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もう何と言っていいか分からない。 今まで読んだことのない種類のストーリー。 自分にはなかなか理解できなかったかも。 自分には、神様ノイローゼの方が分かる部分が多かった。くすってところと、あの頃はそうなんだよなぁってとこと。
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僕のような冒険しない人間にとって、不条理というものは結構遠くにあるものです。不条理がどんどん増幅して巻き込まれてもみくちゃにされ、それを見たり読んだりするのは非常に楽しいし、それがいい書き手だと猶更です。どちらかというと同じ主人公「海馬五郎」の子供時代を描いた「神様ノイローゼ」の方が笑えました。神様を欺くためにフェイントをかけて生活するとか、なんとなくわかる気がするんですよね。この辺の感覚をわざわざ表現できるのがすごい。
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浮気がバレた海馬。妻に許してもらうがいくつか条件があった。そんな中エドルアール・クレスト賞という賞の受賞を受け、厳しい条件を逃れるために、パリへ。「世界を代表する5人の自由人のための賞」という怪しげな賞。開放感と共に旅立った海馬は…やはり悪夢の旅となったのである。後半は、海馬の子供の頃のお話の『神様ノイローゼ』。
こりゃ独特の表現の世界、シュールかなあ。人生思ったようにいかない、不思議な世界に直面して、でも面白おかしく生きてゆく。そんな世界。『神様ノイローゼ』の方が私は楽しめました、でもどちらも素晴らしくおかしさを、苦しさを、描いていました。癖がある文章かな。非凡さを感じますが。
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なんだろう。
感想も、もはや
もう「はい」としか言えない。
松尾スズキさんのエッセイだと勝手に思って
小説だと知らず読みだしたけど
なんとも現実的で
でもファンタジーみたいな
つかみどころのない感じに
脱力しました。
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話があちこち飛躍するので慣れないうちはしんどかった。
意外と重い話なのに文体がポップで変な気持ちになる。
神様ノイローゼの話はわかる気がする。
子どものころって、自分で自分に妙な呪いをかけていたような。
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フランスの実業家が設立した「ルールに縛られない自由な精神」を実践して生きていると評価する世界の5人の文化人与える「世界を代表する5人の自由人のための賞の第1回受賞者に選ばれた、不自由な状態にある『海馬』。聞いたこともなく胡散臭いが、浮気の罪から逃れるため、問題ありの通訳の青年を雇い渡仏することに・・・。
とにかく変わり者の主人公。俳優もしていて一見それなりにステータスのある人物のようだが、極度の心配性で妄想癖があり、自意識の塊で故に人目を気にしすぎるあまり頓珍漢な行動に走ったりする。そんな男目線で進むのだから、ややこしく鬱陶しいのだが、段々とそれがクセになってくるというか。ストーリーもあってないようなものかと思っていたら、主催者の真の目的が判明しタイトルの秀逸さに気付く。
それからもう一編、同じ『海馬五郎』の少年時代を綴った『神様ノイローゼ』。なるほど、この主人公はなるべくしてなったのだと。この中でやたらと引っ張られる「少年水死体事件」。結果、爆笑は獲れたのだろうかどうかが気になるところである。
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松尾スズキの舞台みたいに、いろいろ混ぜこぜの世界が繰り広げられる。舞台もそうだが、この本も、わかんないなりに読み進めるうち、ストーリーはいつの間にかつながり、終わっていく。何かを投げ掛けられたんだけど、何なんだろ…と考えさせる。
「神様ノイローゼ」は、作者の自伝?みたいでおもしろい。私にも思い当たる部分がある。みんなそうなのかな。子どもってけっこういろいろ考えているのかもね。
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微妙!言い回しとかは上手いなと思うけど入り込んでいけるような話でもなく、特に何か面白いことが起こるでもなかった。
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松尾スズキ氏の作品は読みたいと思いつつ読めずにいた。
なんとなく「だろうな」と思われたくないという変な意地が邪魔をして手を出せなかった。
初読みなので比較もできないが、ひさしぶりに現代日本人作家の本を呼んだためだろうか、とても読みやすい。
作品の中の空気がじっとりと伝わるような感覚になった。
私も海外はこわくて行ったことがないし、そもそも旅行や観光を心から楽しめない。
できることなら旅行や観光が楽しいと思っている人間に読んでもらいたいと思った。
ちなみに主人公の持つ罪悪感は浮気や不倫だけではなく、誰しも持っている生きているだけで後ろめたい、という感情に近いのかと感じた。
罪悪感に対抗できるのは強烈な印象だけなのかもしれない。
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浮気がバレて、妻から 仕事場の解約と毎日のセックスを要求された主人公が、突然、謎の 自由人のための賞を受賞し、妻とのセックスから逃れるべくパリへ飛び立つ。しかし、そこでは悪夢のような出来事が待ち受けていたー。
もう「はい」としか言えない、不自由な自由人である彼の姿に、「自由ってなんだろう?」という問いが頭をめぐり巡る。
奇妙でシュール。そこはかとない暗がりに人間味が漂う。
タイトルが秀逸であり、装画も然り。
…なんなら「はい」すら言えない(汗)
このシュールさ。さすが芥川賞候補作。
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表題作の主人公は役者・シナリオライターで、離婚した後に再婚。母は重度の介護を必要とする状態。エッセイ『東京の夫婦』に書かれた、松尾スズキ本人の近況と設定が似ている。なので、この小説は現実を膨らませたり捻じ曲げたりして書いたのではないかと想像する。今の奥さんに浮気バレした経験があるのではないか。母を見ていて安楽死というものを想像せざるを得なかったのではないか。
ちょうど先日デスカフェに参加して安楽死・尊厳死が話題に上ったのでタイムリーな読書だった。安楽死とか尊厳死といったことについて、まだ私はリアリティを持てない。というか、死そのものについてリアリティを持てない。ただ、安楽死ということになると、関わった人間は何かを抱えてしまうのだと思う。安楽死に限らず、死んでいく人間が最後にかける迷惑というものがあるのだろう。後世に何らかの形で自分を刻み付けておきたい、という迷惑もあるかもしれない。「迷惑でしょうが~放っておいてください~」とは言っても、生き死にが関わるとそうも言ってられない。
パリの移民が多い地区の混沌とした描写はいかにも松尾スズキらしい気がした。安楽死と対照的な生の描写とも受けとれる。先日「団地と移民」を読んだのもタイムリーなことだった。小説の中の描写は大袈裟な気がするが、異国から来た旅行者の主観で描いたパリだと思えば、「団地と移民」とは別の角度から光を当てていると感じた。
最後は、しょうもない、希望でも絶望でもない日常に帰っていく、という印象だけど、この旅を経て諦観が一回りした感じはする。
『神様ノイローゼ』には、エッセイ『大人失格』等で書かれたエピソードのディテールが描かれている。松尾スズキ本人の少年期を振り返った私小説と言っていいだろう。これを読むと松尾スズキの創作の原点が少年期の体験にあることがよくわかる。松尾スズキ作品の重要なモチーフである「罪悪感」や「神」はここから来ているに違いない。それらから逃れる手段が「笑い」だ。
以前にも思ったが、作家は子供の頃のことを、当時の自意識の在り方を含めて本当によく覚えている。自分もとっくに忘れていたが、痛い子供だったような気がする。私も死ぬほど運動が苦手だった。スイミングスクールにも行かされていたが、まともに泳げなかった。
だっぱああん
げはぁ!
まるで当時の自分を俯瞰で見せつけられたような気持ちになる。読んでいて、その頃の記憶を掘り返されている気がして心が痒い。あんまり掘り返さないでくれよ松尾さん。しかし水死体になれずに負けを重ねた私は凡庸なダメ人間なのだろう。
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「もうはいとしか言えない」/松尾スズキ
今まであまり読んだことのないジャンル。
結局主人公は精神病みたいな感じだったのかな?
前半はひたすら奥さん怖いみたいな感じで、主人公ちょっとかわいそうだなぁって思ってた。
でも読み進めていくにつれてだんだんそうじゃなくて、
主人公が、どこか普通とは違うのかなと思い始めた。
で、その原因が後半で明らかになっていくのかなあと思っていたら幼少時代からどこか狂っていた。
猟奇殺人的な生々しいグロシーンは無いけど、所々出てくる主人公のぐちゃぐちゃな感情の書き方がすごくグロかった。
思春期の人間の感情ってこういうことなんだろうな。
どっかすっきりしない感じが若干残った
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ものすごくシュールな本だった。なぜか読んだ端から主人公の海馬五郎に俳優の古舘寛治さんをイメージしてしまいその後の海馬は古舘さんが演じてくださった。ちなみに聖は栗原類さん。非現実的だけどどこか現実にありそうな感じでおもしろかった。