紙の本
こんな純愛小説ははじめて
2021/02/05 23:25
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投稿者:tika_satoru - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じクラスだけど接点のなかった2人。
真面目できっちりした性格の緑と、
マイペースでふわふわな性格の楯。
ところがある日、緑が楯に恋をする。
初めての恋に、緑は溢れる愛のコントロールに奮闘。
楯は、そんな緑の気持ちを穏やかに見守る。
BL、とジャンルで一括りにするのはもったいない!
10代の悩み、不安、期待、詰まっていて
緑がんばれ、がんばれ緑!となる。
楯が、緑のことをどう思っているのか
よくわからないところは、もう少し描いてほしかった。
でも、読んでみたらほわほわする!
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書評家の方がおすすめしており、読んでみた。一気読みして、泣けたァ…
ライトノベルみたいな見かけだけど、これむしろ純文学寄り。川上未映子さんとか好きな人にもオススメしたい。
歌人だけあって、一文でぐわーっとたましい揺さぶられる感じ、うまい小説家にはむしろ絶対書けないやつ、すごく自由なんだよなあ。世界観もふわっと近未来でヘンテコ、文章も独特だし構成も粗削り。だから万人受けするかはわからないんだけど。
でも小説の価値なんて万人受けでも映画化でもない。
核にあるのは愛し愛されることの絶対的な価値、みたいなもので、それがとてもとてもまっすぐにストレートに描かれていて、あまりにもやさしくて沁みる。
人を好きになることの滑稽さといじらしさと尊さが詰まっていて。
作者は世界のよきもの、美しいものを全力で信じようとしているんだなあ、と思った。
小説の価値とは結局そういうことなんじゃないかなあ。
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周りから好かれている楯と、それをいけ好かないと思っている緑の高校最後の物語。「ないものを持っている」楯にイライラしていた緑がいつしか心が変わってきて……。未来での物語ではあるけど、青春の輝きがまぶしく、そして尊い……。
後半、緑の現実と心境のざわつきが激しい。そんな中での楯(と、べべさん)の存在は必要不可欠だったし、なかったらどうなってたんだろうとすら思ってしまう。
「幸せになりやがれ」「恋シタイヨウ系」を読んでいた身にとっては、なんだか深いものに感じてしまう。これを機にまた読もうかな。
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分かってはいたのだけど、真正面からBLしてたな…。
緑があんなに盾に入れ込んでいる理由がちょっと分かります。
実って良かったね、緑…。
終始緑視点だからか、盾がいつにもましてフワフワです。うーん罪な男。
しかし「おまえとぶっつながりてえ」はまずいですよ緑さん。
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緑の「愛されたい」「愛したい」って気持ちと、「いつのまにか、好きになっていてもうどうしようもなくて、止まれない!というドキドキ感がすき。星の描写が良かった。
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家庭の不和等などからくる満たされなさを抱える高校生の緑。
あるきっかけから、掴みどころがなくふわふわしているところが魅力的な同級生の男の子・楯を好きになり…という一種のラブストーリー。
可愛い表紙がイラストながら、語り手で主人公の緑の内面が結構若さと青さで暴走しつつ、恋心を募られまくる様子は、私自身身に覚えがある「痛さ」もあり、なかなかヘビーであった…。
最終的に色々あった末にこの2人は結ばれて、緑くんは求めていたものを得られるのだけど、色々私の中では消化不良でなんだか楽しみ切れなかった。
(たとえばせっかくの近未来舞台なのにファンタジー要素が活かしきれてない気がしたり、恋愛ものというよりはジュブナイル的な印象が強かった割に恋愛要素が生々しかったり、楯が緑を好きになる過程が今いちわからなかったり…。)
雪舟えまさんはネットで目にした詩が素敵で初めて読んだんだけど、本作は私にはいまいち合わず。
次は詩集を読んでみたい
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BL小説!!ということで読んだ。最初表紙を見たときに、チャラめ美形攻めに堅物系受けが絆されてく的な話かなーと思ったんだけど、そもそも受け攻め逆でびっくりした。緑くんが常に暴走気味だったけど、それだけ楯くん大好き大好きーっていうのが伝わってきて、可愛らしかった。こんなに初心でかわいい攻めを久しぶりに見たので、新鮮だった。