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去年、世界バレエフェスティバルの時に、会場の東京文化会館で買って、一気に読んだ。バレエ、オペラのプロモーター、佐々木忠次氏の伝記。
戦後日本で海外バレエ、オペラ公演の招聘と舞台製作に奔走した佐々木氏。
日本に世界トップクラスのバレエ、オペラ、オーケストラを招び、目の超えた愛好者を日本に増やしたのは、間違いなく佐々木氏の功績だ。
それだけではなく、日本人によるバレエ団を作り、ベジャールによる「ザ・カブキ」等で海外にも発信した。
日本にも20年前、国立オペラ、バレエの殿堂として新国立劇場が創設されたが、佐々木氏が健在であったらどのようにディレクションしたであろうかと思いを馳せてしまう。
舞台のキラメキとトキメキが放射されるような、桜沢さんの洒脱なタッチが、佐々木さんの華麗な人生に似合っている。
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月並みではあるが、バレエやオペラに興味が湧いたという点では良かった。また、佐々木忠次さんという方の存在を初めて知れたので、また別の機会に活字で触れてみたい。
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2021.5.8市立図書館
[スタアの時代 外伝]と銘打たれているが、「スタアの時代」の方は未読。
東京バレエ団を世界的なバレエ団に育て、世界的ダンサーが一堂に会する日本バレエフェスティバルをつくった凄腕の興行師については、随分前に自伝「素顔のスターとカンパニーの物語 闘うバレエ (文春文庫)」で読んでいるが、これは没後にまとめられた(?)別の人による評伝「孤独な祝祭 佐々木忠次 バレエとオペラで世界と闘った日本人」を原案としたマンガ。ディアギレフに憧れて、まさに日本のディアギレフになれたのだといっていい。
日本舞台芸術振興会を作ったこの人とか、ファンタジー・オン・アイス主宰の真壁喜久夫さんとか、世界中の一流の人たちを発掘して日本に呼んできてその魅力を伝える場を作ってもりあげ上手な人はすごいなあと思う。宝塚歌劇団をつくった小林十三も同列かもしれないが、なんで女性が夢中になる世界をつくりだすのは突然変異的な男性なんだろう。
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バレエの功労者としてのお名前だけは知っていた、佐々木忠次さんの伝記コミックです。東京バレエ団のプリマバレリーナ・斎藤友佳理さん(今は芸術監督なのですね)や上野水香さんも登場!
戦後まもなくから、日本に本物の舞台芸術をもたらそうとする情熱、日本人を軽視するヨーロッパの劇場や文化に無理解な日本政府との粘り強い交渉、モーリス・ベジャール氏との友情、感動の連続です。あと、ステージに立つアーティストへの深いリスペクトもお持ちだったのが伝わります。バレエファンとして、心からお礼を言いたいです。