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・前著のテーマだった植物から本書では動物へ。「動物に心はあるか」というのが基本テーマ。
・とても共感できるし、ともすれば「擬人化」として片付けられがちなこの問題を、科学者っぽいアプローチで「ほぼ」理路整然と語るのもよい。が、全般的な印象としてはエッセイの域を出ておらず、前作の方がセンス・オブ・ワンダーに満ちていて面白かった。
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20191217 前作に続いて読んでみた。動物に感情があるという事は経験と被り理解できるが知識と記憶、会話まで行くと頭では追いつけない違和感があった。読み終えて遠野物語を思い出した。あの本の内容を科学的に解説してるような。日本にも森林管理官のような資格があったらいろいろ変わると思った。
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感情的な人は苦手で、論理的な考え方が好きだ。
それでも、この本を読んで、動物も含めた他者とつながるためには、感情は大切である、ということを感じた。
動物も苦楽を感じている。
痛みも、平穏も、喜びも悲しみも、感じているのだ。
生き物だから。
複雑に思考することにおいて、動物は人間より劣っている、と考えがちだけれど、読後、そうではないのだという思いが強くなった。
人間だって、主に感情に動かされている。(P268)
確かにその通り。
「そもそも集中的な思考ができる力など、なくてはならないものなのだろうか?少なくとも、満たされた人生、おだやかな暮らしにとって、そんなものはきっと必要ないのだ」(p265)
という一言が衝撃的だった。
私は論理や思考が大好きだから。
でも、確かにそうかもしれない。
それでも、論理や思考が生きることにより深みを与えてくれる、とも思う。
それはともかく、生きとし生けるものが、なんだか身近に感じられるような思いがした。
いい本だった。
【memo】
モジホコリ
P71 勇敢な動物も臆病な動物も等しく有利な点と不利な点をもっているからこそ、その二つの性格は今日まで保たれてきたのである。
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前作の方が、しっとりしていて著者の謙虚さを少しは感じましたが、今回は読んでいて、イケイケな感じでした。
本文が始まり、いきなり誤訳(著者のミス?)。
2歳で結婚して子供がいる?
文庫出版を考えているようでしたら、ココを修正した方がいいと思いました。他にも「?」のところがありましたが。
「動物の心や感情」の本は、いろいろありますが、
人(著者)それぞれの表現の仕方や考え方があるので、
それに合う読者、合わない読者もいると思います。
私は後者です。
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「子ネコに深い愛情をそそぐカラス、悲しみに暮れるシカ、羞じらうウマ、名前が呼ばれるまで待つ礼儀正しいブタ、メンドリを欺いて誘惑するオンドリ…動物たちは豊かな感情と知性をもち、それは私たちが思う以上に人間に近い。長年、森林の管理をしながら、動物と交流してきた著者がそこで得た知恵と科学的知見をもとに温かなエピソードをつむぎだす。『樹木たちの知られざる生活』、待望の続篇。ドイツで27万部を突破した傑作ネイチャー・ノンフィクション。]
目次
倒れるほどの母の愛
本能―感情より価値が低いの?
人間への愛について
頭のなかに灯るあかり
トンマなブタヤロウ
感謝
嘘いつわり
どろぼうだ、つかまえて!
勇気を出して
白か黒か〔ほか〕
著者等紹介
ヴォールレーベン,ペーター[ヴォールレーベン,ペーター] [Wohlleben,Peter]
1964年、ドイツのボンに生まれる。子どもの頃から自然に興味を持ち、大学で林業を専攻する。卒業後、20年以上ラインラント=プファルツ州営林署で働いたのち、フリーランスで森林の管理をはじめる
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本書を読んでると他種を学んでるはずが自分の行動意識にも目を向けさせられる。
他種について考える時に意識的にも無意識でも知能の高さで優劣を判断していたけど動物や植物にとってはそれは重要じゃないだって重要だったら進化するでしょ?ってとても印象的だった。
人間だってぼーっと何もしないでのんびりしてる時が最高だし
人間ほど感じることに多様さはないけど、喜怒哀楽は感じてるし表現方法だって多彩、動物だって生を完璧に生きてる。敬意を持って生きていきましょう。
読んで良かったです。
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ヒト以外の動物に感情があるのかというテーマ。学術的なデータや引用もあるが、それ以上に実体験でのエピソードが多く楽しく読めた。
ある日突然ヒトが深い愛情を持つわけではなく進化の過程で徐々に培ってきたものと考えればと動物も人に近い感情を持ってても不思議ではない。