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「戦前・戦時期の金融市場」「日本経済のマクロ分析」と過去の経緯を知ったうえで、金融政策として何をしてきたのか?を総合的に補完する為に本書を読みました。
結果、金本位制から脱却した「信用」に基づいた現代貨幣のなかで、中央銀行が答えのない中で様々な手を打ってきたことが歴史とマクロ観点でまとめられた良書。
下手なwebメディアで中途半端に歪められた情報をあさるくらいなら、本書を読んだ方がいいでしょう。
興味深かったのが、日銀がETF・REITや長期債券まで買ってることで、出口戦略でほぼ確定している損失をどのように補填するのか?ってとこですね。ここらへんは法制度含め明確な会計の仕方や対応方法が決まっていないことから、政府機関が大きく財政出動できない足枷になってるように感じました。ランダルレイのMMT現代貨幣理論入門では議論展開しきれていない領域が、多分にある感じでしたね。
本書の問題提起として「すでに出口戦略に舵を切ったFRB,もうじき出口戦略を始めるECB、で、日銀は?」だったのですが、コロナショックでFRBは無制限QE級な対応してしまってるので、現状を加味した新版を期待したい。
あと、自然利子率とシャドーレートの話は面白かった。
まぁ債券や中央銀行のオペレーションは相変わらず3割ぐらい理解できてませんがꉂꉂ(ˊᗜˋ*)