紙の本
教養人たちの常識となっている名画の見方を紹介した書です!
2018/10/30 08:59
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、今や優秀なビジネスパーソンの常識とも言われる名画の見方をジャンル別に教示してくれる画期的な書です。宗教画、神話画、寓意画、肖像画、風俗画、静物画などのジャンル別にその見方、捉え方を丁寧に解説してくれます。これ一冊を読めば、現代の教養人と呼ばれる優秀なビジネスパーソンの名画に対する視点が手に取るように分かります。
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ページごとに絵が載ってあって綺麗。難しい、理解しにくいと感じるところも多いけど、なんとなくのニュアンスで読んでみた。この知識全部持って美術館に行けたら面白いだろうな、内容が詰まりすぎて無理だけど。
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絵画を、歴史画、神話画、肖像画などのジャンルごとにわけて解説する。美術史をひろく捉えるにはうってつけ。ただ、西洋とくに西ヨーロッパに偏っていることは否めない。
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タイトルが嫌で手に取るのをためらっていたが、内容は至極まとも。とても勉強になった。
人物の近くに配置された物によって、それが誰であるかがわかったり、なにを暗示しているかがわかったり、知っていると楽しみが深まると思う。
構図は配色とはまた別の視点を知ることができた。
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子供の頃、たまに美術館に連れて行かれてまったく楽しくない記憶しかなかったのだが、自分も親の年齢に近づいてきて、何となく興味が出てきた所に、本屋でお勧め書籍として平積みされてたので、手にとってみたら、カラーで絵画の紹介がされていたので買ってしまった。過去に読んだ、『まなざしのレッスン』は、内容は良かったんだけど絵画が白黒で物足りなかった記憶があっただけに。
本書は、題名に「ビジネスエリート」とか、付けなくても良くね?って思う。売れる為のワーディングなんですかねぇ。確かに、美術の専門系の方達からすると当たり前の事が書かれているんだろうから、絵画について何も知らないし興味もそんなにないけど沢山存在してるサラリーマンをターゲットにするのは自然なことか…
この本は、至って普通のサラリーマンに対して、過去の名作たちが、何をメッセージしているのか、作者がどういう人生を送って、その絵の発注者がどういう人間だったか、そして絵の中に隠された秘密を教えてくれる。ただの絵として通りすがりの視界に入る物から、その絵が描かれた時代にまで想いを馳せる事が出来るようになれるのは有難い。
絵画のジャンルのヒエラルキーなども、そういう重みみたいなものと組み合わせてみると、確かにトップは歴史画だよね!とか、肖像画は、ほにゃららでみたいな感覚を少し付けられた気がする。
絵画ジャンルのヒエラルキー
歴史画
肖像画
風俗画
風景画
静物画
こういう本があって、過去の名作がなぜ名作と言われるのか?について技術的な話は少なめで、当時の時代背景から教えてもらって、旅行のガイドさんが必要な事が分かったw
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まさに探していたドンピシャの本。
ヨーロッパ旅行中に美術館に行っても「きれいだなー」とか「解説を読んでその気になる」を防げる本。
もともと聖書とコーランを買って読み解いてから美術館に行こうと思っていたのですが、この本一冊で十分。
他のイメージを読む、とかでも勉強していたのですがこちらのほうがわかりやすい。要は、絵は時代背景に沿って文章化できないメッセージをさも書籍のように残して表現しているもの、ということ。まさに読み方を学べる一冊。
電子書籍版も買って、美術館に持っていこうと思います。
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聖人や神々を見分けるためのアトリビュート(持ち物)
プリマヴェーラは寓意画。歴史画の中で寓意画が最も高貴とされる。
カンヴァセーションピース(団欒肖像画)
オランダ風俗画
教訓的メッセージ
水差しは純潔を示し、楽器は性行為を示す
雅宴画、ロココ絵画
ファーストネームで呼ばれることは、美術史では名誉
古典美術と、現代美術を同じ論点からは記せない
古典的アプローチは19世紀前半まで
19世紀後半に、美術の近代化とジャンルのヒエラルキーが崩壊する
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絵画は観るものでなく読むものだ、という筆者の言葉がよく理解できる一冊。美術館は好きで昔からよく足を運んでいるけれど、その絵画を通じて伝えたかった画家の意図や時代背景は全く分かっていなかった。一度読むだけでは正直足りないかも。世界史から勉強しなおしたい!
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美術の知識は全くないような状態で読みましたが、中学の美術の授業でも、この本のように歴史的背景と結びつけて教えてくれていたら、もっと早く美術の魅力に気づけていたのではないかと思います。
中学だとまだ日本史しか学んでいない段階なので厳しいのかもしれませんが。
特に中学校で学ぶ理系以外の科目は、なぜなのかという繋がりを話せる先生がいたら、興味を持てていたのかなと思いました。
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まさかのフルカラー。絵はすべて高画質で印刷されており、目を近づけて見ても細部までじっくり観察することができる。ページをまたいで絵が印刷されている箇所も多いが、本を十分に開いて鑑賞できるよう製本されているのも好印象である。著者の木村氏の上品で明快な文章に加え、細々とした内容(アトリビュート等)は表にまとめられており解りやすい。さらに各章毎の見開きがかっこいいのだ。本書は知性とセンスに溢れ、絵画鑑賞の楽しみ方を教えてくれる良書である。
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名画をより深く観たり鑑賞するために、その名画を「読む」必要があると言う。時代背景や書かれているものの意味など、知ると数倍楽しくなりそうです。特に近代絵画以前の絵画鑑賞の見方がガラリと変ります。お勧めの1冊です。あとがきで「後期印象派以降の近代美術と現代美術に関しては、その基礎である古典芸術を把握したうえで、別のアプローチ」が必要と書かれていて、そちらもぜひ読んでみたいものです。
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ネットの記事で著者(西洋美術史家)が、西洋では印象派絵画(日本では大人気だが)を好きな人は、下に見られると書いていたのでがぜん興味がわいた。印象派は現代美術なので、それ以前の宗教画や歴史画を見なければならいそうである。ルーベンスやベラスケス辺りが良いのかもしれない。昔の絵画には色々なお約束(キリストは魚、百合は純潔、脱いだ靴は性的に奔放とか)があることを知った。神話画はヌード(ヴィーナスの誕生とか)を描く為の口実であり、キューピッドと天使は別物、天使は神の使い(使徒)。キューピッドは悪ふざけをする恋の使いだ。大天使(下級天使の最上位)から下の天使は人型で、ミカエルは男性、ガブリエルは女性の大人風として描かれ、それより下位の天使はキューピッド風の見た目。
日本では明治維新後に西洋美術が入ってきたので、当時流行していた近代絵画である印象派や写実主義が受け入れられた。しかし、それは決してフランス絵画のメインストリームでは無かった。生前から評価の高い画家はファーストネームで知られている(ルーベンスとか)が、無名だった画家はラストネームで知られる(ゴッホとか)。
この様な知識は、外国のエスタブリッシュメントとビジネスしていく上で必要な知識とのこと。
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あまり関心のなかった古典的美術の決まり事が多少なりとも分かった。フェルメールの絵にも隠された意図があったことを知り、近代以前の絵画も見ていこうと思う。
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西洋絵画の解説
宗教画が最高というところなど、基礎知識が身につくところがありがたい。
個人的には印象派が好きだし、宗教画ってあんまり好きじゃない
おどろおどろしいので。
ルーベンズとかめちゃくちゃうまいと思うが。稚拙な表現ですが。。
静止画、風俗画はやはり庶民でも他の出しやすい絵画だったのだ
現代絵画についても、こんな本があれば勉強したい。あまり知らない画家がたくさん出てきたので、勉強にはなったが、勉強という気持ちになってしまった
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古典的美術(宗教画、寓意画、神話画、風俗画、風景画、静物画)の見方が一気に変わりました。今までは、味わうという感覚でしたが、実は理解する、ものであるという面白さを知りました。
また、一枚の紙にどういった登場人物、物、風景をどういう論理で収めていくか、どうか見合わせるか、ストーリーを構築するか、等、ビジネスの思考にも通ずるところを強く感じました。
久しぶりに何度も読み返して”覚えたい”本です。