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映画化すると聞いたので手にとって見たが
こちらはシリーズの続刊のようだ。
上巻を読んだ限りでは、九ノ里がやや良い印象だが
そこまで活躍を見せておらず
共感できるキャラクターがいない為、
淡々と読んでいる。
そんなにも『最近の高校』は未だに漫画を嫌い、
図書委員は漫画や雑誌、ラノベを読むことも許されないのだろうか。
漫画村をモデルにした件にしても、
こんなに最近の高校生はモラルがなく頭が悪いのか?
と疑問に感じた。
好む物語の話でも、同族嫌悪で失敗し成長する主人公を
好きにならないというのも同じく疑問だ。
本当にそんなものなのだろうか。
ただ、確かに
もう物語じゃ人の心は動かせなのかもしれない
というのは自分の時折感じなくもない。
そもそも文章を読めない人が多くなっており、
200文字もあれば『長文』と言い出す。
『世界の行間を読む』という真中の言い方は好きだった。
地の文で同じ言葉の繰り返しが多いのが気になった。
たとえば、『訥々と』。何度も同じように使われるし
話し手が同じなら口癖設定なのかなとも思うが
違う人に変わっても同様だった。
天月彼方の持論は中々興味深い。
・売れている作品は運がいいだけ
・読者は売れている本しか買わない
・運の悪い本は存在すら知られない
・読書好きじゃない普通の人たちは自分で本を探さない
・本気を出さないでうまく手を抜いて書くべき
・届かない相手にはいくら頑張っても届かない
・物語が人を動かすかどうかなんて、読者の力量次第だ。読み解く力がないやつには、何を言っても無駄だ
・真摯に書くのは売れてからでいい
小余綾などは反感を覚えているようだが
間違いとは言い切れない。
彼女が言うように実際天月が売れているから、というだけではなく。
漫画しか読まない人が増え、
読書をする人が少なくなり、
自分で好きな本を選んで行間もきちんと読める人ではなく
テレビで紹介され平台に積んである本だけ気まぐれに手に取るのが
『普通の人たち』。
そんなのは間違っている、と思いたくても
手にとってもらえないなら話が始まらない。
どんなに良い本でも気づかれなければ読まれないし、
読解力の無い人が読んでもつまらない、わけわからないで終わってしまう。
それなら、真剣に書くとしても流行に迎合した
漫画化や実写化しやすい軽くて頭が悪くてもわかる内容を
量産して名前を売ってからでもいい。
これは、そのとおりだ。
物語が本当に好きで、真摯に向き合って
向き合いすぎて書けなくなろうが、血反吐を吐きながらやっとの思いで書こうが
そんなの読者には関係無い。
多分、真摯に物語に向き合うことが正解だと
持っていきたいのではないかと想像するが
ここまで現代日本の読書力低下や
本が売れないという『真実』を書いた後で
どう正解まで持っていってくれるのか下巻を読むのが楽しみだ。
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いつの間にか秋乃と真中さんの話が中心になってきている?
小説を書くことの意義が延々とこうされている感じ。青っぽい議論も悪くない。
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2020/07/23*読了
え?あなたが主人公?って思いました。
期待していたのとは違う!って思ったのですが、
前作同様の語り手がちゃんと居たので安心できました。
でも困惑したまま下巻に続きます。
ストーリーが長くなった分楽しめる部分が増えました。
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もう続きは書かないかもしれない。合作小説の続編に挑んでいた売れない高校生作家の一也は、共作相手の小余綾が漏らした言葉の真意を測りかねていた。彼女が求める続刊の意義とは……。その頃、文芸部の後輩成瀬は、物語を綴るきっかけとなった友人と苦い再会を果たす。二人を結びつけた本の力は失われたのか。物語に価値はあるのか? 本を愛するあなたのための青春小説。
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シリーズ2作目で、後輩の秋乃の話が多い。1作目と共通しているのはネガティブな考え方。いい加減鬱陶しくなってきた。私にとっては読書は娯楽で、読んでる時に、そして読み終わった時に楽しければそれでいいのだが、この作品は後半は読まない方がいいのかしらとも思ってしまうわ・・・ でも、読むだろうなあ~
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好きな作家さんのシリーズ2作目。
子供の時から年に百冊前後だから、結構な小説を読んだと思うけど、いつもその小説から滲み出てるものを汲み取って咀嚼しようとはしてる。そう言う読者ばかりでもなく、そもそも読む人も減っている現状で、とても息苦しい話ではあります。
本から感じたものは、今の自分を形づくり、支え、周りを彩ってるから、こう言う小説が好き。
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作家と読者側の両方の視点から書かれていて色んな考え方が有って信じたいような話が薄っぺらく感じて残酷な真実が頭に残るのが印象に残った。登場人物がどんな結論に辿り着くのか気になる。
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間違えてこの続編から読んでしまったが、さほど困らずに読めた。でも、ちゃんと続編として読んだ方が色々楽しめたんだろうな。
自分に自信がもてずにうじうじした性格の人が語り手の割には読むのが辛くない。日常感じてることの表現が透明感があって、登場人物の年齢と合ってて良かった。
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「凄い・・・。物語って、読むだけじゃなくて、書くものでもあるんだ・・・」
「物語が与える影響なんて、そもそも微々たるものなのかもしれない。けれど、中にはその優れた感性で、かけがえのないものを掴み取る読み手もいる。それは物語の力というより、作家から読み手に委ねられた力なのかもしれない」
「物語じゃなくて・・・、読み手の力、ですか・・・」
「なんか小説って、兼業?売れない芸人みたいに、普段は本職の仕事をしてて、空いた時間で小説を書いてる人が多いんだってさ。それで、よくよく考えてみると、芸能人とかが小説を書いて、それがすごい話題作になっちゃってるとかよく聞くでしょう。要するに、みんな片手間にやってるわけだよね。でもさ、漫画は違うの。大勢の人が、ものすごい時間と労力を注ぎ込んで作ってるわけで、片手間にできることじゃないと思う。ほら、小説と違って、芸能人が漫画家デビューしましたって話とか、全然聞かないじゃん」
作家デビューする芸能人はいても漫画家デビューする芸能人いないという話も、確かになるほどと思えてしまって面白い。
僕は知らなかったんだ。夢を叶えるまでの道より、夢を叶えたあとの道の方が、ずっと過酷だということを。
「努力や才能は、運には勝てない」
「あなたは、お父様の背中が、格好悪くて情けないものだと、そう言ったわね」僕は頷き、そのまま視線を落とした。悩み苦しんで、藻掻いていた一人の男の背中。情けなく、みっともなく、憧れを感じられない人間の姿。しかし小余綾は、闘うことは格好の悪いことなのだという。悩み苦しむことは闘うことの証なのだと。
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合作小説を出した2人の高校生、小余綾と一也のその後の物語。続編を要請され、物語を書くことを巡って、再び2人は衝突する。著者ならではの濃密なタッチで若者達の懸命な生き様が描かれます。
感想は下巻で。
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「物語の価値はどこにあるのか?」
主人公は自分自身。
どれだけ嫌だと思っても絶対に変えることの出来ない事であり、自身で選んだ道を歩み続けなければいけないからな。
相手の想いを勝手に想像するのは自由だが、本当の事は相手にちゃんと問わなければわからないよな。
「書かない理由はなんなのか?」
満足の出来た物を。
始めから続編を書くなんて予定していなかったのか、それとも本人が勝手にそう思っていたのか気になるところだな。
バレないように交友関係を隠していたからこそ、とっさにかばうことも何もできなかったのだろうな。
「物語は人の心を動かすのか?」
求められるものは。
どれだけ言葉で取り繕っていたとしても、現実で体験してしまったら今後どうすればいいか決まってしまいそうだな。
必死で叶えたい夢を絶たせてしまった後に、何度謝られようが許す事が出来ないなんて当たり前では。
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1.小説の神様
2.小説の神様 上 あなたを読む物語
3.小説の神様 下 あなたを読む物語
4.小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー
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実写化おめでとうございます。実写化を観たので、また読み返しています。やっぱり、小説の神様、というタイトルが凄いと実感しています。
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「名探偵の眼差しが好きなのよ」
なんだかすごくストンとはまった気がした。
同じ景色を見ていても、きっと違う景色が見えている人がいる。
景色でも、何気ない会話ひとつにも、読んだ本の文章にも、受け止め方で変わってくるものがある。
「そう。同じものを見ても、捉え方は人それぞれだけれど…。それでも、可能な限り、美しいものを見逃さないよう眼をこらしていたいし、大切な声を聞き逃さないように耳をそばだてていたい。わたしはいつも、自分がそう在りたいと願うの」
わたしは世界の行間を読めるだろうか。
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秋乃の性格が 自分の性格と似ていたこともあって
感情移入をしながら読ませてもらいました.
作家さんと読者というふたつの視点から展開される
物語はとても新鮮で 興味深かったです.
『 世界の行間を読む 』
という言葉 とっても素敵ですね.