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一般の方を対象とした図書館史の概説書。古代から終戦直後くらいまで。古代は史料が少ないため、記述は少なく、終戦直後もざっくりという感じ。ただ著者が近世専門のため、近世部分が充実しており、読んでいて面白かった。巻末に事項索引はないが、人名索引、書籍・新聞・雑誌名索引はあり。
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日本古代から現代まで、図書を所蔵する組織を運営する主体がどのように変遷、図書を活用してきたか。仏教経典・漢籍を個々に所蔵してきた古代・中世の権門、藩校で活用の幅ややを広げた武家政権、これに江戸時代に至って出版技術の向上から民間でも読書の家を中心としたネットワークができる。明治維新で国民の意識を国家に動員するため図書館が利用されたが、戦後には図書館とその利用者の自由が宣言された。
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2020.10.31市立図書館 →2020.12.4購入
いわゆる官製の「図書館」というシステムにとらわれず、本などの情報が集まっていて、そこに人も集うような場が古代からどのように存在してきて、どのような人が関わってきたのかという視点から通史的にまとめられたもの。仏教に造詣深く経典などを多数持っていたであろう聖徳太子にはじまり、古代の朝廷の図書寮、大学と各地の国学(学問所)、中世からの文庫、足利学校、近世の文庫や出版事業、貸本屋の隆盛、蔵書の家、そして近代の公立図書館の誕生・変遷という流れを追って、終章はコミュニティとしての図書館の復活(マイクロ・ライブラリー)にふれている。
歴史上の愛書家たちの具体的なエピソード満載なのが楽しい。古代の図書寮には写本作成、表装担当はもとより紙や墨・筆の製作・管理まで担っていたこと、女官の図書出納係(書司)こそ司書の起源ではないかという話など、本を読むという文化の共有がどのように広がっていったかを新しい視点から知ることができてわくわくする。
高3長女もじっくり読みたそうなので、買って手元においたほうがいいかも…
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「図書館はどのように誕生したのか?歴史上の人物たちはどのように本を楽しみ、収集し、利用したのか?寄贈・貸出・閲覧はいつから行われていたのか?古代から現代まで、日本の図書館の歴史をやさしく読み解く、はじめての概説書!」
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司書資格の科目の参考にと読んでいますが、とてもためになります!!個人文庫のことや貸本屋のことも載っていて、日本の図書館はどのように発展してきたかがわかりやすく学べます。