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妊娠中の妻から、専業主夫になることを提案された直樹。
離婚後に、女と遊ぼうという気が起こらなくなった慎一。
アイドルを追いかけ、女性に夢を求める幸太郎。
たてがみは男のプライド、慎一の元妻葵の言葉を借りれば、男の勝ちたがりの気持ちの象徴のようなもの。
幸太郎にはあまり見られなかったものでしたが、直樹と慎一には見えないたてがみは確かにあったかも。
そのたてがみを捨てることが出来たような各人の終わり方に、気持ちの良い読後感を持ちました。
周りと比べるのではなく、自分の価値観でいい。
最善の道はその人次第。
産む人、産まない人、働く人、家庭に収まる人など、女性の話は沢山読んだ気がします。
男性バージョンもとても面白かった。
良い出会いでした。
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今や、草食系ではなく、草そのものの方もいるとか。そういう私は、たてがみまではないけれど、ぬけかけの産毛程度はある昭和世代。
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出版社社員の直樹、広告マンの慎一、公務員の幸太郎。
慎一の元妻の言葉「本人は気づいてないことが多いけど、大抵の男の人には『みえないたてがみ』が生えてるの」それは男のプライド?見えないたてがみに縛られて生きづらさを感じている3人。
最初は、それぞれの人物像がボンヤリしていたけれど、ある時から、スイッチが入ったように馴染んできて分かりやすくなった。
それだからこそ、たてがみを捨ててもいいんじゃない?と思えてきた。
でも、身内の者が仕事を休んで専業主夫になったとしたらどうだろう。
3人のその後を続編で読んでみたい。
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特に何か起きるわけでもなく、男性社会の生きにくさや居づらさみたいな話なので、男性読者のほうが響きそう。
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面白かった。3人の主人公の全部に少しずつ共感する部分がある。男目線で妻や子供と向き合うストーリーが新鮮で引き込まれた。
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帯の文章を見て読んでみたが、面白かった。
帯の文章は次のとおり。
「家事は得意、でも専業主夫にはなりたくない。女性にモテない、けど男としては見られたい。強くありたい、から弱音を吐けない。今の時代に、男らしさって必要か?男のプライドの新しいかたちを探る問いかけの物語」
三人の男性の内面の心の動きを丁寧に描いていたのが印象的。三人に共通するのは、内面の弱さを認め、さらけ出し、行動した時、理解し、手を差し伸べてくれる人がいること。
知らず知らずのうちに自分の中に形成される、男らしさへの劣等感や反発をどう受け止めていくのか、生き方のヒントと勇気をもらえる内容だった。
三人の物語が最終的に交わらなかった点で、もう一工夫あってもいいかと思い星を減らしたが、敢えてバラバラに描くことで、伝えたいメッセージがあったのかもしれないと思いを巡らしている。
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男性的な生きづらさを感じる男性たちの物語です。
仕事がうまくいかず、妻から専業主夫を提案されたが、男は働かないとダメだと思っている直樹。
父親と同じように妻のことを見ようとしておらず、離婚した慎一。
アイドルオタクで現実から逃避しているが、どこまで逃げていいのか悩む幸太郎。
私は女なので、男らしく生きることについての悩みは持ったことがないですが、共感できる男性はたくさんいるんだろうなと思います。男として生きることと、人間として生きることは、まだまだ別なのかもしれません。
悩んでいた男性たちが、自分と向き合ったり対話の必要性を感じたり、良い方向に進んでいくのを応援したくなりました。
また、私は、幸太郎の上司綿貫さんが好きでした。綿貫さんはKポップアイドルオタクの四十代前半の女性職員です。職場でも昼休みにライブDVDを見たり、不測の事態が起きても半休を取っていたら自分の用事を優先したりと、自分を貫いているところがかっこよかったです。
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表紙が松坂桃李に似てるな~と思いながら借りた、新刊発掘本。25歳・30歳・35歳のそれぞれ独身・既婚・バツイチのイマドキ男子達の生態が描かれている。今アラサーの男性の友人なんていないので実態は不明だが、「ほうほう」と興味深く読んだ。3人とも、本当に繊細やの~。特に30歳既婚、直樹の章は一番良かった。「この作者知らない」と思っていたのだが、『野ブタ。をプロデュース』の人だったのか。過去『野ブタ』はギブアップした記憶があったのだが、この本はなかなか良書。普段接することのない、悩み揺れる男心が垣間見えた。
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最初は名前と設定をそれぞれ覚えるのに戸惑ったけど。
少しずつ抱えていることか見えてきて、何らかの結論をだすって形。
読後感は悪くなかった。
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仕事や家事、結婚、趣味、人生の3人の男性の生き方を垣間見ることで、想像もできない考えに出会い、新鮮な気持ちで読めた。とくに、仕事ができないとレッテルを貼られ、家事を褒められてもなんとなくしっくりこない男。男の人はそう考えるのかぁと思いながら、面白く読んでいたが、主人公たちは気づく。考え方は人それぞれで、男も女もなく、わかり合い一緒にいるためにはお互いに理解する努力が必要。きっとこうだろうなんていう決めつけは、一緒にいられなくなる原因になる。何かを相手のせいにしないために、自分を高める小さな努力をコツコツできる人でありたい。
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現代の日本で昔ながらの男の理想像で生きていくことはたやすくない。たてがみを捨てたライオンはライオンからしてみればカッコ悪く、情けなく感じる。でも自分らしく生きるために、幸せを掴むために果たしてたてがみは必要なのか?従来のステレオタイプにこだわり続ける男性諸氏に疑問を投げかけてくる。
結婚には男気も大事だけどお互いがわかり合うことが何より大事だと教えてくれる本です。
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たてがみを捨てたライオンたち。
白岩玄さん。
男達は、いつも、たてがみを揺らして、
気負いながら生きてるライオンのようだ。
生きづらい。
たてがみを捨てて、本音を言う。
男達の本音が垣間見れて、
おもしろかった。
でも、
尻切れとんぼ的な話で終わってしまった気がする。
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ジェンダー/フェミニズムの本を色々読んでいく中で、徐々に少しずつモヤモヤがたまってきて、ちょっと「男性学」的アプローチをとりたくなった。下手すると地雷踏むリスクが明らかに高そうな分野で、知見がない中でどの本を選べばよいか悩んだのだが、書評を眺めて「色々」「答えがない」という言葉が並んでたので、この小説から読むことにした。結果的に正解だったと思っている。
様々な種類の拗らせた「普通の男」が、それぞれの男女/人間関係の中で、折り合いらしきものをつけていく様が描かれている。整理はできないのだが、「男らしさ」のジェンダーやフェミニズムとの付き合い方や生きづらさに悩む男性には、各々に示唆を与えてくれる小説だと思う。
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女だから生きづらい、と思うのと同じくらい
男だから生きづらい、もあるということが
丁寧に描かれていた。
色々な価値観に触れられるようになって自由も増えたけど、戸惑いも増えただろう。
それは男性も女性も一緒だ。
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最初は色んな人のストーリーがころころ変わるのに戸惑った。
でも段々慣れて読みやすくなってきた。
男の人の考え方や本音が知れたみたいで面白かった。