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鍼灸師でクロマチックハーモニカ奏者の田中玲子さんが書かれた本です。ご本人は、ドイツで開催されたFIHの世界大会で「ベリー・グッド賞」を獲得されたています。
田中さんは3歳の頃に栄養失調が原因で失明され、虐待もあって、本当にたいへんな幼少期を過ごされたそうです。
社会人になられてからは鍼灸師の仕事をされる傍ら、水泳、マラソンに挑戦され、たいへんな情熱を注いでおられた様子が描かれています。その間、お仕事やご家庭でのたくさんの困難も乗り越えながら、それぞれにおいて本当に素晴らしい成績を残されています。
それでも「もし目が見えていれば…」という気持ちが拭いきれなかったそうですが、クロマチックハーモニカに出会われ、ドイツでのコンテストの舞台に立たれたときに、生まれてはじめて心の穏やかさを体感されたそうです。
その時のお気持ちと、そこに至るまでの波瀾万丈の半生を、とてもわかりやすい言葉で赤裸々に描かれており、引き込まれるように読むことができました。
読書は好きで月3,4冊読んでいますが、わかりやすい文面で著者の情熱や思いがよく伝わる内容でした。
個人的にオススメの書籍だと思っています。興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非ご一読ください。