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とても面白く、ラストまでハラハラしながら読み終えました。
ヒロインのエリザベスは親友ビアンカの婚約者にひとめで心奪われます。
あろうことか、ビアンカは挙式を間近にドタキャンしてしまいました。しかも、若い男と駆け落ちをして。その相手というのが寄りにも寄ってエリザベスの兄マシューでした。
ビアンカの夫となるはずだったイタリア人の大富豪ルチアーノに半ば脅迫され、エリザベスは代理花嫁となるのですが、、
ルチアーノという男性がとても魅力的です。俺様、強引、イケメン、やり手実業家、ハーレの魅力溢れる精力的なヒーローの典型のような男性ではありますが、何故か憎めません。
そんな彼に終始翻弄されるヒロインも一方では、ルチアーノに激しく惹かれています。
ラストのオチは良かったと思いますが、意外ではありました。エリザベスは「兄が花嫁を連れ去った代償」を自分が支払わされた-それがルチアーノとの結婚だと思いこんでいたのに、実は最初からルチアーノが本来の婚約者ビアンカを捨てエリサベスを選んだがゆえに起きた騒動だったのですね。
この辺り、私の説明では判り辛いと思いますが、読むと最後の方で納得がいきます。
何もかもルチアーノが仕組んだ「契約結婚」だったなんて、面白いのは面白いけど、それでは捨てられた婚約者はどうなるのか、どうでも良いのか、ちょっと男の身勝手さには腹が立ちました。
元婚約者の女性はけして優しい人ではないし、褒められた女ではないけれど、婚約者と挙式間近でありながら、エリザベスと出逢ったからといって、あっさりと婚約者を捨て、更には婚約者が逃げ出せば幸いとばかりにヒロインを脅して手に入れようする、、、
最後の最後で、魅力的だと信じていたヒーローの魅力が色あせました。