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【本書に収録されている言葉】
〇一日の言葉:明けぐれ(あけぐれ) かぎろい ほがらほがら
夕凪(ゆうなぎ) 彼は誰(かわたれ) 日にち薬(ひにちくすり)…ほか
〇一月の言葉:月旦(げったん) 十五夜(じゅうごや) 星月夜(ほしづくよ) 地球照(ちきゅうしょう)…ほか
〇一年の言葉:春隣り(はるとなり) 桃始めて笑う(ももはじめてわらう) 白南風(しろはえ) 夏ぐれ(なつぐれ) 金風(きんぷう)…ほか
〇一生の言葉:手児(てご) 幸う(さきわう) 草の縁(くさのゆかり) 有涯(うがい) 常しえ(とこしえ)…ほか 【内容】
一日という小宇宙の言葉、月とともにめぐる一月の言葉、一年また一年と暮らしていく言葉、生きている命を肯定する一生の言葉。いい言葉と出会うと、うれしくなる。折々の情景や風物にまつわる、さまざまな言葉にふれる本。
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旧暦でめぐる美しい日本語───
「朝ーあした」から始まる、とても美しい言葉の数々と、
それにまつわる「俳句」「短歌」や「詩」が紹介されています。
特に胸に響いたのは、まど・みちお氏の詩。
「さくら」
まいねんの ことだけれど
また おもう
いちどでもいい
ほめてあげられたらなあ…と
さくらの ことばで
さくらに そのまんかいを…
まど・みちお氏というとあの「ぞうさん」の作者さん。
大好きだった「不思議なポケット」「やぎさんゆうびん」…
なんてやさしい詩なんだろうって思います。
言葉を持つ人間ですら、思うように伝えることができず歯がゆいことばかりなのに、
言葉を持たぬものたちに、彼らの言葉で伝えたいなんて…
以下私事ですが、昨年の夏前から体調を崩してしまい、思うように本が読めませんでした。
正直もうブクログで感想を書くことも無いのかなぁなどと、悲観した時もありました。
それでも字を追っていたくて、この本を枕元に置き、
パラパラと指が挟まったところを読んでいました。
本書のおわりに、
「人間の心というものは言葉でできていると思う。
いい言葉と出会うと うれしくなる
いい詩を読んだら だれかに教えたくなる」
と著者の白井明大さんが書かれています。
本当にその通りだとおもいました。
自分もまたこうして「この本よかったよ~!」と、感想を書けるようになって嬉しいです。
それにしても日本語って本当に美しい。
大事にしていかなくてはと、改めて思ったのでした。
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「言葉が豊かであればあるほど、人の時間も、また心も、豊かに深まる」(5ページ)
時の流れの感じ方、
人との関わり方の感じ方、
自然と触れ合う感じ方。
言葉の数だけ想いがあって、
想いの数だけ言葉がある。
言葉を知ることで、
今まで知らなかった想いを知れる単語集。