで、読み応えにちょっと乏しい。陰キャと美少女という組み合わせでちょっと食傷な気分に。
内容は・・まあほどほどでした。青春小説で「ほどほど」以外の作品に出会うほうがとにかく稀だと思ってはいるんですけども。
主人公ハルくんの秘密についても序盤からなんというかあからさまな感があってかなりはっきりと気付けるようなレベルだし。。。
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何かできないことがある人は、あらん限りの力で他の人にはできないことを成し遂げる。
人は自分の思いが強ければ強いほど、人の心を見失いがちになる。挫折は、自分を振り返り冷静に見つめ直すための貴重な時間を与えてくれるだろう。
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小学6年生が風船ロケットを飛ばす,それだけでも何やらワクワクする上に,金髪の転校生との淡い恋以上の仲間意識,幼馴染の三好の友情も含めて,おれことハルの世界は狭いながらも濃く強く明日に向かって広がっている.北海道の自然の中でのびのびと展開する様子が素晴らしい.3号の発射に向けてみんなが結束していくところ,思わずホロリとした.
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内容(「BOOK」データベースより)
将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船宇宙撮影を目指しています。できる限り大人の力を借りず、自分だけの力で。そんなことくらいできないようでは、NASAのエンジニアになんて到底なれないから、と。意地っ張りな性格もあってクラスでは孤立、家に帰っても両親とぎくしゃくし、それでもひたすらひとりで壮大な目標と向き合い続けるハルくんの前にある日、金髪の転校生の女の子が現れて…。ハルくんの、夢と努力の物語。奮闘するこの少年を、きっと応援したくなるはずです―読み終えたあとは、もっと。
なんでミステリーのカテゴリーから出ているのか謎でしたが、読めば分かるからとりあえず読みたまえというものでした。
宇宙を夢見る少年ハルがとにかく強靭でゆるぎない精神の持ち主で、おまえ本当に小学生なのか?と問いかけたい気持ちで一杯ですが、将来世に出るような強い心を持った人達、また名を成した人の子供の頃って案外こういう感じなのかもしれないなあ。
頑固で融通効かないけれど、信じた道を真っ直ぐ努力して、窮鳥が飛び込んで来ればこれを守るような男の子っていうのは現実的には相当なレアキャラですが、小説の世界では主人公中の主人公として古今東西人気が有ります。この本の中では上手く生きられないハル君も本を通して読むとみんな応援してしまう魅力満載な男の子です。宮部みゆきさんが読んだら胸キュンなんじゃないか?あの方相当な少年フェチですから。
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小学生の主人公ハルのモノローグで物語は進む。
『ワンダー』(R・Jパラシオ著)や『14歳、ぼくらの疾走: マイクとチック』(ヴォルフガング・ヘルンドルフ著)じゃないけど、子供が語るには妙に表現が大人っぽくて(実際語っているのは大人の著者だからね)、この手の本はいつもとっつきにくい。
小学6年生が「損害賠償責任が・・・」云々なんて言葉を駆使していると、現代っ子と自分の小六の頃との比較以前に、保険をかける等々の発想が小学生にあるのか?!と引いてしまう(今どきの子はあるの?)。
なんて序盤ではあったが、主人公佐倉ハルのモノローグには意味があった。その小説的仕掛けが明かされていく過程と、彼が夢に向かって努力する様、家族との絆、幼馴染との友情、転校生との出会いと別れが、北海道を舞台に瑞々しく描かれる。
小学生のハルくんは、将来、NASAのエンジニアになりたい。ひとりで風船ロケットの開発にいそしみ、幼馴染の三好をのぞいてはクラス中で孤立している。それには、そのオタクな性格だけではない事情があるのだけど、終盤になるまでそれは明かされない。そこへ金髪の女の子鳴沢イリスが転向してきて、彼女も同様に自分の周りに壁を作ったままクラスに溶け込もうとしない。
そんな三人が、ふとしたことから友情をはぐくみ、風船ロケットを宇宙に飛ばそうとする。ハルの願い、イリスの夢、三好の思いを乗せて、北海道の大空に風船ロケットは浮かびあがっていく。
物語のあと、大人になった彼らの姿をつい想像したくなる。
それが本書の紹介文の結び「この少年を、きっと応援したくなるはずです――読み終えたあとは、もっと。」ってことなんだろうね。
実写化などしちゃうとバレちゃう仕掛けがある。なので、本で読めてよかった。
一緒に暮らす祖父からハルは、
「もう一年になるんだぞ、ハル」
「いつまでも引きずるんじゃない。」
と声を掛けられる。なので、1年前になにかあったかは解き明かされる伏線なのだろうなと予想が付いた。
ハルのモノローグでの展開は、ひょっとして…くらいの漠然とした予感はあったが、変った書き方をする作者だなくらいの思いで読み進んでいた(はじめての作者だったし)。おもしろく仕掛けてあって、なかなか良かった(ネタバレになるので、あまり詳しくは書かないでおく)。
いろんな経験を経てハルは成長していく。そして自分の運命を呪って否定していた神の存在についても寛容になってゆく。
「おれは宇宙飛行士になれないから、エンジニアになるんじゃない。神様という存在を頑なに否定したいがために、ロケットを飛ばすわけではない。きっと神様だって、ペンギンから空を奪ってやろうとしたわけではないはずだ。」
最後のほうに、やっと「ペンギン」が出て来た(この1回きりだ)。あぁ、だからこのタイトルかあ。ずいぶん遠かったなぁ。てなことで、意図はわからんでもないけど、別のタイトルのほうが、より響いたのかもしれない。
甥っ子どもが小学生の高学年になったら奨めてみようかな。いい作品でした。
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タイトルと、表紙の写真に惹かれて。「小学六年生、風船で宇宙撮影に挑む」という帯から、少年が宇宙目指して頑張る話かと思って読み始めたけど、小学校でのイジメとか、友達関係とかの方がメインでがっかり。物語の進め方は好きではなかったけど、主人公やその友だちは応援したくなる子たちだった。
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徐々に謎が解けていく。
その度に周囲との関係も変化していく。
固まった心が解けていく。
優しい話だった。
疲れている時読んだので、なんか泣ける。
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読後感のさわやかさ!!!
そして良いミステリだった。序盤で「ん?」ってできたので、にまにましてしまった。
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自分にしては珍しく読んだ、純文学小説(ビジネス本コーナーにあるような小説ならよく読むけど)。
内容は、NASAのエンジニアになりたい小学6年生の男の子(佐倉ハル)が、転校してきたハーフで金髪の女の子(鳴沢イリス)と出会うボーイ・ミーツ・ガールな話。
この話は風船ロケットを作って宇宙に飛ばそうという話なのだけど、この話で風船ロケットというのを初めて知った。というよりも、風船のようなもので、宇宙まで飛ばすことが可能ということを初めて知った。そんな高くまで飛ばすこともできるのか。
面白かったけど、文体がどこかのライトノベルみたいなのがちょっと気になった。自分が知っている作品だと、涼宮ハルヒシリーズのような感じで、いかにも、「やれやれ」と言いそうな。高校生ではなく、小学6年生の男の子にあまり似つかわしくない文体なのでそこだけ違和感があった。
そういえば、小学6年生で体育の着替えは男女同じクラスとあったけど、そういう学校もあるんだろうか。自分の時はたしか、小学5年生ぐらいから別々だったような……。
後、七夕のベガとアルタイルについて、1年に1度しか会えないのは可哀そうだというけれど、星の寿命は百億年なので、百年に一度でも一億回会えるから可哀そうではないという主人公の持論はちょっと笑った。確かにそういう考えもあるか。
ここから、勘の鋭い人なら分かるネタバレ。
先ほども面白いと書いたけど、久々に引き込まれるストーリーで面白かった。途中まで読んでいるときには、これはアニメ化や映画化したら見てみたいなと思ったぐらいだ。
ただ、ただ最後のほうで、今まで書かれていなかった主人公の特徴について書かれてあり、それはそれは驚愕した。と思いながらも、「いやいや、そんなはずはない」と思い、後からその特徴にあてはまらなかったと思われる場面をパラパラと読み返してみたけど、確かにその特徴があてはまるような書き方となっていた。
それどころか、主人公のハルが初めてイリスに話しかける場面では、はっきりとその特徴にあてはまる動作が書かれてあった。確かに、何でそんなことするんだとその場面を読んだときは少し違和感はあったけど、ただの癖であってそんな重要なこととは思わなかった。
と同時に、この作品を映像化するのは無理だと思った。やるとするなら、主人公の特徴を無くすか、最初から主人公の特徴を明かしておくかしかない。小説という文字しかない技法だからこそできた話だった(いわゆる、叙述トリック)。
どおりで文体にも違和感があったわけだ……。
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読後非常に爽やかな気持ちにさせてくれて、読んで良かったと思える本。
読んでる最中は、会話のやり取りの表現にクセがあると感じ、それが執拗なので「これ、筆者の表現の仕方なんだろうけどちょっと鬱陶しいなあ」なんて思いながら読み進めいたが、途中で、あ、なるほど・・そういう事だったわけね?!と、許せる展開に。
ちょっと生意気だけど賢く、一途な主人公と家族・友達との丁寧な描写のお陰で、小説の世界に入り込める。非現実的な所も少しあるかなー、と思っても、まあ、小説なのでそれもよし。少年が抱える葛藤、母親との軋轢、救いとなってくれる祖父の暖かさ。空への憧れ。涙が出てしまう場面も多々あった。
ミステリの要素もある。そして全てが分かった時に感じる題名の真意の切なさ。
子供が少し大きくなったら読んで欲しいな。
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ペンギンは空を飛べない鳥だから主人公に例えられたのかな。
主人公が喋れない設定にする必要はないのかなと思う。