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女性の繊細さ、強さといった、気持ちに触れられた気がする小説だった。
キリコのアドバイスを受けて変わった真田さんの素直な気持ち、行動がグッときた。やっぱり、素直な気持ちで正面からぶつかっていける関係がいい。
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面白い内容だか今の心情的に全ては読めなかった。
面白いとは思ったので元気なときにもう一度読み直そうと思う
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主人公たちが非常に魅力的な3人だった。
特に比紗也みたいな女の子はほんとうにいそう。
見た目が良くて、色気もあるけど、少し抜けてるから関係を持ちたいけど、結局気持ちが通じ合えなくて、自分が傷ついてしまうパターン。でもそれは相手はわかってない、みたいな。
表面も金回りもよいが、どこか空虚な真田と、自分で赦せない過去を持つ歓も人間味があって、ラストがどうなっていくのか想像できなかった。
圧倒的悪役の父親がバッドエンドに持っていくパターンも予想されたが、
最後は歓から真田へ渡されるバトンによるハッピーエンド。
これは本当によかった。
島本さんは、エグッてくるよなー
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数年ぶりに恋心みたいなものを抱いて、恋愛小説が読みたくなって手に取りました。
男性二人と女性一人の恋愛小説。恋愛要素以外にも震災の話なども出てきて、読んだ時期がちょうど東日本大震災の時期だったこともあり、少し喉が詰まる感じがしながら読んだ。一人目は女性が途切れたことがないタイプ、二人目は過去の罪から逃れる(許される)ために神に捧げた神父。この二人の恋愛観とか愛情は結構違うように見えたが、結局のところ、惚れた女を幸せにしたいというものが根にあって分かりやすかった。
そして一人の女性が個人的にはどうしても男性である自分には理解できない部分も多く、すぐに体を許すところだとか、憎んでるはずの父親の元へ帰って自ら不幸になることを望んでるようなところがハッキリ言って気持ち悪く感じた。第三者目線で見ているからこそだが、こんなにも男性二人はただただ彼女の幸せを願って、周りの人間も含め、助けようとしてくれてるのにともどかしかった。ただそれは1番幸せな時期に一番大切な人が自分を選んでくれなかった結果、二度と会えなくなったことによる傷や成長してきた環境で歪んでしまったものなんだなと徐々に理解できた。
最初こそ、若い割に俯瞰して、全部諦めて男は利用するだけのものという考え方から過去のことも受け入れ、好きだとか愛とかに素直になっていく過程は女性として魅力的に見えた。
男性視点としては神父側が自分に近いように感じた。なので、正直神父と幸せになってほしかったなぁと途中途中で思ったりもした。いや頼まれたのお前なんだからお前が仙台ついてけや!!!とも思ったけど。ただ完全に肉体関係が最後までなかったこと、異常なまでの献身性があったからこそ彼女は救われたのであって、他の人間ではここまでできなかっただろうなぁと納得。あと紡君が一度も神父様と話すシーンがないというところに真田との明確な差があるのが上手いなぁと感じました。
それでも星4にしたのは、前述したようにヒサヤにはモヤモヤしてしまう部分が多かった。最終的に幸せに向かって歩き出せたことは良かったが、もっと自分を大切にしてほしいと傷つけられる描写があるたびに思って辛くなった。もっと素直に幸せになってほしかった。こんなに苦労して苦労して頑張ってるのにって。いつか女性のことをもっと理解できれば、ヒサヤの心理や考え方にも納得できる日が来るのかなぁ。
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幸せのかたちは様々だけれど、あの結末で良かったのか…心に澱が残る。
親が子供を選べないように、子もまた親を選ぶことは出来ない。日本では結婚や出産に際し、親が障害になることは少なくないように思う。
誰かに頼るか、自立するか。女性として性的な対象として見られたいか、人として対等でありたいか。
裏表でどちらを選ぶことも出来ない、複雑な女性の気持ちがよく描かれているなぁと感じた。
比沙也のような子は現実にも存在していて、良くも悪くも男性たちを振り回していると思う。
私にはキリコが眩しく感じられた。
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愛人の子、母親らしいところのない実母。育った環境の影響は大きく、天使とも聖母マリアとも思わせる美貌とたまに見せる優しさがなければ人の注目をひくこともないであろう主人公。子持ちな上に色々事情を抱えてそうな様子は大抵の人は手に負えないので多分近づかない。
皆根っから悪くなりたいのではなく、維持か上向くつもりでいたのに震災が大きく影響してしまった人達。
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期待なんて裏切られるんだ。当たり前だけど、皆、そうやって生きてる。おまえだけじゃない。それでも必死にやったら蟻一匹分くらいは報われるかもしれない。
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表紙に惹かれて手に取りました。
予想外になかなかヘビーな内容でだいぶ時間が掛かったし、
これ読み切れるのかなと途中不安になりました。
比沙也さん(素敵な名前)の生い立ちとか生き方が中々ハードで、
背負っているものの大きさに押し潰されそうでした。
同じ人に惹かれる真田さんと如月さんだけど
対照的なところが面白いです。
比沙也さん、“なんで逃げないの?なんで戻るの?”と疑問はたくさんあるけれど、
そうせざるを得ない気持ちも分かるような気がします。
当事者ではないからあれやこれやと言えてしまうんだろうな。
相手を丸ごと受け入れて愛することってとても難しい。
考えされられました。
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2014年
幼い息子を抱えて、身寄りの無い東京で美容師として生活する女性。彼女は不貞の子として出生して、義理の父親に心身共に蝕まれていた。
信じていた息子の父親は、出産間近にあの震災で亡くなってしまっていた。
誰も信じられないまま親となり、彼女を救おうとする男達の全てを信用する事はできない。
不安定でありながら、自らの力で生きようとする無垢さがある。そこに美貌が加わって聖女のようであり、妖艶さが増すのか、モテる。
過去の清算を請ける男と将来の構築に伴う男。
彼女は、ようやく一人ではなくなる。
主人公の女性に関わる神父が、脳の変形の二重意識を持つ設定だったので、そちらにすごく期待したのですが、そこは恋愛小説で、結局は、病理ではないと集結してしまいちょと残念。その面白い設定は、攻めて欲しかったです。
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やり手の経営者とカトリックの神父
シングルマザーの三角関係なのかな?
主人公比紗也ちゃんちょっとずるいぞw
義父の暴力や愛する人の死などがあって心が壊れてるのはよくわかる。
なら、甘えればいいのにって思ってしまう。
真田さん推しだからかなw
最後のハッピーエンドはすごく良かった。
涙の数だけ幸せになってほしい
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寒々しくてせつない物語。
最後はハッピーエンドでほっとするところもあるけれど、関わる人全員がハッピーなのかはなんともいえない。
人の弱い部分や愚かさ、みじめさも感じて、なんともいえないモヤモヤする気持ちも残る。
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島本理生の小説はいつもこんな感じなのをいいかげん学習しなければ。
修道院に仮住まいできたのは救い。現実にはこんなに簡単に住まわせてはもらえないと思う(そうだったらいいけど)が、少しでも現実逃避できて良かった。
しかし比紗也は好きにはなれない。生い立ちは大人になってからも影響することを改めて認識した。これからは自分に自信を持って生きていってほしい。
義父の存在や如月さんの病気が中途半端な気がした。
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アンダースタンドメイビーやRedなどがすきで読んでみました。登場人物にあまり共感できなかったですが、結末がどうなるのか気になり、夢中になって読みました。みんな色々な過去をもっていてそれを乗り越えていくのがいいと感じたのですが、振り回される紡がとてもかわいそうに思えました。