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中川多理の人形写真集。
マンディアルグやガルシア・マルケス、アンナ・カヴァン、カフカ、そして皆川博子、山尾悠子……等々、文学をモチーフにした作品が収録されている。正直、皆川博子や山尾悠子のテクストを目当てに買ったのだが、人形もユニークな造形で面白かった。こういうモチーフで、こういう作風が好きな人は何時の世にも一定数いるんだろうなぁ。
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夜想#中川多理―物語の中の少女
■出版社:ステュディオ・パラボリカ
■書名「夜想#中川多理―物語の中の少女」
■本体2800円+税
■ISBN978-4-902916-40-9 C0070
■A5判/128ページ/寒冷紗カバー装
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中川多理の作品集であると同時に、本書は『夜想』特集「中川多理―物語の中の少女」である。
この特集号では、人形から文学そして人形へ(皆川博子)、
文学から人形そして再び文学へ(山尾悠子)という、
人形と文学の連鎖、コラボレーションが行われた。
「創作ノート」では、人形の身体空間を媒介とする、
これまでにない文学の読み方を楽しんでほしい。
ドール・写真/中川多理
書き下ろし■皆川博子/森島章人/山尾悠子
執筆■綾辻行人/今野裕一/東雅夫/篠塚伊周
[とりあげた作品]-----------------------------
・ マンディアルグ 「海の百合」「仔羊の血」
・ ガルシア・マルケス 「エレンディラ」
・ アンナ・カヴァン 「氷」
・ カフカ 「田舎医者」
・ 諸星大二郎 「スノウホワイト」
・ 夢野久作「 押絵の奇蹟」
・ 皆川博子「 死の泉」 「そこは、わたしの人形の」
・ 山尾悠子 「小鳥たち」 他……
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私を人形に引き込んでくれた「夜想」が、なんと中川多理を特集する。
さらには皆川博子さんや山尾悠子さんとコラボると聞けば、無視することは不可能であった。
コラボった相手はそれにとどまらず、アンナ・カヴァンやらQ作やら諸★やら、カフカやらマルケスやらと、私の趣味を先回りするかのようなレパートリー。
お釈迦様の掌の上だな。
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山尾悠子さんの『小鳥たち』の感想にも、似たようなことを書きましたが、それにしても「物語の中の少女」とは、なんて魅力的で人形のイマジネーションにぴったりな言葉でしょう。圧倒的でした。
私は浅学にして、取り上げられた文学作品をすべて読破しているわけではありませんが、いつかきっと魅せられる、美しい作品であることには間違いありません。