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投稿者:rumo - この投稿者のレビュー一覧を見る
小ネタや一話ごとのストーリーは楽しめるんだけど、大きな流れのストーリーの方は人が増えてきてわかりにくくなってきた…もっと奇獣とのストーリーかと思ってたけどでかめの戦争の話が出てきたし。
もしもアニメ化したらもう少しわかりやすいかな。
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やっぱり、この作品は面白い。ズァッ、と引き込まれる
どうなってしまうんだろう、って読み手をドキドキさせる点においちゃ、みなぎ得一先生の『ルート3』にも負けちゃいないな
派手なアクションは描かなくても、展開や言動で読み手の心の海に波はしっかりと起こせるんだな、と勉強になる
もちろん、ディスる訳じゃないんだが、この『鬼を飼う』は巻を増すごとに面白さが増していくタイプじゃない
しかし、(1)から既に高かった質が、巻を重ねても落ちていない
これはこれで、結構、凄い事だろう
あまり目立つタイプではないにしろ、吉川先生は、この生き馬の目を抜く業界から消えないだけの実力を培っている、確かな実力者なんだ
鷹名が奇獣商への道を進んでいく縦とし、強烈な野心を持つ軍人が歪んだ信念のもとに進める凶行の計画を横にして、その二本が交える点に友情を軸にした人間ドラマが確立している
実に絶妙なバランスが成り立っている、和風ファンタジー、いや、オカルト漫画だな
一見、思慮が深そうに見えるが、好奇心が子供のように純粋で強く、ブレーキもハンドルも壊れている感のある鷹名と、ヘタレでポンコツ、でも、意外に芯が強く、友情に篤い司は凸凹コンビ。つまり、相性が良い
私はそうでもないが、この『鬼を飼う』、ちょい腐った目線で読んでいる人もいそうだ
そこに関しちゃ、私はとやかく言うつもりはない。楽しみ方は人それぞれで、吉川先生の漫画、面白いな、と感じてくれりゃ、それで充分である
この(4)の表紙にも登場している、天久道隆もなかなか、良いキャラだ、と思っている
司とは違った意味合いでダメさが目立っていた男だけど、命を懸ける仕事を目の前にした事で、自身の使命と向き合う姿に、それなりの覚悟が出てきた
と感心した矢先に、子供を庇って死にかける羽目になるとは、結構、災難だな
腕を失ってしまった天久には、果たして、まだ、この事態に立ち向えるだけの根性が残っているかね。私としちゃ、残った腕で必死にしがみつく方に一票を入れたいんだが
どの回も、良いゾワゾワとほっこりがある
その中で、私がつい、泣きそうになったのは、第30話
このラストは、ハッピーエンドと言い切ってもいいんじゃないだろうか
確かに、老婆は亡くなった。しかし、彼女の死に顔は全く苦しそうではなく、むしろ、幸せそうだった。望みが叶えられ、逝けたのだ、これまで懸命に頑張り続け、とっくに限界だった老婆は
こういう、人と人じゃないモノの中に紡がれた絆、それが切なく描かれるストーリーに弱いからこそ、私もそういう話を書きたくてしょうがない
この台詞を引用に選んだのは、鷹名と司の間には、本物と評しても、他の人から抗議が来ない、友情があるな、と感じたので
自分が危なっかしい行動を取るタイプだと自覚しているからこそ、ヤバくなったら「止めろ」と言ってくれる友人が、自分の傍にいてくれる事を感謝できる
鷹名がこんな奴じゃ、司も手を離す訳には行かないし、そんな気にもならんか
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この巻で完結となる。
人と古代から度々出会い、その不思議な力ゆえに人の欲望を揺さぶる存在をめぐる冒険の話。
後日譚も気になる。