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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ぞっとする。表題作は才色兼備の姉の不幸で優越感をる妹の歪んだ心の描写が秀逸だった。他4編、特に『誤解を生む法則』がビックリするほど面白かった。そんなつもりはなかったと言ってみても、己の心のどこかに潜んだ仄暗い部分は自分が一番良く分かっていて、人は結局は他人ではなく自分のそういう部分に知らずに追い詰められていくんだな、と思った
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「贅肉」だけ既読だったけれど、どんな人でも加害者になるし被害者になる、たまたま今回のパターンではこうだっただけで次の瞬間には変わっているんだな…とつくづく感じました。
面白かったです。登場人物たちの心はドロドロしてるんだけど、小池さんの文章だと気持ち悪さや醜さを感じず、薄気味悪さのほうが強い。悪意も。
「贅肉」が改めて心に残ります。ラストの一文が良いです。
「ねじれた偶像」も好き。この5人の今にも崩れそうなギリギリの関係がたまりませんでした。
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短編集。
女の醜い部分から綺麗な部分までが取り扱われている作品達でした!
一瞬の出来事で被害者加害者の立場が逆転する爽快さは見てて飽きません。
一気読み推奨です。
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短編集だと思わないで購入してしまったので、「贅肉」がもっと長いと良かったが、どの話もまあまあ面白かった。
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短編がいくつか収録されているが、それぞれ趣が異なるのがよい。そして贅肉が一番面白い。全部読んで、贅肉だけもう一度読み返したくなる。不思議な雰囲気のホラーなのかサスペンスなのか。。。わからんけど癖になる感じ。
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作品紹介・あらすじ
才色兼備の姉と正反対の妹。しかし姉は、母の死、恋人との別離から過食に走り、見るも無惨な姿に変貌していく。そんな姉の世話をする妹は──(「贅肉」)。平凡な人間の、ほんの少しの心の揺らぎが、事件の加害者になったり被害者になったりする。そんな日常に潜む恐怖を描く傑作サスペンス集!
初めて読む小池真理子。
「怖い」というよりも「嫌な話」という印象が強かった。
「ねじれた偶像」は都合よすぎな感じがしたけれど、残りの作品はちょっと間違えると自分も体験しそうな内容。特に「どうにかなる」はかなり身近な嫌な話だった。
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"自分が惨めになって、ふと涙ぐむ。"
どの話もどこか現実味があり、些細なきっかけで自分が加害者や被害者の立場になる可能性はあると示していた。
結局のところ、各短編の主人公たちは、自分のことしか考えていないために色んな運命に翻弄されたのではないかと思う。
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どの章も引き込まれた。大体こういうのは結末がボヤッとしてるものが多かったりするが、これはきちんと先のことがみえていてもやっともなく面白かった。
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購入済み
2022.07.18.読了
初読だが、結構古い作品だった。
1997年2月に刊行された短編集。
10年くらい前に小池真理子さんの作品をたくさん読んだものだが、『沈黙のひと』を読んだのをきっかけにまた最近ハマって読んでいる。
小池さんの文章が本当に好きだし、彼女の言葉がとてもからだに馴染むし心に沁みる。
本作は軽く手に取って読むのにちょうどいい。毒を含んでいるがあまり重くない。ミステリーなのかな?ホラーなんかな。
でもやっぱり長編が好きだな。小池さんの長編は本当に夢中になって読んでしまう。毎夜、読書の時間が楽しみになる。