紙の本
『しびれる短歌』
2019/06/05 19:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代短歌界をリードする二人の歌人が、短歌について縦横に語り合った風変わりな入門書
《わざわざ言葉を型にはめてコンパクトな詩型にしたのに、それを何時間もかけて語りあって読み解こうとするなんて、なんとも奇妙で、非効率的なことだと思います。でも、なんというか、その奇妙で非効率的なことが楽しくて仕方がないんです。》──東直子「あとがき」より
読者対象を中高生や学生に限るのはもったいない一冊はプリマー新書から
書中に見つけた“しびれる”短歌をいくつか
年下も外国人も知らないでこのまま朽ちてゆくのか、からだ 岡崎裕美子
ほんとうはあなたは無呼吸症候群おしえないまま隣でねむる 鈴木美紀子
午前2時裸で便座を感じてる明日でイエスは2010才 直
奥村は源泉徴収でボーナスの四分の一を国に取られた 奥村晃作
るるるるるるるるるるるるるるるるるどれがあの子の乗る一輪車 eh
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若手の作品中心で、新鮮味のあるラインナップ。とはいえベテランも登場し、勉強になります。豊富な作例から、ポスト俵万智の今の短歌の空気がわかる本。
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穂村さんと東さんが、ビビッとくる短歌でおしゃべり。
浴びるように読むと、短歌をこんな風に味わったり楽しんだり出来るのかしら。
初手の短歌群が色っぽかった。
電車で読んでたんだけど、ある短歌を読んで吹き出した瞬間、乗り過ごしたことに気付いた。
なんか、短歌になりそう。
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このご両人に対し期待値高すぎるので
うーん
って感じ
既刊書よりインパクトすくなく「しびれる」ってほどじゃなかったかなー
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歌人の東直子と穂村弘が短歌について語り合う。章ごとに恋や食べ物、家族といったテーマが立てられていて、二人とともに短歌を味わうことができます。57577の31文字の中に時代が色濃く反映されるのだなぁ、と感じ入りました。
以前から短歌特有の世界観「素敵バイアス」(P99)が好きです。俵万智、枡野浩一、加藤千恵、通ってきました。穂村弘は最近そのバイアスに苛立ってきているそうですが。
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東直子、穂村弘の人気歌人2人が、お気に入りの「しびれる短歌」を語りあう。新しい短歌も古い短歌も紹介されていて、驚くやら感心するやら。特にびっくりしたのは、短歌界の実情。歌集1冊100万円とは、高くつく趣味だ。
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穂村弘さんと東直子さんのコンビは最高。わかりやすさと奥の深さ、マニアックさ…とにかく面白い。それと、選歌。
歌人になりてえ(≧∇≦)
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これは鑑賞する時のためにも
作るときのためにもとても勉強になったよ。
面白かった。
今の若い人達が
ハーゲンダッツのアイスを食べるときの気持ちと
私が食べる時の気持ちは絶対違う。
私の若いときはスーパーには売ってなかったし。
同じように私がバナナと食べる時の気持ちと
お婆ちゃんがバナナ食べる時の気持ちは
絶対違う。
きっと、平成の次の世代には
スタバの立ち位置が変わってる可能性は大いにあるだろう。
恋愛もセックスもお金も、
家族の役割も時代によって大きく変わる。
それでも変わらないものもやっぱりあって
それがわかっていれば、
短歌はもっと楽しめる、そう思った。
うん、しびれるね。
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これも短歌?と、先入観をぶち壊す
セレクション。
こんな歌あるよ、って周囲と話すのも
楽しい。
通して読むと、歌人に必要なのは
人と違った角度から切り取る視点なんだな、
と思った。
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東直子さんと穂村さんの対談集。仲がよくて互いにリスペクトしあってる感じがそこはかとなく漂ってきていて好もしい。付録の真似っこ短歌がおもしろい。
東さんがある短歌を評して、
長い歳月が醸し出す重層性がある。この重層性が短歌だと思う。
と書いている。P122
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ラジオで若手の作家さんの短歌を知り、そこから興味が湧いて手にとってみる。ツイートの140文字の制約なんてかわいいレベルの5・7・5・7・7。ひとつの言葉がもつさまざまな顔をみることになり、想像力も掻き立てられてすごいなと。
恋愛や愛についての歌は、やはり女性のほうが滑らさがあっで、身体に関しての描写はとくによい。
あと、時間や食に関する歌も面白いものが紹介されてました。気に入ったものをのいくつか共有。
午後28時の人と隣合い電車にゆられてきる午後4時(亜にまさん)
・2回目の死を待つ肉のために鳴るタイムセールの鐘朗らかに(岡野大嗣さん)
・箸立てにまだ立ててある妻の箸かたりと動く箸取るたびに(岩間啓二さん)
・(7×7+4÷2)÷3=17 (杉田抱僕さん)
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短歌と、著者お二人による解釈がセットで読めて、短歌初心者の自分でも楽しく読めました。そんな奥深さがこめられるんだなあとただただ関心。奥村晃作さんの作品がすきでした。短歌の世界独特の文化も紹介されてて新鮮でした。
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おなじみ東直子と穂村弘の短歌対談というか短歌漫談というか。東があとがきに書く通り、「わざわざ型にはめてコンパクトな詩型にしたのに、それを何時間もかけて語りあって読み解こうとする」という楽しさが全てであろう。同好の士が集って過去の名作や最近の話題作についてあれこれ意見を闘わせるのは、どのような分野であっても楽しいものだが、こと短歌となると、共有しているものが目の前の三十一文字で全てなのだから議論の親密さが違う。久しぶりに積ん読になっている『シンジケート』でも読むか。
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おなじみの二人で短歌についていろいろ話すというもの。いろんな短歌があるよなーと思う。あとどうやったらプロの歌人になれるのか、というのが面白かった。自費出版で歌集を出さなきゃいけないなんて大変だよなー。
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東氏と穂村氏が古今の歌をジャンルで分けてトークしながら紹介してくれる。
やっぱり恋の歌は基本ですね。そこから派生した夫婦の歌の違いも面白かった。