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この本の第一版は1980年に発刊とのこと。38年の歳月を超えての新版ですが、その間のメディア産業の激変を網羅しています。なんとなくわかっていた気になる変化をしっかりグラフで示してくれる好著だと思いました。今年、手にした書籍「ソーシャルメディア四半世紀」のように「変えていく側」からの歴史と違い、なんとなく「変えられていく側」いや「失っていく側」である旧来メディアからの視点を引き摺っているところが、「4マス」という言葉がまだ存在していた頃の人間にとってのわかりやすさの要因であり、第一版から新版へ同じタイトルで定点観測している風の仕立てが効いています。したがって章立てで前半から後半に向かいながら「挽歌」から「カオス」にシフトしていく感じがしました。これから38年後、どんな「図説 日本のメディア 第三版」が書かれるのか?いや、それは5年後に書かれなくてはならない本かもしれません。
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角川さんの『躍進するコンテンツ、淘汰されるメディア』を読んだ直後だったため”業界事情”的な深堀りを期待していたが、どちらかというとメディアガイド、関連データ集、といった内容だった。
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1冊の中に豊富な量の数値・グラフが含まれていて、トピックも伝統的なマスコミ4媒体だけでなく映画・音楽、携帯電話やインターネットそのものに至るまで幅広くカバーされており、非常にボリューミーな本であった。また内容も詳細なデータを基に話が進んでいくため、結果として1節を読み終わった時には、今日のメディアの実態へ十分な理解ができたと感じることができた。
日本のメディアの実態を広く精密に理解するには最適な本だろう。
すでにここ数十年で日本のメディアの様相は急激に変わってきており、これから先時代に置いて行かれずに生きていくには、次の時代を予見する力が何よりも必要なのだと痛感した。そのためにも全体像の把握は必須である。