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投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズの中で一番ゾワッとした。
特に最後のどんでん返しは一回読んだだけでは気づけなかった。
二回目読んだら確かにそう読み取れる伏線がちらほらとあって良い。
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回はこれまでとはちょっと趣向の違う話。
それにしても。
主人公は仙龍仙龍うるさいし、
いまだに成長(変化)もなく迷信を頭ごなしに否定。
かと思えば、コトが起こると慌てだすし、
いざ仙龍に会うと何もせず見つめるだけ。
出向先のお節介おばさんの話には耳を傾けないくせに、
直後に「わたし、よそ者扱いされてる」と居心地の悪さを感じたり。
なんでこの人を語り部にしたん。
この感じが世のスタンダードなん?
長坂のことと合わせて、このシリーズにすっきりする結末が待っているのか。
期待と不安と。
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今回の舞台は、嘉見帰来の山を通す風切トンネルの工事現場。
その現場を仕切る建設会社、橘高組で働く女性二人が相次いで不審死をとげる。
その遺体には無数の噛み傷があったという噂も。
ひょんなことから高沢春奈は、不穏な噂の正体を探ることを頼まれ、嘉見帰来山の現場に出向することになった。
今回の相手は、成仏させることができる怨霊とは異なり、「人の我欲が生み出した憑き物」。
己の不幸を呪い、人を羨み、妬み、憎む心に憑き、決して離れることなく、時として術者にも跳ね返る犬神。
その巣は嘉見帰来山にあった。
「その発現は穢れの極み。御仏の力にすがれない」。
雷介和尚でもどうしようもない。
仙龍がひねり出した秘策は、山を曳くというものだった。
この作品でも、春奈の負けん気の強さは、そこここに表れる。
だが、それは、底意地の悪さでも性格の悪さでもない。
まっすぐな強さだ。
それがあるからこそのサニワなのだろう。
そして、切なくも痛ましい出会いが、ここにもあった。
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地震後は軽めで明るい話にしか手が伸びずにいましたが、これは別。今度は犬神に祟られた山のトンネル工事に呼ばれた春菜。前作と前々作ほど切なさがないのが残念なうえに、怖さも控えめですが、犬神筋の哀しさにホロリ。なぜか読者に不人気な春菜ちゃんだけど、私は好きだなぁ。彼女が新規顧客とのやりとりに心を砕く姿には、大人になったのも感じられて嬉しくなる。「すっかり嫌われたかと思ったよ」って、ええかげんにせえよ、パグ男め。登場人物のキャラが皆きわ立っていて、ときどき笑ってしまう、私にとっては元気をもらえる珍しいホラーです。
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シリーズ最初があまりに恐ろしかったので毎回ビクビクしながら読む。冒頭の夢の一件やトンネル工事現場からして今回は怖そうだったけれど、春菜が怖がらないとこっちも怖くならない。強いわ~。
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2018/8/24
あーおもしろかった。
藤堂比奈子シリーズがちょっと暗いので救われます。
仙龍と春菜の仲もうずうずするのがいいよね~逆に新鮮。
おばさんもキュンとするわ。
それに最初苦手やなぁと思ってた春菜がホントに優しくていい子なんだ。
だから朔子さんも救われた。
独立してすぐの作家を支援しようとする仕事に対する情熱も素敵やし、作品の良さを見抜く目も確か。
ポケットパークの仕事もしっかり取ってくる。
デキる女やなぁ。
今回はパグ男においしい話がなくてざまみろでした。
魂汚れるからあんまり言っちゃダメだけど。
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シリーズ四作目。女性社員の変死が相次いだトンネル建設現場に出向させられることになった春菜。……どこからどうみても危険すぎるシチュエーションにどきどきです。しかも今回は建物がないので、いったいどうやって「曳く」のだろう、という興味も。
霊とはまた一風違う恐怖も読みどころです。制御のできない犬神の恐ろしさ、そして哀しさ。「犬神憑き」の正体があの人かも、というのは予想したのだけれど。まさかあんな状態だっただなんて! 「犬神あげる」に泣きそうになってしまいましたよ。いつもながらとんでもなく怖いこのシリーズですが、今回はどうしようもなく悲しく思えました。
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シリーズ4作目。今回春菜が関わったのは、トンネル工事。不吉な犬を目撃した事務員二名が不審死を遂げたという事件の調査中に、春菜もまた黒犬を目撃します。その犬は何なのか、トンネルを通す地にある因縁は?そして仙龍が今回曳くのは…。今作は登場人物たちの関係にはほとんど切り込んでいませんが、犬神は想像以上に恐ろしく、犬神の杜の因縁はとても哀しくやりきれないものでした。春菜の置かれた状況は実は相当怖いのですが、彼女の勝ち気な所に助けられ、とても読みやすかったです。次作の発売も決まっているとのことで楽しみです。
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シリーズ第4弾。
亡くなった事務職員の描写から始まります。
何かわからないけど、何かがいる!って感じで掴みはOK。
そして障りに引き寄せられる春菜。
でも大きく動き始めるのは後半を過ぎてからなんです。
蘊蓄とか謂れなんかは、大満足なんですが
曳きの儀式が一番の見どころでもあると思ってるので
もう少し詳しくやってほしかったなぁ。
驚きは最後の方にやってきます。
犬神憑きの予想はついてはいたんだけど
そうだったの!と思ったら、とっても切なくなりました。
いつもとは少々怖さの質の違うお話でした。
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死体は全身噛み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策――それは因縁の『山』を曳くことで……!?
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そう!そう!!
コレ!コレ!!
こーゆーの待ってたのよ。
犬神が蠱毒と同じ様に誰かを呪うモノだとは知らなかった。飢えた犬を穴に埋め首だけ出して届かない所に食べ物を置く。そして首を刎ねる‥。犬神は子孫に代々受け継がれて行く。犬神は生半可な事では還せない。己の命と引き換えでないと‥。
出向先で出会った妖しく美しい笹嶋。
彼女が犬神憑きだと言うのは早々に分かった。
でもまさか春菜が出会った時には既に自殺して犬神を還していたとは思わなかった。家族も友達もいなく、嫌われていると思っていた笹嶋。ただ少し羨ましいと思っただけで呪い殺してしまった笹嶋。自分のせいだと分かった時の気持ちはいかばかりか。
春菜が呪い殺されなかったのは春菜が笹嶋にとって初めての友達になったからだろう。
あぁ〜切ない。
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面白かった。
今回は相手が人間でないせいかおどろおどろしさは控えめだった気がする。
主人公はやっぱりちょっと苦手。
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よろず建物因縁帖シリーズ第4作。
同シリーズを最初に手にしたのは本来であれば本作の後に読むべきシリーズ第5作となる「魍魎桜」。
そこからどハマりし、ようやく順序としては追いつきましたが、6月にシリーズ第9作となる「蠱峯神」が発売されており、本日急ぎ第8作となる「畏修羅」を購入してきました。
本作もお馴染みのメンバーが登場しますが、読み終えた5作の中では最も大人しかった気がします。
もっと産毛が逆立つような恐怖を味わいたかった...
本作で仙龍が鎮めるのは「犬神」、その為に曳くのは建物ではなく「山」。
後半にかけてどんどん静かな展開となった要因の一つには雷助和尚の出番がほぼなかったことも一因かと...
これで第8作までは入手出来たので(3冊が積読ですが)、産毛が逆立つような恐怖を味わう為にもしっかり読み進めていきたいと思います。
説明
内容紹介
死体は全身噛み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策――それは因縁の『山』を曳くことで……!?
建物に憑く哀しき霊を鎮魂する男・仙龍
VS.
トンネルに巣食う『黒の犬神』
犬神の呪いから春菜の命を守れ!
死体は全身噛み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策――それは因縁の『山』を曳くことで……!?
内容(「BOOK」データベースより)
死体は全身咬み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策―それは因縁の『山』を曳くことで…!?
著者について
内藤 了
長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー.。同作からはじまる「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズは、猟奇的な殺人事件に挑む親しみやすい女刑事の造形がホラー小説ファン以外にも支持を集めヒット作となり、2016年にテレビドラマ化。ほかの著作に『ゴールデン・ブラッド GOLDEN BLOOD 』(幻冬舎)、『夢探偵フロイトーマッド・モラン連続死事件ー』。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
内藤/了
長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー(本データは��の書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ひぇ〜〜っ!!「犬神」って!!!
そうなんだ〜〜っ!!!コワっ!!!Σ(◎_◎;)
嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。
霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りーー
それにつけても、曳き屋・仙龍のカッコよさったら♪
ハナちゃんじゃなくても惚れちゃうよね?www
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シリーズ4作目。
今回は誰でも一度は耳にしたことがあるであろう犬神が題材。
名前は聞いたことはあるが、その内情はよく知らず。
読んでいて成る程と思った。
犬神も呪いの一種なのか。
しかし子孫まで続いてしまう呪いとは、何と迷惑なものか。
ラストは切なし。
シリーズも半分まできたが、やはり主人公の春菜は
いまいち好きになれず。