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「でも、いろいろなことを、いろいろなまま並べておくのもいいものだよ。だから、答えは出ない。AでもありBでもある。僕はね、答えがふたつあるものにこそ本当のことが宿っていると信じてる。だから、これはこの先、何度も考える価値がある。ただし、答えはどこまでも出ない。答えなんて見つけない方がいいんだよ」
「でも、どういうわけか、みんな見つけたがる。どうしてだろう?見つけるってそんなにいいことなのかな?」
心に残った一節。
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吉田篤弘の最新作。『ちくまプリマー新書』の、300冊目でもあるそうだ。
穏やかでまったりとした中編も良いが、そろそろがっつり長いものを読みたい。
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ゆるやかにゆるやかに 音読をするぐらい丁寧に読むのがコツ
秋の夜長に吉田さんの読み物はすごくよく合う
以前読んだあの本もあの本も
いま一度手に取って感じてみたい
きっとあの時と違う事を感じるんだろうな
移りゆく雲のように
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屋根裏部屋に住み、鉛筆工場で働くぼくは小さな本を好み、遠い街に出掛けては新しい本や古い本を仕入れて来ては、友人とコーヒーを飲み、鉛筆を削って雲を描く。
ちくまプリマー新書300巻記念作品。
吉田さんの作品を読んでいると、静かな気持ちになれるのが好きです。
今回のこの作品もゆったりと、じっくりと読みました。
この作品の主人公流に言えば、原稿用紙100枚程度の小さな本になるのでしょうね。
読んでると、コーヒーが飲みたくなるのが困ります(^^;;
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・残されたものは、いつでもほんのひと握りで、本当は、残らなかったものの方に、自分が書きたかったことがあるように思う。
・「人生には『見つける』ではなく、もっといい言葉がある。『気づく』という言葉だ。そいつはたいてい自分の内側からピンッと音を立ててあらわれる。『見つけた』ものは自分の外にしかないが、『気づいた』ものの多くは自分の中にある。なぁんだ、自分の中にあったのか、と拍子抜けする人もいるけれど,こんなに嬉しいことって、なかなかないよ」
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とりとめのない話が続くだけのようですが、
つい惹きこまれてしまいます。
読み進むうちに、
異世界をさまよい歩いているような
気分になってきます。
異世界といっても
現実離れしたものではなく、
たとえば、
古いモノクロ映画に映し出された、
ノスタルジックな見知らぬ街に
足を踏み入れてしまったような感じです。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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吉田篤弘、所信表明。
●残されたものは、いつでもほんのひと握りで、本当は、残らなかったものの方に、自分が書きたかったことがあるように思う。
●ページをめくるときに、ページの裏に刷られた文字がさかさまに映る。そこにすでに「時間」があるように感じられる。思えば、ページをめくることは、そのまま「時間」をめくっていることではないだろうかー。
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祝・ちくまプリマー新書200冊㊗️
雲が好きだ。
あそこにはたましいがある。
しずかに、つつましく、考え考え、
歩き、暮らす。
鉛筆で雲を描きながら。
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屋根裏部屋に一人で住む主人公は、鉛筆工場に勤めている。休みの日に遠い町へ歩いて行き気に入った本を買い、友人とコーヒーをのみ、髪を刈ってもらう。遠い国へ嫁いだ姉にもらったスケッチブックに夜の雲を鉛筆で描いてみる。
何もかもが著者らしい。淡々とした優しさが好きだ。
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選ばれた一つひとつの言葉がたくさんのことを思い浮かべさせてくれる。大切なことを如何に少しの言葉で伝えるかー。
そのとても大変な作業を、サラッとしているように思わせてしまう…。
だから、この方の文章はやめられない。
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5/2はエンピツ記念日
鉛筆を削って、雲を描き、姉に手紙を書いて、
人生で大切なことは何かを考える……。
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良いねぇ。
ゆっくり、静かに、じんわりと味わう本。
これから先、何度となく繰り返し読むことになるであろう一冊。
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これまで全巻の装幀をクラフト・エヴィング商會が担当してきた、ヤングアダルト向けの「ちくまプリマー新書」の300冊目です。
「新書」ですが、これは原稿用紙で100枚ほどの短い小説です。
数行から数ページの短かなパラグラフに吉田さんらしい蘊蓄のありげな言葉が連なります。曰く「答えがふたつあるものにこそ本当のことが宿っている」「人の思いは手で書かなければ意味がない」「『見つけた』ものは自分の外にしかないが『気づいた』ものの多くは自分の中にある」。
その柔らかな言葉は素直に胸に入り込み、ホッとするような暖かさを残し淡雪のように溶けて行きます。しかしね、余りに軽く、うっかりすると何も残さす消え去ってしまいます。
思わず2度読み。それでも何やら掴み所が無く。。。
こういう本は手元に置くしかなさそうです。
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0139
2019/09/04読了
3編のやさしい物語。架空の町に暮らすぼくの日常。
「人生」気になるなあ。バリカンも好き。ジュットクは胡散臭いけどエピソードが切ない。
この世界観に浸るの好きかも。他のお話も読んでみたい。
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鉛筆。強弱。手加減。そして雲。何かすべてが腑に落ちたというか、ストンと収まったというか。
あとがきに書かれている、200冊目の時もそうだったけど、その言葉を、噛みしめたい。そして、本に関わる全ての人に広めたい。