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この本に出会ったのは、私がこれを必要としていたからかもしれない。
麻緒の気持ちが少しわかる。まだそこまでの覚悟はできていないけれど。麻緒の気持ちが前向きになったところは急に来たなと思ったけど、お話的にはよかった。涙が何度も出た。
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ーわたしだけの、人生最後のドレスを。
〈あらすじ〉
夫に先立たれて、世界の全てを失ってしまった。
夫の後を追うため、家を整理し、首を吊るためのロープを買った。
その時、目に入ったのが「終末の洋裁教室」だった。死装束をつくるために、3人のおばあちゃんたちとの洋裁教室が始まる。
〈感想〉
長いこと積読していました。
はじめての作者さんです。
予想以上にとても良かったです。
洋裁教室では最初から死装束をつくり始めるのかと思いきや、課題を出され、少しずつ上達していく4人。
自分以外のだれかのための服を作ってください。
という課題が1番、じんと来ました。
夫に先立たれて、誰に洋服を作るのかと思ったら。
この人たちにとって、洋服を作ることは未来を形づくることなんだと思いました。
何歳になっても人を大切にすること素敵なことなんだと思います。
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壊れた心を取り戻す方法は様々あるけれど何かを生み出す作業はとても有効なのかもしれない。
死に装束を縫う洋裁教室と聞いて重い雰囲気なのかと思ったけれど心配はいらなかった。
洋裁の技術を学びながらも生きてきた日々を振り返り自分にとって大切なことや譲れない部分を見つけていく場でもあった。
服を作る作業がとても神聖に感じた。
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主人公の麻緒は32歳にして夫に先立たれ、自身も後を追う計画を練るうちにエンディングドレス(死に装束)を作る教室に通うことになる…。講師は小針ゆふ子先生、受講生は麻緒と3人のおばあちゃんたち…エンディングドレスを手がける前にいくつかの課題に取り組むことが必要ということだった…。講師の小針先生やおばあちゃんたちと課題に取り組みながら、それぞれの人生に触れ、また自身の人生を振り返ったとき…麻緒の心に変化が生じる…。
まず、この作品の装丁…重いテーマなのになんだか凄く可愛いことに惹かれました!読んでみて、序盤は切なくてラストどうなっちゃうのか不安な気持ちにもなったけれど、麻緒が前向きな気持ちを持てたことが嬉しかったなぁ…晴れやかな読後感を持つことができました。
そして、ふと自分が最期の時どんな姿で旅立つのか…思いをはせてしまいました。今まで生きてきて、思い入れの深い一着ってあるのかなって考えて、思いつかない(汗)。なら手作り??でも洋裁できるほど器用じゃないし…むしろ不器用だし!とか…いろいろなことを考える契機になった作品です。
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蛭田 亜紗子さん 初読みです。
主人公は夫に先立たれてしまった32歳の麻緒(あさお)
自らも死ぬ準備をするうち、刺繍洋品店で見つけたポスターををきっかけにエンディングドレス(死に装束)を作る洋裁教室に通い始めます。
講師の小針ゆふ子、3人の陽気なおばあさんに囲まれ、次々と課題をこなして行く内に麻緒の気持ちにも徐々に変化が見られて行きます。
自殺を考える主人公、学生時代の同級生やおばあさんの死
文中に絶えず流れる「死」の空気
けれどそれらは陰鬱な感じではなく、淡々と静謐に描かれている。
喪失、孤独を感じていた主人公が服を作ると言う行為と周りの人達の温かさで再生して行く姿に光を感じ、読後感は良い。
絶望が希望に変わる可能性を感じた作品。
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かなさんのレビューにあった本を図書館で見つけたので読んでみました。
32歳の未亡人の麻緒、自分がいなくなった後、迷惑かけないようにといろいろと準備を始める。SNSの解約そうかこれも考えなきゃと思いました。
ロープを買いに入った手芸店で目にした終末の洋裁教室のポスター、死に装束(エンディングドレス)を自分で繕う教室に興味を持ち通い始めました。ここら辺から生への未練感じてたのですが・・・
そこで出会ったのがミステリアスな先生と3人の陽気なお婆さんたち、どんな展開になるのかタイトルとレビューを読んで予想してみてたのですけど、普通、出会ってはいけないんですよねっw 過去に囚われ前を向くことに怯えながら引きこもってないとねっw
とゆうことで想像以上に感動してしまいました。この作者さん洋裁についてかなり詳しいようで専門的な用語に興味を覚えながら読めましたし、さっぱりしてるようで繊細な表現力に惹き込まれました。
エンディングドレス作る前に様々な課題が用意されていて麻緒の関心が終活から洋裁教室に通うに連れて外側に向けられるようになり、それは連絡先リストが増えていくのとリンクしているようで、この人何処に向かってるのか自分でも行き当たりばったりだった人生ともリンクしてて興味深かったdeath。
終盤にはソーイング・ビーのように洋服作ることが愉しそうでいろいろイメージして世界が拡がっていき、まるでサナギから蝶に生まれ変わったような再生のストーリーに変化していて心温まりました。
それと、カヌレが無性に食べたくなったしミシンが欲しくなりましたっw
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中盤からは涙で文字を追うのが大変でした。
終末の洋裁教室に集まった4人の生徒と先生の、過去や想いが作り上げた服と共に少しずつ明かされるのに夢中になって読み終えた。
主人公は勿論他4人のキャラクターもとても魅力で、その人の全容は分からないけれど少しだけ垣間見えるエピソードに想像を膨らませてしまう。
洋裁をしてみたくなる、素敵な一冊でした。
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しばらく読み進めていたが、、、
果たしてこの本、おもしろくなるのだろうか。
先を読みたいと思えないため、途中で断念。
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前回読んだ愛を振り込む、とはまた別のテイストの作品だったけれど、読みやすい文体でさくさくと読了出来ました。
段々となぜそうなったのかが紐解かれていくんだけど、一つ一つが切なくて悲しくて。
タイトル通りのお話ももちろんあって、全部良かったと思える作品です。
麻緒が前を向こうと思えて良かったと思う。