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【祖母の故郷、台南への旅が私の人生を変えた】派遣で働く杉山未來は祖母を元気づけるため台南へと旅立つ。将来の夢破れ、祖母の認知症に悩む未來が台湾で見つけた貴重な宝物とは。
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日韓併合は1910~1945年、そして日本の台湾統治は日清戦争後1895~1945年の50年間。その後、台湾は自由のない、世界一長い戒厳令が38年間も続き、台湾人が現在のような自由を手にしてからまだ30年しかたっていないと・・・。杉山朋子は1929年生まれ16歳まで台湾で過ごした。台湾には六月の雪という小さくて真っ白な花、咲くと一面雪が降ったように見える花があった。孫の未來は、祖母の思い出の地台湾を訪れ、日本が統治していた名残を写真に撮って祖母に送る。乃南アサの509頁の大作「六月の雪」2018.5発行。
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変な言い方だけど、いい意味での脱力感にみまわれながら本を閉じた。かすみちゃんには絶対モデルがいるな、乃南さんが取材で会った人たちの中に。感化されやすいタチなので、台南に行ってみたくなった。六月の雪、見てみたい。
…物語の終盤に、李怡華との関係が一気に改善するような秘密の暴露があるのではないかと期待していたが、予想ははずれて、もっとショッキングな展開になってしまった(涙
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祖母と二人で暮らす杉山未来。声優への夢が破れ契約社員として働いていたが、祖母が怪我をして入院してしまう。ちょうど契約期間が終わった未来は、祖母に元気を出してもらおうと、祖母の生まれ故郷の台湾に行く。台湾人の助けを借りながら、台湾の歴史や思想に触れるにつれ、未来の人生観にも変化が。
台湾の地理・歴史・文化などを詳細に知ることができた。家族との係り方や、家族間の問題など、日本と台湾の話を織り交ぜながら進み、考えさせられることも。「一瞬一瞬が・・・」の箇所がとても印象に残った。
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なんらよ〜。いろんなことが起こりすぎて、いろんな考えがぐるぐるして、考えがまとまらないじゃないか。
夢を諦めたこと、仕事のこと、おばあちゃんのこと、台湾のこと、彼のこと。ぐるぐるぐるぐる。楽しくて悲しくて全部がごちゃまぜ。
みんなと一緒に台南を歩いて、一緒に六月の雪を見たような気分になったよ。再読してまたみんなと会いたい。
読後、台南旅の写真を見返している。今度台南に行くのは6月がいいなと思った。
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台湾で生まれ16歳まで過ごした祖母が入院したことをきっかけに孫娘の未來は生家を恋しがる祖母に見せたいと台湾に向かい日本語が喋れる現地の台湾の方々に手伝ってもらいながら祖母の足跡を追い入院中の祖母の為に写真を送りながら旅を続ける。その旅の最後に見たのは六月の雪と呼ばれる花、ランリーファだった。そして未來はその旅を通して台湾の歴史を学び自らのこれからの人生の指針を見つける。この本を読んで私も台湾について知る事が多く、今まで何も知らなかったのだという事を改めて気づかされた。
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祖母と二人で暮らす未來。祖母は生まれ育った台湾の夢を見た。そして、台湾(台南)の家に帰りたいと未來と話しているうちに怪我をしてしまい入院をする。未來は祖母を元気付けようと台南へと旅立つ。中国語も喋れなく、台湾の歴史をよく知らぬまま旅立った未來は、現地の若い人たちに手助けられ、祖母が暮らしていただろう街・家、そして見たという「六月の花」を探す。未來を主に李さん他の人柄については薄いが、台湾の歴史、家族のこと、人との出会いは深く書けていて、乃南さんはこちらを強く書きたかったのでしょう。未來の家族の問題あり、台南で出会った家族の問題、国は違えども人は同じと気づいたこと、出会った人との縁、未來が感じたこと伝わった、台湾生まれの日本人のかたを私は身近にいないけれど、読んでていて、おばあさんや未來の感情を自分のことのように感じることができた。教科書では習わないことばかり。一瞬に過去になってしまう。おばさんのことにしても未來の今にしても乃南さんは失われてしまうことを大切に大切にしたく書いたのではないかな。未來と共に台南を旅した感じです。かすみちゃんの過去わかりませんが、悲しいです。実際のモデルの方がいたのかしら。
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9月-4。3.5点。
年老いた祖母と暮らす、三十路の女性主人公。
声優を諦め、契約として働く。
祖母が実は、台湾生まれで戦後引き揚げたと聞く。
台湾に旅行する主人公、現地の人との触れあいと、
祖母の思い出の地、歴史を学んでいく。
さすが乃南アサ。読みやすくて一気読み。
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内容紹介
祖母のふるさと、台南への旅が私の人生を変える 7日間のひとり旅が生んだ人々との絆がもたらした奇跡とは。 声優への夢破れ、祖母と二人で生活する杉山未来。入院した祖母を元気づけようと、未来は祖母が生まれた台湾の古都、台南を訪れることを決意する。 祖母の人生をたどる台湾の旅。そのなかで未来は、戦後に台湾の人々を襲った悲劇と植民地だった台湾に別れを告げた日本人の涙を知る。 そしてついにたどり着いた祖母の生家で、未来は人生が変わる奇跡のような体験をするのだった。 「わたしは誰からも愛されない。誰も愛さないなんて生き方はしたくない」 いつもどんなときも夢は突然始まる。台湾の旅情もあふれる最高の感動作。
平成30年9月12日~19日
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祖母と暮らす未來は、怪我をしてしまった祖母を元気づけるため、祖母が暮らしていた台湾を旅することにした。現地では、台湾人に助けられながら、祖母のルーツを探し、やがて未來自身のこれからを考えるようになる。
…
20年以上前に台湾には旅行したことがありましたが、知識を持たずの観光旅行で、美味しいものを沢山食べただけ。
今となってはもったいないことをしたと思います。
かすみちゃんが魅力的。
なので、ラストの展開には驚かされました。
かすみちゃんにも、素敵なこれからがあれば良かったのに。
台湾の歴史など、調べながら興味深く読みました。
こういう出会いが出来ることが読書の醍醐味。
大切な一冊になりました。
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台湾人の苦労話が思った以上に長いのが苦痛だったけど
う~ん、必要だったのかなぁ。
とにかく、何かを踏み出すためには
それくらいのインパクトを受けないと
だめなのかもしれない。
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祖母のけがを機に、故郷であるという台湾へ赴く。
台湾と日本、本当に知らないことだらけだなあという。
・・・しかし大変面白かったんですが主人公の短気が気になって・・・いらっとくる・・・
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話の本題とはそれるが、おばあちゃんの実の娘、真純がとても嫌な娘に描かれている。真純の言ってること、自分だけ不動産を分けてもらえず、男兄弟だけがもらえ、自分も同じようにしてほしい、次の母親のときはきちんとしてほしい、という要求は、おかしくもなく、まっとうなものだと思う。
居所が掴めなかったから、という理由で真純を除外した両親のほうが、理解できないと感じた。
台湾の描写の中で、食べ物がとても美味しそうに思える。食べてみたい。
ラスト、唐突過ぎてびっくりした。
あのラストでなくても、良かったかもしれないと思う。
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母と同年齢の友人、Ⅿさんを思い出しながら読んでいた。Ⅿさんも主人公未來の祖母・朋子と同様、女学校まで台湾で暮らしていて、その頃の話を良くしていた。話の中で、燃えるような朱い花が咲く火焰樹(本文中では鳳凰樹)が記憶に刻まれているが、本作は”6月の雪”と呼ばれる、真っ白な欖李花(ランリーファ)がタイトルにもなっている。疎遠になってしまったが、この本を教えたらきっと喜ぶに違いない。
亡き義父も台湾が好きで何回か足を運んでいる。反日的な中国と違い友好的だと話していた。
隣国では珍しく反目し合っていないし、東日本大震災では多額の義援金をもらったというのに、残念ながら、台湾の歴史には興味がなく疎いままだった。鄭成功も頭の片隅に残っているぐらい。清、オランダ、数十年ほど日本の植民地となり、日本の敗戦により中国に支配されていた。国際連合に加盟していない唯一の国なんて、今まで知らなかった!
そんな私に熱く訴え伝えた本だった。「凍える牙」でファンとなり、その後それ以上の作品には出会えなかった。しかし、本作は解り易く語りかけ、同感させ、勇気をも与えてくれた。
10日間の台湾旅行最終日に、未來が「この一瞬、一瞬が過去になっていく」と神妙な気持ちでいると、林先生は「過去にはなりますが、それが心に生きている間は出来事も人も死にません。そしてこの先の未来につながることが出て来ると思います」と応えていた。
台湾旅行と並行して、入院している祖母・朋子をめぐる、実の娘や息子、嫁との葛藤も描かれてあり、登場人物の域が広い。台湾先で訪れた元日本人家屋に住む悲惨な家族の実態との共通項は大家族のために生計を支え続ける”長女”という軛だろう。未來を案内する洪春霞は仕送りするために日本へ出稼ぎし、その間に日本語を習得していてお行儀の悪い日本語となっている。取っ付きにくい李怡華だったが、台湾に限らず日本にも居るような人物像だった。
日本による植民地支配時代の歴史は詳しく描かれないが、会話の形で何箇所か出て来る。表に出さない手法で、(自ら調べて)台湾との深い関りを知るきっかけともなりより近しく感じられる。
乃南さんありがとうございました。
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amazonより
夢破れた30代の将来への不安、認知症がはじまった本人と周囲の驚愕。
いまの日本の現代的なテーマと、台湾と日本との現代史がからみ合う、乃南アサ台湾ものの決定版!
30代前半、独身の杉山未來は、声優になるという夢に破れ、父母、妹、弟と離れ、祖母・朋子と東京でおだやかな二人暮らし。
ある日、祖母の骨折・入院を機に、未來は祖母が台湾生まれであることを知る。
彼女を元気づけるため、未來は祖母ゆかりの地を訪ねようと台湾へと旅立つ。
ところが戦前の祖母の記憶はあいまいで手掛かりが見つからない。
そこで出合ったのはひと癖もふた癖もある台湾の人たち。
台湾が日本の植民地であったこともぼんやりとしか知らない未來は、中国国民党に蹂躙された台湾の人々の涙を初めて知る。
いっぽう、朋子は認知症を発病し、自らの衰えに言いようのない恐怖を覚えていた。
それに追い打ちをかける、朋子の遺産目当ての実の娘、真純(ますみ)の突然の出現……。
未來は祖母のふるさとに辿りつくことができるのか。
朋子の衰えに、未來は間に合うのか。そして長い旅路の果てに、未來が下した重大な決断とは……。