変わるもの,変わらないもの
2020/04/24 20:57
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投稿者:ゆきき - この投稿者のレビュー一覧を見る
前著「死因不明社会」刊行から多くの時間がたった。多くのことが変わった。しかし多くのことが変わらなすぎた。その一つが「死因不明社会」という現状である。読み進める手が止まらない。
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日本にはAiが必要だ。ベストセラーの増補決定版!
解剖率は先進国中最低レベルという日本の状況を変えようと、Ai(死亡時画像診断)の導入を訴える著者が2007年、ブルーバックス『死因不明社会』を刊行して十年。文庫化に際し十年を振り返る新章を書下ろし。
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偏向はあるものの,しかし,霞が関が絡むと碌なことがない.一人でこれだけの喧嘩をするのは並大抵のことではなく,恐れ入るしかない.せめて,Aiの意義を理解し,その存在を知っておきたい.一方で,Aiを巷に喧伝するために小説という手段を選び,Aiアンチへの対抗モチベーションが執筆を牽引したという事実は,一愛読者として御蔭様と言わざるを得ない.
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海堂先生の作品だから読んでみたい!と思って手に取ってみたが、ミステリー作品ではなく、医学専門書に近いようなものだった。
医学の専門的な内容となってくるとあまり得意ではないので、僕には難しい内容だったので、読むのにかなり苦戦した。
ただ、最初の方に白鳥室長とか別宮さんというなじみのある登場人物を出して、対談形式で話が進む等の工夫がされていたので、素人でも理解出来た。流石だなと思った。
この作品で言う厚労省の官僚や法医学者に限った事ではないが、自分の立場や権益ばかりを優先して、他を省みないと言うような事はどこでもあるんだなぁと考えるとなんとも嫌な気分になった。
ただ、人の命が関わるような医学ではそのような事があってはならないと強く思う。
素人ながら、Aiの重要性、必要性はしっかり理解出来たし、何故今まで重要な扱いを受けて来なかったのかも理解出来た。
現状の体制を考えると致し方ない部分もあるかも知れないが、少しでもAiが取り入れられる事を願う。
巻末の野木さんとの対談も読んだが、医学の事も理解されていて、相手の事も尊重した話し方なので、魅力的な人だなーと思った。
「アンナチュラル」も観てみようと思った。「アンナチュラル」の続編が出たら、海堂×野木の協力体制のもと作って欲しい。
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2024.01.28
ここにも日本の制度疲労の影が色濃く反映されている。医師法のそもそもは昭和23年につくられており、その中で定義されていないこと、時代に即さないことが様々あるが、そのことを「放置」して向き合ってこないから、筆者が憤ることになっているのだと「鳥の目」で俯瞰してみると感じる。