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【想いは巡り、縁が広がる。モフモフかわいいアリクイさんの、おいしいハンコ物語。】
ミナミコアリクイの店主が営む、瀟洒なハンコ屋兼喫茶店――『有久井印房』には今日もやっぱり「ちょっと訳あり」な人々が訪れる。
家庭と仕事の板挟みな毎日に癒やしを求めるワーキングマザー、顔も知らない父親の葬儀と相続問題に翻弄されるフリーター、さらに恋と嘘の狭間で心揺れる小学生に、先代店主の有久井師匠……?
あたたかく、そしてやさしいアリクイさんは今日もコーヒーとハンコをそっと差し出す。不思議なお店で静かに始まる、縁とハンコの物語。
えっ、印房存続の危機!? そして気になるアリクイさんの過去とは――。
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アリクイさんのもふもふ加減がとにかく可愛くて3冊目も読んじゃいました♪
私は小学生の消しハンの話が好きです。
もっと続くのかと思ったけれど鳩なんとかさんも帰国しちゃう展開。
続き読みたいんだけれどなぁ。
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アリクイさんは元人間だったんだ(衝撃!)
シリーズ3巻目。
今回は4つのお話の登場人物たちがいろんな形で繋がっていて、へえ、と思って愉しかった。
いやまあ、それ以上に、これまでの巻の登場人物たちもいて懐かしかったんだけど。
今巻の特徴は過去話が多かったこと。
それもあってアリクイさんの過去が知れたのだけど、いやあ、ペルー恐るべし!
一体どんな魔術の結果なんだろうか? それとも呪い?
まあ、かわいければ、なんでもいいんだけど(笑)
ラストで衝撃の展開。
次巻が気になるけど、アリクイさんだからなあ、まあ期待せずにいよう。
それにしても宇佐さん、なぜそんなに恐れられるポジションに?(笑)
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登場人物たちがつながっていておもしろい。
あ、この人とこの人、知り合いなのか!じゃ、あのとき言ってた人ってこの人のことかー!
ってなるスッキリ感もある。
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一から続けて読み進めていると、この人は今こうなったんだとか楽しいです。アリクイさん周りがどんどんにぎやかになっていきますね。
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★いえ、ぼくはアリクイです(p.251)
【感想】いま読むのをいちばんたのしみにしているシリーズだったりします。ストーリー的にはしんどいシチュエーションもあるんやけど会話の楽しさとキャラクタがすべて緩和させます。
【内容】
・ワーキングマザーの宿命と訂正印。
・ニートの人の父の死と相続問題。
・動物の言葉がわかると言い張る小学生女子と消しゴムハンコ。
・有久井印房の先代と「学」と「まなぶ」。
【一行目】「ごめん新一! 保育園の支度はしてあるから、連絡帳だけ記入して!」
▼有久井印房についての簡単なメモ
【青葉】以前はキキのチームにいたが今はタマちゃんのチームの後輩。
【アザミ】字箕。一浪中の予備校生。無職の三十五歳へ続くレールの上にいる。映画好き。クズメガネ。「で、」で優位に立とうとする。宮前大良の友人のようだ。
【有久井印房/ありくいいんぼう】食事と印鑑の店。ミナミコアリクイの有久井さんが店長。
【有久井大/ありくい・まさる】有久井印房の先代。学の父。飲み仲間からは「大ちゃん/だいちゃん」と呼ばれている。夕子神社の御朱印も彫った。
【有久井まなぶ/ありくい・まなぶ】有久井印房のご主人。種類はミナミコアリクイ。鼻はいいが目が悪いのでコンタクトレンズを使っている。乙女はとりあえず抱きしめたいと思う。爪でハンコを掘る。チタンも掘れるらしい。こわっ! 人間である「学」の記憶はないが雰囲気は似ている。
【アンティータ】アリクイさんの店の以前の名前。「アントイーター」要するにアリクイのこと。
【育実/いくみ】鈴掛台次郎と花枝の娘。プロのオカリナ奏者で世界を飛び回っている。チーズが好き。
【池尻】一浪中の予備校生。無職の三十五歳へ続くレールの上にいる。金髪で卒業アルバムに載ろうと前日に染めてそのままずっと金髪のままなアホ。「…けどさ、」が口ぐせ? 宮前大良の友人のようだ。
【市顔ささめ/いちがお・ささめ】望口デンタルクリニックのアルバイト歯科助手。歯科衛生士を目指している。職場にコスプレっぽい服で来る女。
【一寸ちゃん/いっすんちゃん】会社での江田真夜の後輩。有久井印房の近所に一寸堂という文房具店があるが関係あるかどうか不明…珍しい名前やし展開上あるのでしょう。
【一寸堂/いっすんどう】有久井印房の向かいにある文房具店。美人の奥さんが有名でチョットさんと呼ばれている。
【院長】望口デンタルクリニックの院長。何よりもプロレスを愛している。アラフォー。結婚はしている。
【うさぎ小屋】小学校のうさぎ小屋にはオスのぽん太とメスのコロッケがいる。この二羽は夫婦。
【宇佐ちゃん】有久井印房の店員。ウサギの若い女性。営業のプロである江田真夜が彼女は有能な営業になれると太鼓判をおした。実際有久井印房は宇佐ちゃんでもっている。
【AN】ノナは(ひそかに)父親のことをこう呼ぶ。アナログネガティブの略。
【江田真夜/えだ・まよ】おいしそうな名前。オフィスビル賃貸の営業。ブラックな体質だが江田真夜はけっ���う満足している。三十歳。
【M先生】音大で宮前文乃のピアノの先生。
【梶賀谷花子/かじがや・はなこ】→花子
【かぴおくん】カピバラ。有久井印房にいる職人。名刺やスタンプのデザイン担当。無口だがときおりダジャレか哲学ポエムを発する。
【カピバラ物流望口営業所】有久井印房の近くにある。江田真夜が物件を売ろうとしている。カピバラマークの通販サイトはここの経営ではなかろうかと思われるが価格が安い代わり届くのに一週間かかる。
【かぴばら不動産】鈴掛台次郎が家を売ろうとしている不動産会社。マスコットキャラクターとしてSUUMOくんならぬすもうくんがいる。
【川沙希市望口/かわさきしのぞみぐち】有久井印房がある町。カピバラの名を冠するものが多い。
【乾物屋のババア】有久井印房を気にかけてくれていた。学校の卒業記念印鑑の仕事や神社の御朱印の仕事を見つけてくれたりした。
【キキ】タマちゃんの小学校時代の友人で入社式で再会した。
【恭子】駒沢岳を敵認定した親戚のおばさんのようだ。
【兄弟の珈琲工房】駒沢岳が軽井沢近辺で開いた喫茶店。メニューはコーヒーとフルーツポンチと蕎麦。
【グランパレス火毘腹/かぴばら】「僕」の一家が住むことになった。
【景観】《僕が定義する「景観」はただの景色ではなく、大人になってから懐かしさとともに思いだされる心象風景だ。》p.221
【琴葉野彩華/ことばの・あやか】占い師。いずれ登場することもあるかも?
【駒沢岳/こまざわ・がく】ガールズバーで働いている。ひまなので蕎麦を打っている。
【鷺沼】アザミや池尻と同じく予備校の喫煙所でくすぶっていた二浪パイセン。
【ささめ】→市顔ささめ
【幸せ】《だからタマさんも、自分が幸せになる方法をきちんと考えてみてください。そうすることで、周りの人も幸せにできるかもしれません》第三巻p.55
【渋谷太郎】梶賀谷が動物の言葉がわかると聞いて飼育委員になった転校生。男子。小学五年生だが子どもっぽい。『事情を知らない転校生がグイグイくる。』の高田くんに近いタイプ。《ぼくは誰とでも仲よくしたいけど、みんなは最初「仲が悪い」ってとこからスタートするんだと思う》第三巻p.191。大人になって動物写真家になったようだ。
【小ガク】藤丘ガク。駒沢岳の父の徹の新しい妻美智の連れ子のようだ。たまたま同じ音の名前なので、とりあえす駒沢岳が大ガク、藤丘ガクが小ガクということになった。
【新一】タマちゃんの夫。うつ病だったがようやく立ち直りかけている。
【親戚のおじさんち】軽井沢にあると思われるペンション。カニ好きでピアノの上手な美人従業員がいる。
【好きなこと】《たぶん俺は、好きなこと以外やりたくないんだと思います。/かといって、好きなことがあるってわけでもねーんです。》第三巻p.102
【鈴掛台次郎/すずかけ・だいじろう】ものがなんでも見つからなくなる呪いにかかっているような家を売るために実印を作ろうとする。六十九歳。すぐ噴火する。
【そば男】愚痴をこぼしながら蕎麦を打つ動画を配信している。彼女に振られたとかで更新が滞っている。どうやら後の話で出てくる駒沢岳と思われる。
【タマちゃん】名字は「二子���ふたこ」。子育てと、社会復帰したばかりの夫の世話と通勤に九十五分かかる会社での仕事(SE)で忙しい。
【千弥/ちや】三元千弥。東僚太の現在の彼女。フォローしにくいないないづくしの女。
【チョットさん】すごい美人で《なんか歩くたびにチリンと風鈴がなりそうな色っぽさ。》第二巻p.39。一寸堂の奥さん。
【統括】タマちゃんの上司。愛社精神が強く女性蔑視傾向が強い。他者を通して間接的に悪口を伝えるらしい。
【俊子】七瀬の実母。父と結婚した。前の姓は西野。仕事はトリマー。
【夏】《夏ってのは、なにかが起こるんだよ》p.85
【七瀬】昨日から姉になった。十七歳の女子高生。じつは僕の父と結婚して僕の母になろうと目論んでいたが実の母に先を越された。将来海賊王になるかもしれない。
【二十五歳】《二十五歳までになにかを見つけられなかったら、可能性として詰んじゃうんだと思います人生。》第三巻p.89
【根津/ねづ】江田真夜と同じ会社の契約管理課。なにかとうっとうしい男という印象だが他の社員からの受けはいい。
【望口高校】七瀬の通う高校。
【ノナ】月観野菜と書いて「つきみ・のな」と読む。中学生かな。趣味というのではないが御朱印を集めている。《わたし、本当にずっと楽しくなかったんだ……》第二巻p.44
【パークハイム叙七三/じょなさん】僕や七瀬の家族が以前住んでいた。
【ハト】ジョナサン・ハートミンスター。通称「鳩なんとかさん」。有久井印房の客。いつもタイプライターをつついてなにやら書いている。自称ブンシバト。
【花枝】鈴掛台次郎の妻。鈴掛花枝というきれいな名前となる。故人。わりとお気楽な性格だった。
【花子/はなこ】梶賀谷花子。飼育委員の小学生の女子。黒猫がしゃべるのを聞いたことがあり勢いで動物の言うことがわかると嘘をついてしまった。彼女が「喫茶アンティータ」に入ると二十代くらいだがおじさんぽい声でメガネをかけた有久井という人間のおじさんと会った。ロイヤルミルクティーを飲んだ。プラーザさんは「キキ」と呼びたいと言った。宇佐ちょんは「ナコさん」と呼ぶ。花枝さんと区別するためだとか。娘の名前は「桃」。子どもの頃はキラキラネームにしたいと考えていたが。
【華美/はなび】タマちゃんの娘。ママより「おかあさんといっしょ」の方が好きになった。
【ピザトースト】《ピザトーストは実に懐が深い。》p.101
【否定】ノナいわく《否定の言葉にはトゲがあって、いつまでも相手の心に刺さる》第二巻p.9。アザミいわく《僕たちはなんだって否定する。》第二巻p.199
【ブーランジェリー・MUGI】パン屋さん。謎の店員がいる。
【藤丘】駒沢岳の父。軽井沢で喫茶店やってた。メニューはコーヒーとフルーツポンチのみ。フルーツポンチはサイダーでなくラムネで作っていた。コーヒー豆の焙煎もやってた。行方不明の学を探しに学の父を連れてペルーまで行った。
【プラーザ】梶賀谷の同級生。《ありがとうプラーザさん。きっとあなたと仲よくなることはできないけれど、とっても感謝しています。》第三巻p.186。花子に「タマ」と呼んでと言った。
【僕】姓は筑紫野。達観した小学六年生。七瀬ときょうだいになった。
【ぽん太】小学校で飼���されているウサギ。
【真夜/まよ】→江田真夜
【操/みさお】アリクイさんのお母さん。故人。
【美智】駒沢岳の父、藤丘徹の妻。二年前に結婚した。
【ミナミコアリクイ】有久井さんの種類。威嚇(かわいらしい)が有名。
【南マチ】ノナと同じクラスの生徒。いくらか目立つ。性格はわるい。
【見晴用水/みはらしようすい】有久井印房の近くにある。ご近所のみなさんの憩いの場?
【宮前大良/みやまえ・だいら】音大の学生。ピアノ科。注文した通販の商品が届かないことがある。バイトでかぴばら不動産のマスコットキャラクターすもうくんの中の人をやってる。じっとしているだけなので眠っていることも多い。どうやら後の登場人物、アザミと池尻の友人で裏切り者のようだ。
【宮前文乃/みやまえ・ふみの】音大を辞める予定。ピアノ科。通販生活が普通で自分が注文したものも覚えていない。トリアタマとよく言われる。実家は島根でいつもカニを持っている。この作中屈指のおもしろい人。もしシリーズ化するならぜひレギュラーになってほしい。
【宮前譲/みやまえ・ゆずる】有久井印房の先代が健在の頃実印を作りにきた。音大の先生。
【ミルフィーユ】有久井さんのつくるミルフィーユは「……もふっ」「もふふっ」。
【モカロール】アリクイさんが誰かを応援したいとき出てくるメニュー。それが売り切れてるということはその人を応援中ってことなので常連は気を利かせたりする。
【ユウコさん】ハトが探している女性。かもしれない? チョットさんかもしれない?
【夢をかなえた】《だって、『なりたい自分』がないってことは、いまの自分が一番ってことじゃないですか。》p.63
【陽画/ようが】キキともめて退職した男性社員。女性蔑視が強かった。
【予備校の喫煙所】たむろするのはアザミと池尻など。
【楽(らく)と楽しい】《僕たちは楽だけど、楽しくない》第二巻p.176
【僚太/りょうた】東僚太(ひがし・りょうた)。凛花の元カレ。とはいっても高校一年生の頃でキスすらしてない。いまも友人。顔だけはいいらしい。こいつのせいで歯科衛生士人口が増える。
【凛花/りんか】中応凛花。望口デンタルクリニックの歯科衛生士。三十代。マスク美人。患者から告白されることが多いが虫歯の男は患者にしか見えないのでつきあえない。「運命の人」の登場を待っている。江田真夜の友人。